単発もの
[The Secret Garden 2-完]
よくよく考えたら、実におかしな話だ。
野添君のような有名人とこの僕が、一緒に映画を見に行くなんて……。
野添君に誘われたときは、あまり深く考えていなかった。
だけど一人になった途端、不思議でしょうがない。
野添君なら、映画を見に行く友人が、いくらでもいるはずだ。
それなのに、どうして僕なんかを誘ったんだろう?
マネージャーの彼を誘うほうが、ずっと自然な感じがする。
もしかしたら、映画の内容が彼好みじゃなかったのかな。
今やってる映画といえば、確か大作ミステリーと大人の恋愛を描いたラブストーリー、それと有名ファンタジーの続編にアニメといったところか。
もともとは渡辺君と行くつもりだったのなら、ミステリーを選択したと思って間違いないだろう。
あの綺麗な少年は、ミステリー物は好きじゃなかったってことかな。
僕も、あまり好みではなかった。
どちらかというとファンタジー物が好きで、今回の続編を楽しみにしてたくらいだ。
でも、せっかく誘ってくれたんだし、ミステリー物がまったく苦手というわけでもないから、映画自体は気にならない。
気になるのは……野添君と僕が二人で出かけるということだ。
最近でこそそれなりに言葉を交わすようになったけど、学園外で会うのは初めてだし、そもそも僕なんかと居ても、野添君は楽しくないんじゃないだろうか。
僕は話題が豊富なほうじゃない。
無趣味だし、見た目以上に性格が地味だし、面白味もまったくないしで、人付き合いが本当にヘタだ。
だから友達なんてほとんどいなくて、地元を離れてこの学園に来たときも、寂しがる友人はいなかった。
同様に僕のほうでも、離れがたいという気持ちが湧かなかったのだ。
苛められてたわけじゃないし、普通に遊んでいた。
ただ、渡辺君とその友人たちとのような関係を築いてないだけ。
だからって、それが駄目だとは思わなかった。
僕は僕だし、渡辺君のようになりたいとか、考える必要はきっとないんだ。
だけど、これだけは考えてしまう。
僕みたいな人間が、親衛隊――野添君が断ったから、正確にはファンクラブ――がいるような人と懇意にするなんて、まずあってはいけないことじゃないんだろうかと。
野添君の周囲は、いつだって輝いている。
そして、それに見合う友人たちで溢れかえっているのだ。
友人たち――たとえば、明るい人だったり、カッコイイ人だったり、……綺麗な人だったり。
彼が選んだ友人たちを差し置いて、こんな僕が傍にいるなんて、おかしすぎる。
そこまで考えて、ハッとした。
彼が渡辺君のことを話せる相手は、きっと僕だけなのだ。
だからこそ渡辺君と行くはずだった映画に、この僕を誘ったのだろう。
「誘えなかったことを、愚痴りたいのかな……」
ようやく答えがみつかって、ホッと肩の力が抜ける。
同時に悩んでた自分がおかしくなって、クスクスと一人笑った。
普段は強気なのに、こういうことには驚くほど弱気な彼。
渡辺君になかなか告白できず、さぞかしモヤモヤを抱えていることだろう。
いいよ、いくらでも聞いてあげる。
誰にも吐けない弱音を、僕にしか吐けない愚痴を、時間の許すかぎりいくらでも。
彼のために僕ができることは、それくらいだから……。
25日当日、バス停では、既に野添君が待っていた。
そして一昨日会った彼も、いた。
あのときのように野添君に寄り添う彼は、冬の澄んだ空気のもと降り注ぐ陽光のせいか、食堂で見たときよりもずっとキレイに見えた。
改めて見ても、二人はお似合いだった。
映画には、彼も一緒に行く予定だったのか。
とんだ勘違いをしてた自分がすごく恥ずかしくて、僕は遠慮しようとしたんだけど、野添君があっさりと否定してきた。
たまたま帰省する彼と一緒になっただけで、待ち合わせでもなんでもないと言われたのだ。
言われてみれば、彼――佐々木君は大きな手荷物を持っている。
でも一緒に行くと言い出した佐々木君に、野添君は飛行機の時間があるだろと、暗に拒絶した。
