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★キラキラ 蘖(ひこばえ)の章★

[東峰■俺が行く]


また時計を見ちまった。
さっき見たときから3分も経ってないじゃないか、壊れてるんじゃないだろうな?

今朝早くに学園へと戻った右京たちは、息吐く間もなく生徒会室に現れ、早速業務へと就いた。
見た目チャラいくせに、どうやら仕事の手は抜かないらしい藤村は、即現状を把握し他の委員や教師たちとの最後の打ち合わせに向かった。
右京も一条も俺が進めていた仕事の残りを速攻で片付けてくれている。

「東峰、疲れているなら休んだほうがいいですよ。残りは我々でやっておくので」

何度も時間ばかり確認しているせいか、右京が心配げに声をかけてくれた。
この4日、全てを一人で片付けていたため、俺がかなり疲れていると思っているのだろう。
はっきり言って、まったく疲れてはいない。

「いや、この後講堂での説明があるからな」

「それなら、私が、」

「いや、俺が行くっ!」

しまった。
右京が怪訝な表情で俺を見ている。

「あ、いや、新入生代表には何度か会っているし、俺のほうが向こうも気が楽だと・・・」

なんだ、この言い訳じみたセリフは、言ってる俺が一番訳分からねぇぞ。
くそっ、右京、一条、そのおかしなものを見るような眼差しはやめろ。

「・・・東峰、やはり休んだほうが」

「いや、まったくもって大丈夫だ」

右京の心配をよそに、俺の視線はまた時計を捉えていた。
やっぱあの時計、止まってるんじゃねぇか?
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