第壱話・暗闇の道
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西暦20XX年、今年最高の猛暑日となったある夏の日。
私は
──────江戸の幕末に来ています。
………ってちょっと待て。
江戸………?幕末……………?
楓「はいィィィィィィ!?」
いやいやいやいや、ちょっと待て。マジで待って。
私、頭どーかしちゃったの!?タイム○リップだなんて漫画か小説しかないってば!!
楓(………つーか、私って確か死んだんじゃなかったの………どうなってんの、本当に)
そう、私は死んだはずなのだ。
あの真っ赤に燃える火の海に取り残されて………全てを奪われたまま、未練も後悔も残して………。
それなのに、私は生きて……いるのだろうか、今この状況って。
もしかすると、ここが天国であって、私は夢でも見ているのだろう。
そんなことを考えれたら、どんなに良かったのだろうか。
楓(……………あはは、バッカみたい。天国だなんて)
私が行く先は天国なんて優しいモノなんかじゃない。血塗れに汚れた地獄でしかない。
全て、私が1人で背負っていけばそれで済む。
父も母も、道場のみんなからも、私が消えることに喜んでいたのだから、─────いらない子なのだから、当然のこと。
楓(………にしても月、明るいな)
そんな私を見下すように、暗闇の中から一際輝く望月に、私は目をスッと細める。
元いた世界では………っていうか、時代としては街灯が至るところにあったし、それなりに安全って感じだった。
それがないこの時代では、真っ暗で何も見えない。
だからこそ、月の光が眩しいくらいに輝いて見える。
楓(………とにかく、なんとかしなきゃ)
いつまでも、ここにいるわけにはいかないし………それに私にだって、居場所くらい………。
楓「………いや、居場所なんて、ないんだった………」
居場所なんて…今の私にはないんだ、別に悲しくはないけど。
けれど、心の奥底がズキリと痛み出す。
毎日が暇すぎて、剣道をやっている最中でも、誰もが影ながら私を妬む恨んでいることなんか、手に取るようにわかる。
それでも苦しいし、痛いものは痛かった。
楓(私だって、好きでしてる訳じゃないのに………)
単に、あいつに────咲桜に────少しでも追い付きたかった………ただ、それだけ。
それだけなはずなのに、どうしてこうも違ってきてしまったのだろうか。
どこで、間違えたのだろうか。自分に問うても、結局のところ、答えは分からなかった。
私は
──────江戸の幕末に来ています。
………ってちょっと待て。
江戸………?幕末……………?
楓「はいィィィィィィ!?」
いやいやいやいや、ちょっと待て。マジで待って。
私、頭どーかしちゃったの!?タイム○リップだなんて漫画か小説しかないってば!!
楓(………つーか、私って確か死んだんじゃなかったの………どうなってんの、本当に)
そう、私は死んだはずなのだ。
あの真っ赤に燃える火の海に取り残されて………全てを奪われたまま、未練も後悔も残して………。
それなのに、私は生きて……いるのだろうか、今この状況って。
もしかすると、ここが天国であって、私は夢でも見ているのだろう。
そんなことを考えれたら、どんなに良かったのだろうか。
楓(……………あはは、バッカみたい。天国だなんて)
私が行く先は天国なんて優しいモノなんかじゃない。血塗れに汚れた地獄でしかない。
全て、私が1人で背負っていけばそれで済む。
父も母も、道場のみんなからも、私が消えることに喜んでいたのだから、─────いらない子なのだから、当然のこと。
楓(………にしても月、明るいな)
そんな私を見下すように、暗闇の中から一際輝く望月に、私は目をスッと細める。
元いた世界では………っていうか、時代としては街灯が至るところにあったし、それなりに安全って感じだった。
それがないこの時代では、真っ暗で何も見えない。
だからこそ、月の光が眩しいくらいに輝いて見える。
楓(………とにかく、なんとかしなきゃ)
いつまでも、ここにいるわけにはいかないし………それに私にだって、居場所くらい………。
楓「………いや、居場所なんて、ないんだった………」
居場所なんて…今の私にはないんだ、別に悲しくはないけど。
けれど、心の奥底がズキリと痛み出す。
毎日が暇すぎて、剣道をやっている最中でも、誰もが影ながら私を妬む恨んでいることなんか、手に取るようにわかる。
それでも苦しいし、痛いものは痛かった。
楓(私だって、好きでしてる訳じゃないのに………)
単に、あいつに────咲桜に────少しでも追い付きたかった………ただ、それだけ。
それだけなはずなのに、どうしてこうも違ってきてしまったのだろうか。
どこで、間違えたのだろうか。自分に問うても、結局のところ、答えは分からなかった。