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★キラキラ 第一章★

[アッくん■背中を押して]


だいぶん書類の山は片付いてきたかな?
あはは、アキ、ちょっと眠そうだよ。

「アキ、コーヒーおかわりする?」

「ん、するのよ、しろいの、なのよ」

「そんなに甘いのがいいなら、ココアとかのほうがいいのかな?」

「うん、うん」

「ココアなら、そのあたりにあったはずだが」

「あ、いいです、僕します。葛西先輩はお仕事なさってください」

「そうか、悪いな」

「いえ、先輩もコーヒーおかわりなさいますか?」

「あ、ああ、すまない。もらえるか?」

「はい、すぐ用意します」

併設されたキッチンで、ドリップのコーヒーを用意。
ココアはすぐ見つかった・・・・・・うん完了。
本当にここはコーヒーだらけなんだね。
アキラが言ってた意味わかる。
少し面倒っていうのも、本当だし。
でも、その面倒な仕事がなかなか楽しくて、ただ単にここで匿われてるだけじゃないって感じ。

部屋まで持っていくと、葛西先輩は電話の最中。
机に置いておく。

「アキ、ココア入れたよ」

「のよ、なのよ」

「いえいえ、どういたしまして」

僕はコーヒーにほんの少し砂糖を入れて、ミルクも入れる。

「アキラたち何やってんのかなぁ?」

「う、あ、のよ、アキ、ないのよ」

「ええ、アキ、自分は知らないって、それ知ってるって言ってるのと同じだよ」

「う、あ、あ」

「あはは、大丈夫、ちゃんとアキラたちが言ってくれるまで待つから」

「う、なのよ」

「さて、楽しい会話中に悪いが、渡辺、ちょっと良いか?」

「あ、はい」

「実は今から、藤村が来るんだが・・・」

一瞬背中に悪寒が走った。藤村ってひょっとして会計さま・・・?
僕は思わずアキを振り返ってしまった。
アキが僕に向かって頷く。
何かあったの? まさか・・・アキラたち?

「場所はこの部屋で、俺も同席するし、君の身の安全は保障する」

「・・・・・・」

「もちろん断ってくれても構わない。渡辺の決定に従う」

「僕の・・・もし、もし会いたくないって言ったら・・・」

「もちろん全力で藤村を追い出す。今後君に近づけさせもしない」

僕の肩に葛西先輩の手が置かれる。
あ、僕、震えていたみたいだ。

「・・・ア、アキ、僕、どうしたら、良いの」

こんなことアキに聞くなんて間違ってる。
きっとアキラならこう言う。
自分で決めろ、と。わかってるよ、良くわかってる。
でも、怖いよ。誰かに背中を押されるほうが楽だよ。

「うん、なのよ、アッくん、なのよ」

「アキ、わかんない・・・」

「なのよ、アッくん、みるのよ、なのよ」
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