★キラキラ 第二仕舞章★
[アッくん■双子の処分]
「失態であった・・・さて、少しは場の雰囲気も和んだか? 西、どうだ、そこの双子少しは落ち着いたか?」
「は、かなり落ち着いてきたかと」
なんか、東に聞かないあたりが・・・アキラって、意外に独占欲が強いんだね。
「瀬緒咲夜、貴様はもういらん、とっとと連れて行け」
鬼の一軍に連れて行かれる瀬緒を、ほんの少し気の毒に思った。
「さて、双子、貴様らはまだ同一人物だとでもほざいているのか、まずは、水野レミ答えろ」
「あ、だって僕たちは、僕たちは一緒に生まれて、そっくりで・・・だって、2人で1人だし・・・」
「そうか、では水野ソラ、答えろ」
「・・・・・・レミがそういうなら、そう、だよ・・・だって・・・僕は、レミだから」
「そうか・・・私は中途半端に貴様らを放り出してしまったな」
「「そうだよ」」
「あんたが」
「僕たちに」
「「あんなこと言うからっ!」」
「共依存、しかし私はこうも言った、好きにしろと、ならば好きにしておけばよかったのだ、なぜ今になり悩む? なぜ今になって水野ソラは1人に戻りたがる?」
「ソラ、そうなのっ!?」
「違う、僕はそんなこと思ってないっ!」
「相わかった。此度の一件、なぜ貴様らが処分の対象か説明しよう。私は貴様らを放り出した。どうでもよいからだ、しかし、再び愚かな振るまいをすれば、処分も視野にと、そのときから決めていた。よく聞け、私は己を持たぬ輩が虫唾が走るほどに嫌いだ」
「そ、そんな、理由で・・・ひどい・・・」
「いやだ助けて、お願いします、ちゃんとします、考えるからお願いします、お願い」
僕にはとても理解できない理由で、簡単に処分と決められた双子の嘆きはよくわかる。
でも、これが雪客・・・表の理なんて通じないモノ。
「雪客に温情はない。しかし、表の者ゆえ、此度は温情を見せてやろう。守人、処分しろ」
「御意」
え、どうして?
だって、裁きを実行するのは白儿と牟韻なのに、いったいどういうこと?
双子の1人は相変わらず助けてと叫び、もう1人はそんなのはひどいと嘆いている。
そして、守人が高座から降りてきて、双子の前で片膝をつき、こう述べた。
「よく聞け、貴様ら両方を処分はしない。よって、どちらか片方だけは助かる。それをどちらにするか貴様らで選べ」
「「え、」」
裕輔さんの手を、咄嗟に握ってしまった。
これは、温情なの? お互いを思い生きてきた双子に、どちらかを切り捨て、生き残れと、そんなことが本当に温情なの?
「さぁ、選べ」
守人が更に彼らを追い詰める。
双子は蒼褪めお互いに見つめあって・・・
「レミ・・・いいよね、僕が生きてたら、レミも生きてるでしょ・・・ねぇ僕を助けてっ! お願いっ!」
「ソラ・・・そんな、僕を捨てるの・・・?」
レミはソラに切り捨てられることを恐れ、ソラは己が生き残ることを必死で主張している。
「なら、水野レミ、貴様が処分でよいか」
守人はなんら心を動かされた様子も見せず、あっさりと言い切った。
「いいよねレミ、僕のためだよっ、いいよね!」
「そ、そんな・・・どうしてそんな酷いこと言うのっ!? ソラは僕がいなくなって平気なのっ!? そんなに自分だけ生き残りたいのっ!?」
「そうだよ、死にたくないよっ! レミはいつも僕にレミになれって言ってたでしょ、だから僕がレミになったらいいんでしょ! だからレミが死んでっ! 僕が生きてたらレミも生きてるんでしょっ!」
「なっ、僕がお願いしたんじゃない! 最初にソラが言ったんじゃないか、ずっと一緒で2人で1人だって、どうして今になってそんなこと言うのっ!? 僕だって死にたくないよっ、いやだっ!」
双子の罵り合いが始まった。
レミはソラが2人で1人だと言ったといい、ソラはレミがレミになれと言ったからだという。
そして、お互い死にたくない、と主張している。
「相わかった、静まれ双子、もうよい。守人、戻れ」
雪客がなんとも煩わしそうな顔をして、双子の元から守人を呼び戻した。
結局、処分はどうなるんだろ?
