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★キラキラ 蘖(ひこばえ)の章★

[アーちゃん■視線]


喧騒が止んだ食堂は、だいぶ静かになった。
FCや、それ以外の奴らも、2階席を陶酔したように見てるからなんだけどね。

「そろそろ、行こか」

「はい、ご馳走様でした」

今夜も俺の3倍の量を平らげたアキラと、2人並んで出口を目指す。
ちょうど2階席の前を通るから、ついでに視線を上に向けてみた。

わちゃ、書記と目が合っちゃいましたよ。

下の食堂を見渡す側に座っていた奴と、バッチシ見詰めあっちゃいました。
ま、速攻逸らしたけどね。
やだなぁ、FC使って嫌がらせとかされたら、どうしよっかなー

「どうかしましたか?」

「ん? あ、いやいや、なんも。早く戻ろ」

「はい」

とっとと退散するに限る。

「っ――!!」

足早に食堂を出ようとした俺の背中が、一瞬焼付くように熱くなりました。

へ、何これ、誰かの視線?

そーっと後ろを振り返り、その正体を探ってみる。
行き着いた場所は、役員席。

「アーちゃん? 早く行きましょう」

「んぁ、ああ、はいはい」

誰かは分からなかったが……書記くらいしか心当たりがねーな。
畜生、俺が何したってのよ。
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