第3章 ハルルの樹
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そんな風に考えていたら、突然左足に違和感を覚える。火傷や痣になんら変わりはない。変わりはないのだが、今までなにも感じなかった感覚が、足に血が通っているかのような、暖かい感覚があった。
陽菜(なに?………足、痛くない………?
それどころか、足首が動いてる?
これって………もしかして………)
私の左足は、元の世界では2度と治らないと断言された。
それはあの火事で棚が崩れ落ち、その下に足が挟まったせいで、骨がほとんど粉砕していたし、新たに作った火傷で足の原型をとどめてもいなかった。
年月とリハビリによって、なんとか修復してはいるが治りが非常に遅いらしい。
だから私はリッキー達に乗るか、車イスを余儀なくされている。
……………もし、もしエステルの治癒力で、ハルルの樹を治したときに余った力で治ったのだとしたら─────。
陽菜「……………私、歩ける、の……………?」
これまで長い間、ずっと一人で歩けなかった。これからはちゃんと両足で歩けるのかな。
そうだとしたら、どうしよう。泣きたいぐらい嬉しい。
自分の足で、地面を踏みしめることができることが、当たり前のように思えることが、こんなにも嬉しいことだなんて思わなかった。
?『─────見つけた』
陽菜「え………?」
リッキー・ラピード・クレハ「「「────っ!?」」」
そんな喜びを噛み締めていた矢先の事だった。
突然頭の中に響いてきた声に驚いた私が、後ろに振り向くや否、空飛ぶライオンみたいな白い獣の大きな口が目の前に迫っていたんだ。
陽菜「きゃあっ!?」
カロル「うわああっ、ヒナが………ヒナが食べられたぁっ!!」
確かに皆からしてみれば、食べられたようにしか見えない。
怖い。なんで私こんな目に遭うんだろう。感覚が麻痺してきた。体を動かしたくても、全身が痺れていて上手く動かせない。
ユーリ「っ!?ヒナッ!!」
?『やっと見つけた………俺と共に来なさい』
陽菜「……………ぃ、ぁっ」
エステル「待ってください………っ………ヒナっ!!」
空飛ぶライオン(?)は、私を咥えたまま、ユーリ達を一睨みしてから、そのまま飛行していった。
陽菜(………おね、が……………動い、て………ッ)
誰かの叫び声が聞こえたような気がしたけれど、まるで麻酔を打たれたみたいに頭が真っ白になってく。
泥沼に嵌まってしまったかのように、私は意識を手放した。
(→ “1”へ)
陽菜(なに?………足、痛くない………?
それどころか、足首が動いてる?
これって………もしかして………)
私の左足は、元の世界では2度と治らないと断言された。
それはあの火事で棚が崩れ落ち、その下に足が挟まったせいで、骨がほとんど粉砕していたし、新たに作った火傷で足の原型をとどめてもいなかった。
年月とリハビリによって、なんとか修復してはいるが治りが非常に遅いらしい。
だから私はリッキー達に乗るか、車イスを余儀なくされている。
……………もし、もしエステルの治癒力で、ハルルの樹を治したときに余った力で治ったのだとしたら─────。
陽菜「……………私、歩ける、の……………?」
これまで長い間、ずっと一人で歩けなかった。これからはちゃんと両足で歩けるのかな。
そうだとしたら、どうしよう。泣きたいぐらい嬉しい。
自分の足で、地面を踏みしめることができることが、当たり前のように思えることが、こんなにも嬉しいことだなんて思わなかった。
?『─────見つけた』
陽菜「え………?」
リッキー・ラピード・クレハ「「「────っ!?」」」
そんな喜びを噛み締めていた矢先の事だった。
突然頭の中に響いてきた声に驚いた私が、後ろに振り向くや否、空飛ぶライオンみたいな白い獣の大きな口が目の前に迫っていたんだ。
陽菜「きゃあっ!?」
カロル「うわああっ、ヒナが………ヒナが食べられたぁっ!!」
確かに皆からしてみれば、食べられたようにしか見えない。
怖い。なんで私こんな目に遭うんだろう。感覚が麻痺してきた。体を動かしたくても、全身が痺れていて上手く動かせない。
ユーリ「っ!?ヒナッ!!」
?『やっと見つけた………俺と共に来なさい』
陽菜「……………ぃ、ぁっ」
エステル「待ってください………っ………ヒナっ!!」
空飛ぶライオン(?)は、私を咥えたまま、ユーリ達を一睨みしてから、そのまま飛行していった。
陽菜(………おね、が……………動い、て………ッ)
誰かの叫び声が聞こえたような気がしたけれど、まるで麻酔を打たれたみたいに頭が真っ白になってく。
泥沼に嵌まってしまったかのように、私は意識を手放した。
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