★キラキラ 第一章★
[アキラ■三井家]」
めったに人が来ず、管理もされていないはずの庭園は、それでも色とりどりの花が咲き乱れております。
ちょっとした温室もあり、なんとも贅沢な空間です。
さすがにブルジョア学園だけあって、庭園や温室などはあちらこちらにありますが、ここは忘れられた花園だったらしいです。
朽ち果て、いずれは廃棄されるのを待つだけの空間を、蘇らせたのは副会長三井右京。
いやはや驚きです、彼にこんな趣味があったとは・・・
花を臨む場所には決して安くはなさそうなガーデンテーブル。
僕はこういった物には無頓着ですが、なかなか趣味は良さそうです。
「う、あ、いいのよ、おはな、いいのよ」
「そうですね、お花の良い香りがいたしますね」
アキは、美しく咲く花の香りを楽しんでいるようです。
副会長が愛した庭で、久しぶりに2人だけで放課後の時間を過します。
ここに来れば、いつか副会長に会えるかもしれない、と思ったわけですが、果たして・・・
「う、アキラ、アキラ」
アキが僕の後ろを見て呼びかけます。
ああ、もう来たのですか、思ったより会えるのが早かったですね。
今日のアッくんの告白で、もじゃが彼らに当り散らしたか、それとも責めたてたか、どちらにしろ、いつか彼は疲れ果て、いずれはここへとやって来ると思っていました。
「ここで、何をしてるのですかっ!?」
不機嫌丸出しですね、王子様が台無しですよ。
「何と言われましても・・・ここは立入禁止なのでしょうか?」
彼は僕を探していたと思われます。だからきっと逃げないでしょう。
「ここはわたしのっ・・・いえ、そんなことより、あの平凡を使って瑠希愛を傷つけた君を許しませんよっ!」
ずかずかと優雅な彼にしては激しい足取りでこちらへやって来ました。
やはり探していた理由はそれですか。
「ここで、僕にも暴力を振るいますか? あなたの愛したこの場所で」
「生意気なことを言う地味男ですねっ、この私にそんな口を聞いて、ただで済むとでも?」
「では、どうなるのでしょう?」
「君ごときの家など潰してあげますよっ」
「ふふ、さてどうやって?」
「なっ、なんとでもなりますよ、どうせたいした家ではないでしょうっ!」
「ですから、どうなさるのですか。僕は1-Sの佐藤晃と言います、両親はいません。そして特待生です。さあどのように追い詰めますか?」
「それなら簡単です、すぐに退学にしてあげますよっ」
「生徒の退学は、風紀生徒会、教師の3分の2以上の賛成がなければできません。あなたのお家の権力を使いますか? よろしいでしょう、今現在なんの力もない学生のあなたは、現当主になんと言って、僕の退学をお願いするのでしょう?」
「・・・そんなもの簡単ですっ」
「ですから、どうやって? ご当主に泣きつきますか? 自分の惚れた男を泣かせた奴がいると泣きつくのですか?」
「っ・・・・・・」
「あなたのお父君にあたる現在のご当主は、先代の当主の甥、先代の当主はその前の当主の四男。その前は・・・と、あなたのお家は大変ご立派ですが、能力のある者が当主となる、という素晴らしく実力主義のお家柄としても有名です。もちろん現当主の三男であるあなたにも次期当主となる資格がある。さて、そんなお家のご当主になんと言って泣きつきますか?」
「くっ・・・・・・」
「諦めていただいたところで、せっかくですからこの美しい花の観賞でもしませんか、そのためにお出でになったのでしょう?」
「誰が・・・君となどっ・・・」
「まぁまぁ、そうおっしゃらずに・・・ご覧ください。あなたが来なくなったのに、それでもここの花は咲き乱れておりますよ」
「・・・そう・・・いえば」
やはり、元々穏やかで美しいものがお好きな方なのですね。
花を観るようすすめてあげると、周囲の花壇を懐かしげに目を細めて眺めておいでです。
「驚きましたか? あなたが一ヶ月ものあいだ放っておいたのに、朽ちることもなく美しい花が咲いていたことに」
「まさか・・・君が・・・」
「まさか、ここを知ったのは昨日です。それに僕は花の世話などできません」
「・・・一体、誰が・・・」
「きっと、あなたの居場所を守りたいと思った方が、おいでなのですよ」
はっと正気に戻るように、副会長は僕をきつく睨みました。
