★キラキラ 蘖(ひこばえ)の章★
[アーちゃん■親愛]
今朝食堂で知り合ったという2人を、散水機の電源まで案内し、意気投合したからと、部屋へ招待したらしい。
小さいのは鈴木明、無表情が伊藤章だってさ。
「すごい偶然ですよね。皆アキラなのですよ」
「なの、ごいのよ、うーなの、のよ」
「ええ、まさに運命ですね。運命に導かれて僕たちは出会ったのですよ。とても感動的です」
「なの、なのよー」
やけにお二人はハイテンションですね。
俺、取り残されてますけど。
あ、あの無表情もか。
しかし、無表情が小さいのを見詰める瞳は、とても穏やかだ。
なんか、子供を見守る親みたいです。
おっと、不躾にも観察しすぎましたかね、無表情がこっち見ました。
ちなみに、佐藤と小さいのは2人楽しげにキッチンへと消えていきましたよ。
なんでもコーヒーを入れてくれるそうです。
「えっと、伊藤・・・・・・であってるよな・・・・・・」
"君"を付けるべきか、悩んじまった。
「アキ、鈴木明は言葉が下手だ。分からなくて困ったときは、そう言ってやってくれ」
あん? なに、いきなり。
無表情から飛び出した言葉は、意外なものだった。
しかし、この表情から高い声が出ると、ちょっと違和感感じちゃうね。
あ、俺も声変わりは、まだなんだけどね。
「あーっと、下手なわけね、了解了解」
あの話し方が、下手なんてレベルかはともかく、一つ確認しとかないとな。
「んっと、失礼だったらごめんねー。その鈴木明君は、下手だけど話すのが好きなの?」
「・・・・・・」
無表情のまま、こっちジッと見やがった。
ん、なんだ、俺なんか変なこと聞いた?
「お待たせいたしました」
おっと、コーヒーが到着しました。
こいつ話すの嫌いみたいだし、放っとこう。
「う、しろいのよ、いいのよ」
「アキの分にはミルクをたっぷりいれときましたから、お砂糖はご自分で入れてくださいね」
「あい、なのよ」
うは、見た目通りの甘いもの好きね。
テンプレだね、こりゃ。
「お、サンキュ」
「あい、なの、のよ」
俺の目の前に、コーヒーを置いてくれたのは、小さいの。
続けて、無表情にもコーヒーを渡してる。
よしよし働き者は歓迎だよ、その分俺が楽できるからね。
佐藤は自分の分を持って、俺の隣りにストンと腰を下ろし、小さいのは向かい側の無表情の横。
さっきの質問は答えてもらえなかったしね、ここは本人に確認しますか。
「ねね、鈴木は、話すの好きなの?」
「あい、なのよ、するの、いいのよ」
「あはは、なんか好きそうだねー」
「なのよ、アキ、なの」
確かに何言ってるか、ちょーっと分かんねーな。
しかし下手なりに一所懸命に話す鈴木の姿は、なかなか萌え禿るねー。
こらっ! 男に萌えてどうするよっ!
「アキは、話すのが大好きなのです。高橋君がご迷惑でなければ、聞いてあげてください」
「好きならしゃべったらいいよー、俺も好きだしー」
「あう、なの、するのよ、アキ、するの」
「アキは、いっぱい話したいそうですよ」
あれ、何気に佐藤が通訳してたのか、今気付いた。
しっかし、嬉しそうに話すね。
これだけ下手だと、周囲の目も厳しいだろうに、それに臆することなく話す鈴木。
うんうん、いいことだ。
鈴木が話して、佐藤が通訳する、そんな会話を暫くしてたら、無表情の視線に気がついた。
俺をジッとみてやがる。
しかし、そこには敵意や悪意というものは含まれてはいない。
どちらかっていうと・・・・・・親愛? そんな感じ。
ま、嫌われてはいないってことだね。
今朝食堂で知り合ったという2人を、散水機の電源まで案内し、意気投合したからと、部屋へ招待したらしい。
小さいのは鈴木明、無表情が伊藤章だってさ。
「すごい偶然ですよね。皆アキラなのですよ」
「なの、ごいのよ、うーなの、のよ」
「ええ、まさに運命ですね。運命に導かれて僕たちは出会ったのですよ。とても感動的です」
「なの、なのよー」
やけにお二人はハイテンションですね。
俺、取り残されてますけど。
あ、あの無表情もか。
しかし、無表情が小さいのを見詰める瞳は、とても穏やかだ。
なんか、子供を見守る親みたいです。
おっと、不躾にも観察しすぎましたかね、無表情がこっち見ました。
ちなみに、佐藤と小さいのは2人楽しげにキッチンへと消えていきましたよ。
なんでもコーヒーを入れてくれるそうです。
「えっと、伊藤・・・・・・であってるよな・・・・・・」
"君"を付けるべきか、悩んじまった。
「アキ、鈴木明は言葉が下手だ。分からなくて困ったときは、そう言ってやってくれ」
あん? なに、いきなり。
無表情から飛び出した言葉は、意外なものだった。
しかし、この表情から高い声が出ると、ちょっと違和感感じちゃうね。
あ、俺も声変わりは、まだなんだけどね。
「あーっと、下手なわけね、了解了解」
あの話し方が、下手なんてレベルかはともかく、一つ確認しとかないとな。
「んっと、失礼だったらごめんねー。その鈴木明君は、下手だけど話すのが好きなの?」
「・・・・・・」
無表情のまま、こっちジッと見やがった。
ん、なんだ、俺なんか変なこと聞いた?
「お待たせいたしました」
おっと、コーヒーが到着しました。
こいつ話すの嫌いみたいだし、放っとこう。
「う、しろいのよ、いいのよ」
「アキの分にはミルクをたっぷりいれときましたから、お砂糖はご自分で入れてくださいね」
「あい、なのよ」
うは、見た目通りの甘いもの好きね。
テンプレだね、こりゃ。
「お、サンキュ」
「あい、なの、のよ」
俺の目の前に、コーヒーを置いてくれたのは、小さいの。
続けて、無表情にもコーヒーを渡してる。
よしよし働き者は歓迎だよ、その分俺が楽できるからね。
佐藤は自分の分を持って、俺の隣りにストンと腰を下ろし、小さいのは向かい側の無表情の横。
さっきの質問は答えてもらえなかったしね、ここは本人に確認しますか。
「ねね、鈴木は、話すの好きなの?」
「あい、なのよ、するの、いいのよ」
「あはは、なんか好きそうだねー」
「なのよ、アキ、なの」
確かに何言ってるか、ちょーっと分かんねーな。
しかし下手なりに一所懸命に話す鈴木の姿は、なかなか萌え禿るねー。
こらっ! 男に萌えてどうするよっ!
「アキは、話すのが大好きなのです。高橋君がご迷惑でなければ、聞いてあげてください」
「好きならしゃべったらいいよー、俺も好きだしー」
「あう、なの、するのよ、アキ、するの」
「アキは、いっぱい話したいそうですよ」
あれ、何気に佐藤が通訳してたのか、今気付いた。
しっかし、嬉しそうに話すね。
これだけ下手だと、周囲の目も厳しいだろうに、それに臆することなく話す鈴木。
うんうん、いいことだ。
鈴木が話して、佐藤が通訳する、そんな会話を暫くしてたら、無表情の視線に気がついた。
俺をジッとみてやがる。
しかし、そこには敵意や悪意というものは含まれてはいない。
どちらかっていうと・・・・・・親愛? そんな感じ。
ま、嫌われてはいないってことだね。