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アーちゃん■MMO日記

[アーちゃん■MMO日記8-1]


「また、野菜炒めですか! もう勘弁してください!」

「うるせー、文句あるなら食わなきゃいいでしょー」

今週の食事当番は俺。
俺が手間隙かけて作ってやった夕飯を前に、アキラのやつはかなりご機嫌斜めのようです。
ま、理由はだいたい分かってますが。

「むっ、食べますよ。僕だって材料費を払ってるんですからね、食べる権利は十分あります!」

「だったら文句言わずに食っちゃいなさい」

「なっ、だいたいあなたは、」

だらだら文句を言われるのも面倒くさいから、まずはたっぷりの白米がよそわれた茶碗を、アキラの前に置いてやる。
続いて、具が若布だけの味噌汁も置いてやれば、まずは腹ごしらえとアキラは渋々箸を手にした。

たとえ内容に不満があろうとも、目の前に並ぶ食い物に、こいつが我慢できるわけがないもんね。

「だいたい、雅人から破格の援助を受けてるはずでしょ。それなのに、どうして4日連続もやしとキャベツ"だけ"の野菜炒めを食べないといけないのですか!?」

しっかりと飯を4杯おかわりし、キャベツの一切れまでも綺麗にたいらげたアキラが、早速先ほどの続きを喚き始めた。
本来なら後片付けは、アキラのはずなんだけど、それすらも俺がしてやったというのに、ほんっとこいつには感謝の気持ちってのがないよね。

「だから言ったでしょー」

「ガチャガチャガチャ! もう、いい加減にしてください! どうして食費をガチャごときに流用なさるのですか!? 気が知れません!」

「ごとき!? ごときって言った!?」

「ええ、言いました!」

「てめっ、今回のガチャがどれほどすごいか、」

「7回も説明を受けましたよ! 全ステプラス120に全属性防御プラス3000、それに全攻撃力プラス800ですよね!」

「だったら我慢しなさい! チャンスは月曜の10時までしかないんだからね!」

「そんなに当たらないなら、アキに土下座でもなんでもしてお願いしなさい! とにかく、これ以上ガチャに食費を充てるのは禁止です!」

「ぐ、ぐぐぐぐぐ」

「いいですね! 明日アキのところに行って許してもらえるまで土下座! もちろん手土産持参ですよ!」

「……」

「お返事は!?」

「へいへい」
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