佐々木君は不服そうだったけど、年末でキャンセル待ちも難しいことから、それ以上は何も言ってはこなかった。
バス内では、野添君を真ん中に三人並んで座った。
彼らは部活の話題で大いに盛り上がり、僕はまったく分からない内容に一言も発せずにいた。
駅前に到着したあと、野添君が駅構内まで佐々木君を送ることになり、僕も一緒にと誘われたけど、どことなく気まずくて辞退した。
気のせいか、佐々木君の視線が、厳しさを帯びたように思えたから。
見送りから戻ってきた野添君と、予定通り映画館に向かった。
映画館にはスクリーンがいくつかあり、それぞれ上映してるものが違っていて、例のミステリー以外にも、たくさん上映されていた。
人も多く、前売りがなければ、見れないだろうというほどの賑わい。
人混みになれてない僕は右往左往するばかりで、それを見かねてか野添君がこっそりと手を握ってくれた。
「ご、ごめんね」
野添君は一瞬だけビックリして、それからバツが悪そうに横を向いた。
僕がモタモタしてるせいで、彼の機嫌を損ねたのかもしれない。
迷惑をかけるばかりで、申し訳ない気持ちで一杯になった。
ゆったり座れるシートに腰を下ろし、ようやく人心地ついたところで、チケット代を払おうと財布を探した。
その一瞬の間に野添君は消え、慌てて会場内を見渡せば、ちょうど出入口から外に出る野添君を発見した。
いったいどうしたんだろう?
後を追うべきか、それとも待つべきか、もしかして置いてけぼりにされた?
ここでもモタモタしたら、野添君のコートが座席に置きっぱなしなのに気が付いた。
もしかしたら、トイレかもしれない。
着ていたコートとマフラーを外し、野添君の戻りを待つことにした。
やがて戻ってきた野添君の両手には、ポップコーンとドリンクのセットが二人分あった。
当たり前のように、片方を僕に手渡してくれる。
「お茶でよかった?」
「え……?」
「コーラがいいなら、俺のと替えるよ」
わざわざ買いに行ってくれたのだと、このとき初めて気が付いた。
飲み物のチョイスにもビックリした。
映画館での定番といえば、コーラになるんじゃないだろうか。
なのに野添君はそれを選ばず、お茶という僕が最も喜ぶ選択をしてくれたのだ。
僕は炭酸が飲めなくはないけど、すぐにゲップが出るから苦手としていた。
だから飲み物として好んでいるのは、主にお茶系だったのだ。
そういう話を、過去していたかもしれない。
そんな、いつ話したかも覚えてないようなことを、野添君は聞き覚えてくれていたのだ。
「ううん、お茶で、お茶が、いい。あ、ありがと。お金、映画の分も、えっと、いくら払えばいいかな?」
「いいって。俺が誘ったんだから」
「だ、ダメだよ、そんなの。ちゃんと払うよ」
「いいってば」
「せめて映画代は、」
「村上に断られてたら捨ててたもんだし、無駄にならかったんだから、それでいいじゃん」
渡辺君を誘えなかった時点で、チケットはゴミ同然というわけか。
「じゃ、じゃあ、この後の食事代は僕が出すね」
「ダーメ、そっちのが、高くつく」
「い、いいよ」
「よくないよ。飯はワリカンな」
「そ、そういうわけには、」
「ホラ、始まるよ。静かにして」
あっという間に館内は暗くなり、スクリーンに光が灯る。
食い下がろうにも、この状況ではどうにもできず、諦めてスクリーンを見詰めた。
館内での注意事項に、映画の宣伝、ようやく本編が始まったとき、僕は驚きに声を上げそうだった。
横を向いたら、なんでもないようにスクリーンを見ている野添君がいて、声をかけるわけにもいかず前方に視線を戻す。
人混みに慣れてないのをいいことに、野添君に任せっきりだったせいで、僕はこのスクリーンで上映される映画を確認していなかった。
渡辺君を誘うつもりだったからと、頭からミステリー物と決め付けていたせいもある。
映画会社のロゴのあと流れてきた映画は、当初予想していたミステリー物ではなかった。
それは、僕が見たいと思っていた、ファンタジー物の続編だったのだ。
渡辺君も見たがってたんだろうか?
