土方「ちっ、まあいい。暁犬………。とりあえずお前は隊士として入隊させるが、一応試験を受けてもらう」



楓「試験………ってことは、私の処遇って、そんなものなんですか？」



「たしか、殺してくれと頼んだと思うんですけど？」と不服そうに言うと、土方さんに「てめぇの言い分なんか知るか」と言われた。
………ムカつく。意見を尊重しろよ、この野郎。



土方「………何か言いたそうな顔だな？」



楓「別に。んで、試験っていつやるんです？
相手が土方さんだったら、思いっきりぶった斬ってあげたいなと思ってただけなんですけど？」



土方「ご丁寧に言葉にしてくれてんじゃねえか、おい。
コラ、ガキ」



楓「いっとくけど、俺、ガキじゃねぇっスよ」



千鶴「ちょ、アキさん。喧嘩は止めてください！！」



平助「………あの土方さんに皮肉を言うのって、総司以外、初めてなんじゃ………(汗」



左之「………ああ。これはちとやべーな(汗」



沖田「ん？何か言った？平助、左之さん？」



平助・左之「「………いや、なんでもねえ」」



二人の間で火花が散っているのを、千鶴や周りの幹部が慌てふためいている中、沖田だけは愉快そうに笑っていた。



土方「今日はもう遅いから、試験は明日行う。
わかったか、クソガキ」



楓「わかったけど、クソガキ呼ばわりされたくないわよ。
つかそれ、何回言えば気が済むんですか」



土方「………っんだとぉ！？」



千鶴「………って、なんで口調が喧嘩腰なんですか！？」



沖田「はははっ、ホント、面白いよね～楓ちゃんって」



土方さんと私が、睨み合いながらそう言うと、千鶴が泣きそうな声で突っ込んでくる。
沖田さんはもちろんのごとく、おもしろがっているだけ。
ある意味、話が一段落ついたところで、沖田さんが私に話しかけてきた。



沖田「さてと………じゃあ楓ちゃん？
色々と気になることはあるだろうけど………とりあえずその傷と、服を何とかしないとね？」



にこりと笑う彼に、内心毒ついてから「傷は気にしなくていいから」と睨み付ける。