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★キラキラ 第一章★

[アッくん■僕は卑怯なんだ]


休み時間はアキやアッキーとおしゃべりして、拍子抜けするくらい、平和な午前、といってもまだ4限目が残っている。
それが終われば、あの昼休みがやってくる。
姫宮くんは、果たして来るだろうか?

そして、運命のチャイムが鳴る。

「アキラっ! お前探したんだぞっ! 親衛隊に連れてかれたんだろっ!」

――来た。

僕は朝からアッキーと作ったお弁当を手に持った。
アキを見る、アキもその手に小さなお弁当を持ってる。
2人顔を見合わせて、にっこり微笑みあった。

「「平凡っ なに瑠希愛に心配させてんのよっ!」」

これは、双子庶務。

「お前のせいで、瑠希愛、警備員に乱暴されたんだぞっ」

そして、同じクラス――のはずだよね、なんで授業出てないの?――の野添くん。

「よくもまあ、平然としていられますね。瑠希愛に心配させて、何様のつもりですか」

そして、副会長。

「やめろよお前らっ! 親衛隊のせいなんだっ! アキラも悪いんだぞっ、無事なら俺に連絡しないと駄目なんだぞっ、謝ったら許してやるからなっ!」

「「相変わらずこんな平凡に優しー、瑠希愛」」

「本当に瑠希愛は優しいこですね」

ああ、気持ち悪い、目眩がしてきた。
でも、まだ駄目、今の僕はまだ完全に呪縛をとくことができない。
彼にいつもの力で責められたら、きっとまだ耐えられない。

まずは鎖を1つだけ解き放つ、そのための武器を、僕は待つ。

もうこれ以上、僕は僕に傷をつけたくないんだ。
卑怯だとわかってるよ、でもね、僕の傷を見て泣く人を僕は知っている。
だから、僕は自分勝手に自分を守るよ、もう誰にも僕を傷つけさせはしない。

「ほらっ、アキラ謝れよっ! そしたら一緒に食堂行ってやるっ!」

「・・・どうして?」

「えっ!?」

「どうして、僕が姫宮く、」

「瑠希愛って呼べよっ!」

「・・・姫宮くんに謝らないといけないの?」

「アキラっ! 最低だっ!」

彼が僕に掴みかかろうとする、その体が大きな手で後ろに追いやられた。
そして、僕の目の前には大きな壁ができた。
僕が待っていたもの・・・

「大雅っ! なにすんだよっ!」

「明石くん・・・」

「おせーから、迎えに来た。あいつら待ってるぞ」

「うんっ、すぐ行くよ」

「大雅っ どこ行ってたんだよっ! 一緒にいないとだめだろっ!」

「はぁっ、ざけんなっ、ガキじゃあるまいし、なんで一緒にいなきゃなんねーんだよっ」

「なっ、なんでそんなこと言うんだっ! 謝れよっ! そしたら許してやるからっ!」

「声でけーつの、許してなんていらねーよ、おら、ナベ、チビ、行くぞ」

「あい、なのよ」

「うん、行こう」

僕が待っていた武器――それは明石くん。
僕は姫宮くんに力でこられたら敵わない。
だから、彼が来てくれた。
言い出したのは明石くん。
賛成したのはアキラたち。

「姫宮くん、僕は僕の友達と食事するから、君と食堂には行かない、それじゃ」

「なっ、なんでだよっ アキラっ! 親友だろっ なんでそんなこと言うんだっ! 最、」

「最低だって? いいよ最低で。それに僕は君の親友なんかじゃないよ、だから最低でいい」

「「平凡のくせにっ」」

「瑠希愛になんてことをっ」

「渡辺、てめぇ」

「やめろよお前らっ! アキラは親衛隊に脅されてるんだっ! そうだろアキラっ、大丈夫だ俺が守ってやるからっ」

「だから、てめーはうるせぇんだよ、ナベがビビってしゃべってるように見えんのか? お目出度いやつだ」

「大雅っ! なんでそんなこと言うんだ、お前も親衛隊に脅されてるのかっ!? だったら、」

「もういいよっ! 姫宮くん、僕も明石くんも自分の意思で動いてるんだ。それを邪魔する君のほうが最低だよ」

「なっ!」

「おい、もう行くぞ」

「あい、なの、なの」

「うん、早く行こう、お腹空いちゃったよ」

明石くんが後ろに立って、僕とアキを先に出口へと向かわせる。
姫宮くんが僕に掴みかかろうとしても、明石くんが助けてくれるから、大丈夫。

彼はまだ最低だ、親友なのに、とか騒いでる。

「あんなのがお前たちの欲しかったもんか、よーく見極めたほうがいいぜ」

明石くんは取り巻きたちにそう告げ、僕たちを出口へと促した。
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