いや、渡辺君は、ファンタジーには興味なかったはずだ。
世界的に有名な原作本ですら、読んでなかったはずだし。
じゃあ、野添君が見たかったってことかな。
それが一番妥当だよね。
これまでそんな話は聞いたことなかったけど、意外とファンタジー物が好きだったってわけか。
ようやく答えが見つかり、僕も映画に集中する。
DVDになるまで待つつもりが、こうして見れるなんて役得だ。
そうして何事もなく30分も過ぎたあたりで、それに気が付いた。
肩の辺りに違和感を覚えたと同時に、それが野添君の重さだと知って呆気にとられる。
寝てる……。
まだ前半も終わってないうちに、隣人は眠りに落ちていた。
ポップコーンはキレイになくなってて、コーラも既に飲み干したあとらしい。
あれ、あれれ?
渡辺君の好きそうな映画じゃなく、わざわざこの映画を選んだのは、自分が見たかったからじゃないの?
きっと疲れてるんだね。
眠りを妨げないようソッと身動いで、僅かばかり体勢を変える。
これで少しは寝やすくなったかな。
再び映画に意識を戻し、ポップコーンを一つ口の中に入れた。
静かな寝息と迫力満点の効果音を聞きながら、柔らかい感触と適度な塩っ気を冷たいお茶で流し込んだ。
よくよく考えたら、実におかしな話だ。
野添君のような有名人とこの僕が、一緒に映画を見に行くなんて……。
野添君に誘われたときは、あまり深く考えていなかった。
だけど一人になった途端、不思議でしょうがない。
野添君なら、映画を見に行く友人が、いくらでもいるはずだ。
それなのに、どうして僕なんかを誘ったんだろう?
マネージャーの彼を誘うほうが、ずっと自然な感じがする。
もしかしたら、映画の内容が彼好みじゃなかったのかな。
今やってる映画といえば、確か大作ミステリーと大人の恋愛を描いたラブストーリー、それと有名ファンタジーの続編にアニメといったところか。
もともとは渡辺君と行くつもりだったのなら、ミステリーを選択したと思って間違いないだろう。
あの綺麗な少年は、ミステリー物は好きじゃなかったってことかな。
僕も、あまり好みではなかった。
どちらかというとファンタジー物が好きで、今回の続編を楽しみにしてたくらいだ。
でも、せっかく誘ってくれたんだし、ミステリー物がまったく苦手というわけでもないから、映画自体は気にならない。
気になるのは……野添君と僕が二人で出かけるということだ。
最近でこそそれなりに言葉を交わすようになったけど、学園外で会うのは初めてだし、そもそも僕なんかと居ても、野添君は楽しくないんじゃないだろうか。
僕は話題が豊富なほうじゃない。
無趣味だし、見た目以上に性格が地味だし、面白味もまったくないしで、人付き合いが本当にヘタだ。
だから友達なんてほとんどいなくて、地元を離れてこの学園に来たときも、寂しがる友人はいなかった。
同様に僕のほうでも、離れがたいという気持ちが湧かなかったのだ。
苛められてたわけじゃないし、普通に遊んでいた。
ただ、渡辺君とその友人たちとのような関係を築いてないだけ。
だからって、それが駄目だとは思わなかった。
僕は僕だし、渡辺君のようになりたいとか、考える必要はきっとないんだ。
だけど、これだけは考えてしまう。
僕みたいな人間が、親衛隊――野添君が断ったから、正確にはファンクラブ――がいるような人と懇意にするなんて、まずあってはいけないことじゃないんだろうかと。
