★キラキラ 蘖(ひこばえ)の章★
[アーちゃん■割り勘]
「ちゃんと言ったー?」
「はい、ご理解いただけました」
これでもう大丈夫と胸を撫で下ろすアキラは、現在お料理の真っ最中。
昨夜も食堂には行かず、材料買って来て、部屋で食ってたのよ。
やっぱFCの目も気になるしね、できるだけ役員の傍には近寄らないよう気をつけることにしました。
という訳で、本日も夕飯は部屋でとるのだ。
「もう少しで出来ますから、待っててくださいね」
「はいはいー」
意外にもこいつの飯は美味いから、食うのが楽しみです。
しかし……。
「やっぱさぁ、割り勘は納得いかないんだけど……」
出来上がった料理を並べながら、ちょっと愚痴ってみました。
「は? 割り勘ではありませんよ。僕のほうが多めに払っているではないですか」
さも不本意ですって顔されました。
「だって、あんためっちゃ食うじゃん」
「確かに多少食べる量が多いですが、どの材料をどれだけ食べたかなど、正確には量れません。アーちゃんの方が、値段の高い物をより多く食べている可能性もあります。それを分かっていて、多めに払うと言ったのですよ。まさかそんな風に言われるとは、心外です!」
「ちょちょ、言いたいことは分かるけどー、でもねー」
「だいたいお金の問題は、友人関係が壊れる原因ワースト1位ですよ。蟠(わだかま)りのない方法は、本来なら割り勘なのです。それを敢えて、敢えて僕が多めに払ってるのですよ。それでもそんな事を仰るなんて、アーちゃんは、僕との関係を早く終わらせてしまいたいと、そういうことですか!?」
うわっ、めんどくせーー。
だいたい多めって言うけど、6:4じゃんかー。
「分かった、分かりました。俺が悪かったです。それで良いです」
「ご理解いただけて安心しました。では、そろそろ頂きましょう」
いただきますと両手を揃え、お上品に飯を頬張るアキラさん。
あなたって、ほんとにフリーダムな方ですね。
「明日っからどうするー?」
「うーん、そうですね。できれば、今後も部屋のほうが良いですね」
「あ、やっぱ気になる?」
「いえ、会長やFCのことは解決したので、問題ないのですが……」
食事も終わり、風呂に入った後は、今後、食堂に行くかの相談中。
実はね、俺的には自炊のほうがいいのよね、安上がりだから。
いくらアキラが大量に食うといっても、あのバカ高い食堂よりは遥かに安くつくからね。
「なに? 食堂、あんま好きじゃないの?」
ここの食堂は値段さえ気にしなきゃ、飯は超絶美味いから、てっきりアキラは食堂好きだと思ってた。
「そんなことないですよ、かなり美味しいですし、珍しい物もあるので嫌いではないですが、もう皆さんの顔もほとんど覚えましたし、これ以上はいいかな、と。あまり人ごみは好きではないですし」
「はは、覚えたって、そんなに観察してたっけ?」
俺が覚えてる限りでは、こいつは大人しく座ってるだけだったような。
「まぁ、それほど見渡してはないですが、見えた範囲の方は覚えましたので、それでよいかと」
「ん? なんか変な言い回しするなぁ……ま、いいならいいけど、自炊のほうが食費浮くからね」
「ですね、では、これからはお弁当も作りますか?」
「あ、それ賛成!」
「ちゃんと言ったー?」
「はい、ご理解いただけました」
これでもう大丈夫と胸を撫で下ろすアキラは、現在お料理の真っ最中。
昨夜も食堂には行かず、材料買って来て、部屋で食ってたのよ。
やっぱFCの目も気になるしね、できるだけ役員の傍には近寄らないよう気をつけることにしました。
という訳で、本日も夕飯は部屋でとるのだ。
「もう少しで出来ますから、待っててくださいね」
「はいはいー」
意外にもこいつの飯は美味いから、食うのが楽しみです。
しかし……。
「やっぱさぁ、割り勘は納得いかないんだけど……」
出来上がった料理を並べながら、ちょっと愚痴ってみました。
「は? 割り勘ではありませんよ。僕のほうが多めに払っているではないですか」
さも不本意ですって顔されました。
「だって、あんためっちゃ食うじゃん」
「確かに多少食べる量が多いですが、どの材料をどれだけ食べたかなど、正確には量れません。アーちゃんの方が、値段の高い物をより多く食べている可能性もあります。それを分かっていて、多めに払うと言ったのですよ。まさかそんな風に言われるとは、心外です!」
「ちょちょ、言いたいことは分かるけどー、でもねー」
「だいたいお金の問題は、友人関係が壊れる原因ワースト1位ですよ。蟠(わだかま)りのない方法は、本来なら割り勘なのです。それを敢えて、敢えて僕が多めに払ってるのですよ。それでもそんな事を仰るなんて、アーちゃんは、僕との関係を早く終わらせてしまいたいと、そういうことですか!?」
うわっ、めんどくせーー。
だいたい多めって言うけど、6:4じゃんかー。
「分かった、分かりました。俺が悪かったです。それで良いです」
「ご理解いただけて安心しました。では、そろそろ頂きましょう」
いただきますと両手を揃え、お上品に飯を頬張るアキラさん。
あなたって、ほんとにフリーダムな方ですね。
「明日っからどうするー?」
「うーん、そうですね。できれば、今後も部屋のほうが良いですね」
「あ、やっぱ気になる?」
「いえ、会長やFCのことは解決したので、問題ないのですが……」
食事も終わり、風呂に入った後は、今後、食堂に行くかの相談中。
実はね、俺的には自炊のほうがいいのよね、安上がりだから。
いくらアキラが大量に食うといっても、あのバカ高い食堂よりは遥かに安くつくからね。
「なに? 食堂、あんま好きじゃないの?」
ここの食堂は値段さえ気にしなきゃ、飯は超絶美味いから、てっきりアキラは食堂好きだと思ってた。
「そんなことないですよ、かなり美味しいですし、珍しい物もあるので嫌いではないですが、もう皆さんの顔もほとんど覚えましたし、これ以上はいいかな、と。あまり人ごみは好きではないですし」
「はは、覚えたって、そんなに観察してたっけ?」
俺が覚えてる限りでは、こいつは大人しく座ってるだけだったような。
「まぁ、それほど見渡してはないですが、見えた範囲の方は覚えましたので、それでよいかと」
「ん? なんか変な言い回しするなぁ……ま、いいならいいけど、自炊のほうが食費浮くからね」
「ですね、では、これからはお弁当も作りますか?」
「あ、それ賛成!」