なかなか穏やかな王子様には戻りませんね。
めったに人が来ず、管理もされていないはずの庭園は、それでも色とりどりの花が咲き乱れております。
ちょっとした温室もあり、なんとも贅沢な空間です。
さすがにブルジョア学園だけあって、庭園や温室などはあちらこちらにありますが、ここは忘れられた花園だったらしいです。
朽ち果て、いずれは廃棄されるのを待つだけの空間を、蘇らせたのは副会長三井右京。
いやはや驚きです、彼にこんな趣味があったとは・・・
花を臨む場所には決して安くはなさそうなガーデンテーブル。
僕はこういった物には無頓着ですが、なかなか趣味は良さそうです。
「う、あ、いいのよ、おはな、いいのよ」
「そうですね、お花の良い香りがいたしますね」
アキは、美しく咲く花の香りを楽しんでいるようです。
副会長が愛した庭で、久しぶりに2人だけで放課後の時間を過します。
ここに来れば、いつか副会長に会えるかもしれない、と思ったわけですが、果たして・・・
「う、アキラ、アキラ」
アキが僕の後ろを見て呼びかけます。
ああ、もう来たのですか、思ったより会えるのが早かったですね。
今日のアッくんの告白で、もじゃが彼らに当り散らしたか、それとも責めたてたか、どちらにしろ、いつか彼は疲れ果て、いずれはここへとやって来ると思っていました。
「ここで、何をしてるのですかっ!?」
不機嫌丸出しですね、王子様が台無しですよ。
「何と言われましても・・・ここは立入禁止なのでしょうか?」
彼は僕を探していたと思われます。だからきっと逃げないでしょう。
「ここはわたしのっ・・・いえ、そんなことより、あの平凡を使って瑠希愛を傷つけた君を許しませんよっ!」
ずかずかと優雅な彼にしては激しい足取りでこちらへやって来ました。
やはり探していた理由はそれですか。
「ここで、僕にも暴力を振るいますか? あなたの愛したこの場所で」
「生意気なことを言う地味男ですねっ、この私にそんな口を聞いて、ただで済むとでも?」
「では、どうなるのでしょう?」
「君ごときの家など潰してあげますよっ」
「ふふ、さてどうやって?」
「なっ、なんとでもなりますよ、どうせたいした家ではないでしょうっ!」
「ですから、どうなさるのですか。僕は1-Sの佐藤晃と言います、両親はいません。そして特待生です。さあどのように追い詰めますか?」
「それなら簡単です、すぐに退学にしてあげますよっ」
「生徒の退学は、風紀生徒会、教師の3分の2以上の賛成がなければできません。あなたのお家の権力を使いますか? よろしいでしょう、今現在なんの力もない学生のあなたは、現当主になんと言って、僕の退学をお願いするのでしょう?」
「・・・そんなもの簡単ですっ」
「ですから、どうやって? ご当主に泣きつきますか? 自分の惚れた男を泣かせた奴がいると泣きつくのですか?」
「っ・・・・・・」
「あなたのお父君にあたる現在のご当主は、先代の当主の甥、先代の当主はその前の当主の四男。その前は・・・と、あなたのお家は大変ご立派ですが、能力のある者が当主となる、という素晴らしく実力主義のお家柄としても有名です。もちろん現当主の三男であるあなたにも次期当主となる資格がある。さて、そんなお家のご当主になんと言って泣きつきますか?」
「くっ・・・・・・」
「諦めていただいたところで、せっかくですからこの美しい花の観賞でもしませんか、そのためにお出でになったのでしょう?」
「誰が・・・君となどっ・・・」
「まぁまぁ、そうおっしゃらずに・・・ご覧ください。あなたが来なくなったのに、それでもここの花は咲き乱れておりますよ」
「・・・そう・・・いえば」
やはり、元々穏やかで美しいものがお好きな方なのですね。
花を観るようすすめてあげると、周囲の花壇を懐かしげに目を細めて眺めておいでです。
「驚きましたか? あなたが一ヶ月ものあいだ放っておいたのに、朽ちることもなく美しい花が咲いていたことに」
「まさか・・・君が・・・」
「まさか、ここを知ったのは昨日です。それに僕は花の世話などできません」
「・・・一体、誰が・・・」
「きっと、あなたの居場所を守りたいと思った方が、おいでなのですよ」
はっと正気に戻るように、副会長は僕をきつく睨みました。
なかなか穏やかな王子様には戻りませんね。
