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★キラキラ 第一章★

[アーちゃん■皆勝手なのです]


『』ロシア語

言語学者の親父の影響で、俺は幼い頃からいろんな言葉と触れ合う機会が多かった。
目、耳からの情報に、俺の脳は即座に理解を示す。
俺にはそういった才能があったようだ。
おかげで、中学に入った時点で、俺はほとんどの国の言葉を理解していた。
ネイティブとまではいかないかもしれないが、世界中どこへ行っても生活に困ることはないだろう。
ロシア語もその1つ。

『話さなくて良いって言った・・・わかるって言った。友達だって言われた・・・嬉しかった・・・皆もいた・・・だから・・・側にいた』

大きな体をしてるくせに小さな子犬みたいな瞳をする静。

『で、お前は側にいたいって思った相手から、なんで離れてるんだ?』

『・・・・・・・・・』

舌打ちしてベンチを蹴り上げてやった。
静が大きな体をビクッと震わし、また言葉を搾り出す。

『・・・違った・・・・・・瑠希愛、俺の話し聞く気ないだけ。押し付ける。俺のことわかろうとしない・・・・・・』

『はは、自分は勝手な理想を相手に押し付けたくせに』

『・・・うん・・・ごめん・・・勝手してた・・・俺、寂しかっただけ・・・皆も・・・今までと違った・・・ギスギスしてる・・・楽しくなかった・・・』

『渡辺のことは?』

『・・・あのこ・・・瑠希愛の側にいたら傷つく。俺・・・皆・・・止められない・・・離れたら良いって思った。昭たち、あのこ助けた・・・もう俺いらない・・・・・』

本気になれば止められないはずがない。
こいつは誰よりもガタイが良いし、護身術も学んでいる。
しかし、それを敢えて言うつもりはない。
こいつがどれだけ気が弱いかを知っている、自分から行動することが苦手なのも知っている、そして生徒会のやつらを仲間だと思っていることも知ってるからだ。
アッくんをやつらから離すために「消えろ」というのがこいつの精一杯。

「それで、お前はどうしたいわけー?」

もう懺悔の時間はお終い。
俺はお優しい牧師様じゃぁないからねー
ここは厳しく躾け直しだ。

『・・・えっ?』

「Вот Япония!(ここは日本だ)」

「・・・ぁ・・・・・・っ」

いらいらする。
その感情そのままに、俺はまた舌打ちし、ガッガッと何度もベンチを蹴る。

「俺はお前になんて言ったっ!? そんな事も覚えてねーのかっ!? この腑抜けっ!」

「っ・・・! あ、話す・・・話さない・・・と、непонятный・・・理解、できない・・・」

良く出来ました。
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