第弐章・存在意義
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その頃、部屋に戻された私と千鶴ちゃん
………だったんだけど、別の意味で、何とも言えない状態だった。
千鶴「アキっ、アキさんっ………っ!!お辛かったでしょうっ………!!
ぅう、ひっぐっ!!」
楓「………あ。いや、辛かったよりも何も、何で千鶴ちゃんが泣いてんの?ちょっと」
なんかよく分かんないけど、どうやら私がさっき話したことについて、千鶴ちゃんは大号泣しているらしい。
「ほら、ハンカチ」と手渡すと「ありがどうございます」とひゃくりあげたような声で受け取る千鶴ちゃん。
とはいえ、何度も何度もこの子を“ちゃん“付けでいくのもちょっとつらいな。
楓「………ね、千鶴って呼んでもいい?」
千鶴「えっ?」
「なんとなく『ちゃん』付けは呼びにくいかなーと」と苦笑気味に言うと、彼女ははにかんだ様子で「いいですよ」と言ってくれた。
楓「それより、千鶴は………あの話を信じてくれるの………?」
疑問に思っていた事を口にすると、「あたりまえですっ!!」とがバッと顔を上げた。
千鶴「アキさんが嘘ついてたようには見えません!!」
そう叫んでいるうちにも、涙が目の上に溜まってきているのを見て、私は「そ、そう………ありがと」と若干退き気味に言う。
本人は自覚なしだが、そういう素直なところが、引っ掛かりやすい要素なんだが、それを言ってしまうと何かと面倒なので黙っておく。
楓「と、ところで、どうして千鶴は昨晩………女の子一人であそこにいたの?」
千鶴「え………わ、私一応………これでも男装してるんですが」
楓「………それ、男装だったのね」
そう唖然として言うと、千鶴は「バレバレだったんですね………」としゅん、と落ち込む。
楓「あ………いやでも。ほら、最初私だって千鶴のこと、男の子だと思ったし。
だから、その………そう気を落とさなくても」
いかにもズゥンという効果音が付きそうなぐらいだった彼女を慰めるように言う。
楓「………で、何であんなところにいたの、千鶴」
千鶴「私、父を探しに来たんです」
そう聞くと、千鶴は少し間を開けてからぽつりと言った。
彼女の話を聞くと、どうやら連絡のつかなくなった父を捜して、はるばる京の都まで来たのだとか。
………だったんだけど、別の意味で、何とも言えない状態だった。
千鶴「アキっ、アキさんっ………っ!!お辛かったでしょうっ………!!
ぅう、ひっぐっ!!」
楓「………あ。いや、辛かったよりも何も、何で千鶴ちゃんが泣いてんの?ちょっと」
なんかよく分かんないけど、どうやら私がさっき話したことについて、千鶴ちゃんは大号泣しているらしい。
「ほら、ハンカチ」と手渡すと「ありがどうございます」とひゃくりあげたような声で受け取る千鶴ちゃん。
とはいえ、何度も何度もこの子を“ちゃん“付けでいくのもちょっとつらいな。
楓「………ね、千鶴って呼んでもいい?」
千鶴「えっ?」
「なんとなく『ちゃん』付けは呼びにくいかなーと」と苦笑気味に言うと、彼女ははにかんだ様子で「いいですよ」と言ってくれた。
楓「それより、千鶴は………あの話を信じてくれるの………?」
疑問に思っていた事を口にすると、「あたりまえですっ!!」とがバッと顔を上げた。
千鶴「アキさんが嘘ついてたようには見えません!!」
そう叫んでいるうちにも、涙が目の上に溜まってきているのを見て、私は「そ、そう………ありがと」と若干退き気味に言う。
本人は自覚なしだが、そういう素直なところが、引っ掛かりやすい要素なんだが、それを言ってしまうと何かと面倒なので黙っておく。
楓「と、ところで、どうして千鶴は昨晩………女の子一人であそこにいたの?」
千鶴「え………わ、私一応………これでも男装してるんですが」
楓「………それ、男装だったのね」
そう唖然として言うと、千鶴は「バレバレだったんですね………」としゅん、と落ち込む。
楓「あ………いやでも。ほら、最初私だって千鶴のこと、男の子だと思ったし。
だから、その………そう気を落とさなくても」
いかにもズゥンという効果音が付きそうなぐらいだった彼女を慰めるように言う。
楓「………で、何であんなところにいたの、千鶴」
千鶴「私、父を探しに来たんです」
そう聞くと、千鶴は少し間を開けてからぽつりと言った。
彼女の話を聞くと、どうやら連絡のつかなくなった父を捜して、はるばる京の都まで来たのだとか。