野添君の周囲は、いつだって輝いている。
そして、それに見合う友人たちで溢れかえっているのだ。
友人たち――たとえば、明るい人だったり、カッコイイ人だったり、……綺麗な人だったり。
彼が選んだ友人たちを差し置いて、こんな僕が傍にいるなんて、おかしすぎる。
そこまで考えて、ハッとした。
彼が渡辺君のことを話せる相手は、きっと僕だけなのだ。
だからこそ渡辺君と行くはずだった映画に、この僕を誘ったのだろう。
「誘えなかったことを、愚痴りたいのかな……」
ようやく答えがみつかって、ホッと肩の力が抜ける。
同時に悩んでた自分がおかしくなって、クスクスと一人笑った。
普段は強気なのに、こういうことには驚くほど弱気な彼。
渡辺君になかなか告白できず、さぞかしモヤモヤを抱えていることだろう。
いいよ、いくらでも聞いてあげる。
誰にも吐けない弱音を、僕にしか吐けない愚痴を、時間の許すかぎりいくらでも。
彼のために僕ができることは、それくらいだから……。
25日当日、バス停では、既に野添君が待っていた。
そして一昨日会った彼も、いた。
あのときのように野添君に寄り添う彼は、冬の澄んだ空気のもと降り注ぐ陽光のせいか、食堂で見たときよりもずっとキレイに見えた。
改めて見ても、二人はお似合いだった。
映画には、彼も一緒に行く予定だったのか。
とんだ勘違いをしてた自分がすごく恥ずかしくて、僕は遠慮しようとしたんだけど、野添君があっさりと否定してきた。
たまたま帰省する彼と一緒になっただけで、待ち合わせでもなんでもないと言われたのだ。
言われてみれば、彼――佐々木君は大きな手荷物を持っている。
でも一緒に行くと言い出した佐々木君に、野添君は飛行機の時間があるだろと、暗に拒絶した。
佐々木君は不服そうだったけど、年末でキャンセル待ちも難しいことから、それ以上は何も言ってはこなかった。
バス内では、野添君を真ん中に三人並んで座った。
彼らは部活の話題で大いに盛り上がり、僕はまったく分からない内容に一言も発せずにいた。
駅前に到着したあと、野添君が駅構内まで佐々木君を送ることになり、僕も一緒にと誘われたけど、どことなく気まずくて辞退した。
気のせいか、佐々木君の視線が、厳しさを帯びたように思えたから。
見送りから戻ってきた野添君と、予定通り映画館に向かった。
映画館にはスクリーンがいくつかあり、それぞれ上映してるものが違っていて、例のミステリー以外にも、たくさん上映されていた。
人も多く、前売りがなければ、見れないだろうというほどの賑わい。
人混みになれてない僕は右往左往するばかりで、それを見かねてか野添君がこっそりと手を握ってくれた。
「ご、ごめんね」
野添君は一瞬だけビックリして、それからバツが悪そうに横を向いた。
僕がモタモタしてるせいで、彼の機嫌を損ねたのかもしれない。
迷惑をかけるばかりで、申し訳ない気持ちで一杯になった。
ゆったり座れるシートに腰を下ろし、ようやく人心地ついたところで、チケット代を払おうと財布を探した。
その一瞬の間に野添君は消え、慌てて会場内を見渡せば、ちょうど出入口から外に出る野添君を発見した。
いったいどうしたんだろう?
後を追うべきか、それとも待つべきか、もしかして置いてけぼりにされた?
