第壱話・暗闇の道
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バカか!?よりにもよって、最も話しづらいことを口走るとかあり得ないだろ!?
沖田「っく、はははっ!!面白い子だね、君って」
自問自答して溜め息付く私に、沖田さんが可笑しそうに笑うもんだから、諦めた様子で「………そりゃどうも」と捻くれた返事をする。
楓「天然理心流の師範でありながら、弱冠二十歳の剣豪と謳われた、新選組第壱組長の沖田さん?」
「へぇ、僕のこと、知ってるんだ?」とニヤリと不敵に笑い出す彼に「まぁ、多少は」と言ってはぐらかす。
楓「未来から来たと言っても、どういう経路で来たのか、どうしてこうなってしまったのかは、自分でもよく分からないままなんですが。
………まぁ、昨日のは剣道をやっていなかったら、確実に死んでたと思います」
私の話に、疑問を抱いたのか、土方さんが「………ケンドーってのは何だ?」と聞いてきた。
………ああ、そっか。この時代にはなかったんだっけ、確か………よく分からんけども。
楓「剣道というものは、たいして、今の竹刀稽古とはあまり変わりません。
違うところがあるとすれば、刀同士での殺し合いはおろか、それでの稽古も御法度。
それを用いた場合は即、ご用ですし、師範だとかの称号も没収されますね」
「もちろん、本物の刀を持っている時点でお縄ですが」と言うと辺りがざわつき始める。
沖田「………へぇ、めんどくさいね」
つまんなさそうにそう言う彼に「まあ、安全面を考えるなら、それほどしないとですけど」と苦笑する。
楓「なにより、俺がいた時代でのルールというかなんですが、戦いのために鍛えるのではなく、心身を鍛えるために行う。
たとえるなら、相撲だとか、そう言った競技みたいなものですよ」
「ふーん、それじゃ、あんまり変わらねぇのな」と、それを聞いた私より小さい平助が嘆息を漏らしていた。
「………実際は師範より下っ端な位置にいるんで、俺としても自慢げに言えないんですけど」と言ってから「話がそれました」と謝っとく。
楓「俺のことは、煮るなり焼くなり、斬首でも切腹でもどうぞお好きにしてください」
土方「お好きにって………おまえなぁ………」
そう言うとなぜか土方さんが溜め息を零していた。
まあ、私なりに正論というか、あまり嘘をついていないから良いとは思うけど。
………千鶴ちゃんの場合、生まれてからこのかた、嘘なんかついたことのない正直者だから、絶対に見破られる。
そんな私を見ていた沖田さんが、土方さんに「どうします?例のものを見られたんだから、始末しましょうか?」と聞いていた。
そう、最初 っから私達は、逃れる術など無かった。
元々、彼らは私達を殺すつもりでいたのだから。
源さん「しかし、なんとかならんのかね。………まだ、こんな子供だろう」
私達の縄を緩く縛り直してくれた源さんが、声をあげる。
土方「俺達は昨晩、士道に背いた隊士達を粛正した。………こいつらは、その現場に居合わせた」
山南「それだけだ、と仰りたいんですか?」
土方さんの言葉に、山南さんの眼光が鋭くなる。
沖田「っく、はははっ!!面白い子だね、君って」
自問自答して溜め息付く私に、沖田さんが可笑しそうに笑うもんだから、諦めた様子で「………そりゃどうも」と捻くれた返事をする。
楓「天然理心流の師範でありながら、弱冠二十歳の剣豪と謳われた、新選組第壱組長の沖田さん?」
「へぇ、僕のこと、知ってるんだ?」とニヤリと不敵に笑い出す彼に「まぁ、多少は」と言ってはぐらかす。
楓「未来から来たと言っても、どういう経路で来たのか、どうしてこうなってしまったのかは、自分でもよく分からないままなんですが。
………まぁ、昨日のは剣道をやっていなかったら、確実に死んでたと思います」
私の話に、疑問を抱いたのか、土方さんが「………ケンドーってのは何だ?」と聞いてきた。
………ああ、そっか。この時代にはなかったんだっけ、確か………よく分からんけども。
楓「剣道というものは、たいして、今の竹刀稽古とはあまり変わりません。
違うところがあるとすれば、刀同士での殺し合いはおろか、それでの稽古も御法度。
それを用いた場合は即、ご用ですし、師範だとかの称号も没収されますね」
「もちろん、本物の刀を持っている時点でお縄ですが」と言うと辺りがざわつき始める。
沖田「………へぇ、めんどくさいね」
つまんなさそうにそう言う彼に「まあ、安全面を考えるなら、それほどしないとですけど」と苦笑する。
楓「なにより、俺がいた時代でのルールというかなんですが、戦いのために鍛えるのではなく、心身を鍛えるために行う。
たとえるなら、相撲だとか、そう言った競技みたいなものですよ」
「ふーん、それじゃ、あんまり変わらねぇのな」と、それを聞いた私より小さい平助が嘆息を漏らしていた。
「………実際は師範より下っ端な位置にいるんで、俺としても自慢げに言えないんですけど」と言ってから「話がそれました」と謝っとく。
楓「俺のことは、煮るなり焼くなり、斬首でも切腹でもどうぞお好きにしてください」
土方「お好きにって………おまえなぁ………」
そう言うとなぜか土方さんが溜め息を零していた。
まあ、私なりに正論というか、あまり嘘をついていないから良いとは思うけど。
………千鶴ちゃんの場合、生まれてからこのかた、嘘なんかついたことのない正直者だから、絶対に見破られる。
そんな私を見ていた沖田さんが、土方さんに「どうします?例のものを見られたんだから、始末しましょうか?」と聞いていた。
そう、
元々、彼らは私達を殺すつもりでいたのだから。
源さん「しかし、なんとかならんのかね。………まだ、こんな子供だろう」
私達の縄を緩く縛り直してくれた源さんが、声をあげる。
土方「俺達は昨晩、士道に背いた隊士達を粛正した。………こいつらは、その現場に居合わせた」
山南「それだけだ、と仰りたいんですか?」
土方さんの言葉に、山南さんの眼光が鋭くなる。