★キラキラ 第二仕舞章★
[継埜守人■仕舞『シテ貪塊』]
「夜明けだ」
俺が日の出を感じた頃、門音がそう告げた。
俺は黙って頷く。
疲れ果てたのか、つい先ほど雪客を抱きこむようにして眠りについた貪塊。
貪塊も疲労するのかと、妙なところで感心したが、俺と門音は貪塊を覚まさせぬよう、音もさせずに寝台へと近づいた。
雪客に絡んだ腕を門音がゆっくりと外していく。
どうやら貪塊は深い眠りついているようだ、目覚める気配はない。
腕に抱えていた寝衣を着せることは諦め、雪客の身体にかけるだけにした。
ふと、貪塊の顔を視る。
かつての姫宮と変わらぬ容貌。
しかし、美少女然としていたそれは、今では精悍さも垣間見える。
惜しいな・・・
心の中だけで呟く。
あと数年、成人を迎えるころには、さぞ見目麗しい美青年に成長したことだろう。
だが、これも運命。
「ア、アキ、ラ・・・・・・」
雪客を抱き上げようとした腕に、一瞬緊張が走った。
門音は動いてはいない。
どうやら単なる寝言のようだ、雪客の名をもう1度呼び、貪塊は仰向けへと体制を変えた。
そして俺は、またもや視てしまった。
奴が三度名を呼び、まるで幼い子供のような顔をして、微笑んだのを。
そして、閉じられた青瞳から零れ出る、その一筋を。
寝衣を巻き込むように雪客を腕に納め、俺は部屋を後にする。
残るは門音ただ1人。
寝室から、1歩足を踏み出し門音に伝える。
「眠るが如き往生を」
「心得た」
「夜明けだ」
俺が日の出を感じた頃、門音がそう告げた。
俺は黙って頷く。
疲れ果てたのか、つい先ほど雪客を抱きこむようにして眠りについた貪塊。
貪塊も疲労するのかと、妙なところで感心したが、俺と門音は貪塊を覚まさせぬよう、音もさせずに寝台へと近づいた。
雪客に絡んだ腕を門音がゆっくりと外していく。
どうやら貪塊は深い眠りついているようだ、目覚める気配はない。
腕に抱えていた寝衣を着せることは諦め、雪客の身体にかけるだけにした。
ふと、貪塊の顔を視る。
かつての姫宮と変わらぬ容貌。
しかし、美少女然としていたそれは、今では精悍さも垣間見える。
惜しいな・・・
心の中だけで呟く。
あと数年、成人を迎えるころには、さぞ見目麗しい美青年に成長したことだろう。
だが、これも運命。
「ア、アキ、ラ・・・・・・」
雪客を抱き上げようとした腕に、一瞬緊張が走った。
門音は動いてはいない。
どうやら単なる寝言のようだ、雪客の名をもう1度呼び、貪塊は仰向けへと体制を変えた。
そして俺は、またもや視てしまった。
奴が三度名を呼び、まるで幼い子供のような顔をして、微笑んだのを。
そして、閉じられた青瞳から零れ出る、その一筋を。
寝衣を巻き込むように雪客を腕に納め、俺は部屋を後にする。
残るは門音ただ1人。
寝室から、1歩足を踏み出し門音に伝える。
「眠るが如き往生を」
「心得た」