「2人どちらも処分はいやなのだな」
「いやだよ、死にたくなんかないっ!」
「僕だけが死ぬなんて嫌だよっ!」
「やはり、ハモらんか、あれはあれで愉快であったが・・・では、問おう、貴様らは同一人物、なればどちらかが生き残れば、それでよいではないか、なぜ嫌がる」
「だから、レミをっ!」
「僕だけなんて、絶対いやだっ!」
「ふん、では再度問おう、貴様らは同一人物なのか?」
「違うよっ!」
「違うっ!」
「戯けっ! ここくらいはハモッて見せろっ! さて、やっと気付いたか、お互いが別人だということを」
「なっ、なにっ!?」
「どういう意味っ!?」
「そのままの意味だ、貴様らはどんなに似ていても別人、同じ遺伝子を持ってはいても、胎内で2つに分かたれたときから、まったくの別人なのだ。それをお互いが同一人物だと思い込むのは自由。しかし、他に認めさせようなどとは、迷惑千万っ! 私の気に喰わん要因の第二位だっ!」
「「・・・・・・」」
「さて、余興は終わった。これにて裁定の場は終いだ」
え、だって、双子はなにもされてないよ。
されて欲しいわけじゃないけど、だって。
「余興・・・?」
「終い・・・?」
「そうだ、これで終い。私は退屈だったので、貴様らで遊んでいただけだ。それにも飽きたのでこれで終了といたす」
「僕たちを騙したのっ!?」
「遊んでたって、どういうことっ!?」
「あははははははは、ああ、おかしいです、本当に愉快ですねあなた方は」
ああ、これは中途半端なアキラだ。
「私がしたことは、あなた方がしていた事と同じ事じゃないですか、何を怒るんです?」
「同じ・・・こと・・・」
「僕たちが・・・してた・・・」
雪客の突然の変化より、その内容に衝撃を受けたのか、雪客の言葉をただ繰り返す双子。
「私にはあなた方ごとき、どうとでもできる力がある。退屈だから玩んだまでです。あなた方もそう思っていたのでしょう?」
「「・・・・・・」」
双子は床に這いつくばった姿勢のまま、まるで何かを思い出すかのように、瞬きすらせず空を見詰めている。
「ふふ、なかなかに楽しかったですよ、いずれまた見せてください。さぁ本当にこれでお終いです。白儿、この方たちをお送りしてください」
雪客は双子を見もしないで冷たく言い捨てた。
双子は言葉を失ったまま、その命が助かったことへの喜びを見せるでもなく、自失していた。
彼らは思い知っただろう、お互いがお互いを想ってなどいないことを。
まったく別々のことを考え、それを無理に合わせていただけだということを。
白儿のモノが、2人をやはり荷物のように担ぎあげた。
「では先輩方、ごきげんよう」
雪客の別れの言葉に双子がどんな顔をしたのか、僕には分からなかった。
「さて、お終いです。全て終わりました。あとは瀬緒姫宮の処分、そして貪塊を滅して終了です」
「あの・・・・・・いいですか?」
おずおずと手をあげる僕。
「渡辺彬、許す、申せ」
「あの、双子は結局、何も処分されないの、ですか?」
「したではないか、きっちりと半分処分してやったぞ、貴様見ていなかったのか?」
ニヤリと、意地悪な笑みを見せる雪客。
「じゃ、今のが、・・・」
「やつらの中の片方を滅したのだからして、ちゃんとした処分であろうが。私も守人も命を奪うとは、一度も言っておらん」
なんだかすごくやられた感。
一気に脱力した僕は、裕輔さんに支えられた。
「失態であった・・・さて、少しは場の雰囲気も和んだか? 西、どうだ、そこの双子少しは落ち着いたか?」
「は、かなり落ち着いてきたかと」
なんか、東に聞かないあたりが・・・アキラって、意外に独占欲が強いんだね。
「瀬緒咲夜、貴様はもういらん、とっとと連れて行け」
鬼の一軍に連れて行かれる瀬緒を、ほんの少し気の毒に思った。
「さて、双子、貴様らはまだ同一人物だとでもほざいているのか、まずは、水野レミ答えろ」
「あ、だって僕たちは、僕たちは一緒に生まれて、そっくりで・・・だって、2人で1人だし・・・」
「そうか、では水野ソラ、答えろ」
「・・・・・・レミがそういうなら、そう、だよ・・・だって・・・僕は、レミだから」
「そうか・・・私は中途半端に貴様らを放り出してしまったな」
「「そうだよ」」
「あんたが」
「僕たちに」
「「あんなこと言うからっ!」」
「共依存、しかし私はこうも言った、好きにしろと、ならば好きにしておけばよかったのだ、なぜ今になり悩む? なぜ今になって水野ソラは1人に戻りたがる?」
「ソラ、そうなのっ!?」
「違う、僕はそんなこと思ってないっ!」
「相わかった。此度の一件、なぜ貴様らが処分の対象か説明しよう。私は貴様らを放り出した。どうでもよいからだ、しかし、再び愚かな振るまいをすれば、処分も視野にと、そのときから決めていた。よく聞け、私は己を持たぬ輩が虫唾が走るほどに嫌いだ」
「そ、そんな、理由で・・・ひどい・・・」
「いやだ助けて、お願いします、ちゃんとします、考えるからお願いします、お願い」
僕にはとても理解できない理由で、簡単に処分と決められた双子の嘆きはよくわかる。
でも、これが雪客・・・表の理なんて通じないモノ。
「雪客に温情はない。しかし、表の者ゆえ、此度は温情を見せてやろう。守人、処分しろ」
「御意」
え、どうして?