ここでもモタモタしたら、野添君のコートが座席に置きっぱなしなのに気が付いた。
もしかしたら、トイレかもしれない。
着ていたコートとマフラーを外し、野添君の戻りを待つことにした。
やがて戻ってきた野添君の両手には、ポップコーンとドリンクのセットが二人分あった。
当たり前のように、片方を僕に手渡してくれる。
「お茶でよかった?」
「え……?」
「コーラがいいなら、俺のと替えるよ」
わざわざ買いに行ってくれたのだと、このとき初めて気が付いた。
飲み物のチョイスにもビックリした。
映画館での定番といえば、コーラになるんじゃないだろうか。
なのに野添君はそれを選ばず、お茶という僕が最も喜ぶ選択をしてくれたのだ。
僕は炭酸が飲めなくはないけど、すぐにゲップが出るから苦手としていた。
だから飲み物として好んでいるのは、主にお茶系だったのだ。
そういう話を、過去していたかもしれない。
そんな、いつ話したかも覚えてないようなことを、野添君は聞き覚えてくれていたのだ。
「ううん、お茶で、お茶が、いい。あ、ありがと。お金、映画の分も、えっと、いくら払えばいいかな?」
「いいって。俺が誘ったんだから」
「だ、ダメだよ、そんなの。ちゃんと払うよ」
「いいってば」
「せめて映画代は、」
「村上に断られてたら捨ててたもんだし、無駄にならかったんだから、それでいいじゃん」
渡辺君を誘えなかった時点で、チケットはゴミ同然というわけか。
「じゃ、じゃあ、この後の食事代は僕が出すね」
「ダーメ、そっちのが、高くつく」
「い、いいよ」
「よくないよ。飯はワリカンな」
「そ、そういうわけには、」
「ホラ、始まるよ。静かにして」
あっという間に館内は暗くなり、スクリーンに光が灯る。
食い下がろうにも、この状況ではどうにもできず、諦めてスクリーンを見詰めた。
館内での注意事項に、映画の宣伝、ようやく本編が始まったとき、僕は驚きに声を上げそうだった。
横を向いたら、なんでもないようにスクリーンを見ている野添君がいて、声をかけるわけにもいかず前方に視線を戻す。
人混みに慣れてないのをいいことに、野添君に任せっきりだったせいで、僕はこのスクリーンで上映される映画を確認していなかった。
渡辺君を誘うつもりだったからと、頭からミステリー物と決め付けていたせいもある。
映画会社のロゴのあと流れてきた映画は、当初予想していたミステリー物ではなかった。
それは、僕が見たいと思っていた、ファンタジー物の続編だったのだ。
渡辺君も見たがってたんだろうか?
いや、渡辺君は、ファンタジーには興味なかったはずだ。
世界的に有名な原作本ですら、読んでなかったはずだし。
じゃあ、野添君が見たかったってことかな。
それが一番妥当だよね。
これまでそんな話は聞いたことなかったけど、意外とファンタジー物が好きだったってわけか。
ようやく答えが見つかり、僕も映画に集中する。
DVDになるまで待つつもりが、こうして見れるなんて役得だ。
そうして何事もなく30分も過ぎたあたりで、それに気が付いた。
肩の辺りに違和感を覚えたと同時に、それが野添君の重さだと知って呆気にとられる。
寝てる……。
まだ前半も終わってないうちに、隣人は眠りに落ちていた。
ポップコーンはキレイになくなってて、コーラも既に飲み干したあとらしい。
あれ、あれれ?
渡辺君の好きそうな映画じゃなく、わざわざこの映画を選んだのは、自分が見たかったからじゃないの?
きっと疲れてるんだね。
眠りを妨げないようソッと身動いで、僅かばかり体勢を変える。
これで少しは寝やすくなったかな。
再び映画に意識を戻し、ポップコーンを一つ口の中に入れた。
静かな寝息と迫力満点の効果音を聞きながら、柔らかい感触と適度な塩っ気を冷たいお茶で流し込んだ。