だって、裁きを実行するのは白儿と牟韻なのに、いったいどういうこと?
双子の1人は相変わらず助けてと叫び、もう1人はそんなのはひどいと嘆いている。
そして、守人が高座から降りてきて、双子の前で片膝をつき、こう述べた。
「よく聞け、貴様ら両方を処分はしない。よって、どちらか片方だけは助かる。それをどちらにするか貴様らで選べ」
「「え、」」
裕輔さんの手を、咄嗟に握ってしまった。
これは、温情なの? お互いを思い生きてきた双子に、どちらかを切り捨て、生き残れと、そんなことが本当に温情なの?
「さぁ、選べ」
守人が更に彼らを追い詰める。
双子は蒼褪めお互いに見つめあって・・・
「レミ・・・いいよね、僕が生きてたら、レミも生きてるでしょ・・・ねぇ僕を助けてっ! お願いっ!」
「ソラ・・・そんな、僕を捨てるの・・・?」
レミはソラに切り捨てられることを恐れ、ソラは己が生き残ることを必死で主張している。
「なら、水野レミ、貴様が処分でよいか」
守人はなんら心を動かされた様子も見せず、あっさりと言い切った。
「いいよねレミ、僕のためだよっ、いいよね!」
「そ、そんな・・・どうしてそんな酷いこと言うのっ!? ソラは僕がいなくなって平気なのっ!? そんなに自分だけ生き残りたいのっ!?」
「そうだよ、死にたくないよっ! レミはいつも僕にレミになれって言ってたでしょ、だから僕がレミになったらいいんでしょ! だからレミが死んでっ! 僕が生きてたらレミも生きてるんでしょっ!」
「なっ、僕がお願いしたんじゃない! 最初にソラが言ったんじゃないか、ずっと一緒で2人で1人だって、どうして今になってそんなこと言うのっ!? 僕だって死にたくないよっ、いやだっ!」
双子の罵り合いが始まった。
レミはソラが2人で1人だと言ったといい、ソラはレミがレミになれと言ったからだという。
そして、お互い死にたくない、と主張している。
「相わかった、静まれ双子、もうよい。守人、戻れ」
雪客がなんとも煩わしそうな顔をして、双子の元から守人を呼び戻した。
結局、処分はどうなるんだろ?
「2人どちらも処分はいやなのだな」
「いやだよ、死にたくなんかないっ!」
「僕だけが死ぬなんて嫌だよっ!」
「やはり、ハモらんか、あれはあれで愉快であったが・・・では、問おう、貴様らは同一人物、なればどちらかが生き残れば、それでよいではないか、なぜ嫌がる」
「だから、レミをっ!」
「僕だけなんて、絶対いやだっ!」
「ふん、では再度問おう、貴様らは同一人物なのか?」
「違うよっ!」
「違うっ!」
「戯けっ! ここくらいはハモッて見せろっ! さて、やっと気付いたか、お互いが別人だということを」
「なっ、なにっ!?」
「どういう意味っ!?」
「そのままの意味だ、貴様らはどんなに似ていても別人、同じ遺伝子を持ってはいても、胎内で2つに分かたれたときから、まったくの別人なのだ。それをお互いが同一人物だと思い込むのは自由。しかし、他に認めさせようなどとは、迷惑千万っ! 私の気に喰わん要因の第二位だっ!」
「「・・・・・・」」
「さて、余興は終わった。これにて裁定の場は終いだ」
え、だって、双子はなにもされてないよ。
されて欲しいわけじゃないけど、だって。
「余興・・・?」
「終い・・・?」
「そうだ、これで終い。私は退屈だったので、貴様らで遊んでいただけだ。それにも飽きたのでこれで終了といたす」
「僕たちを騙したのっ!?」
「遊んでたって、どういうことっ!?」
「あははははははは、ああ、おかしいです、本当に愉快ですねあなた方は」
ああ、これは中途半端なアキラだ。
「私がしたことは、あなた方がしていた事と同じ事じゃないですか、何を怒るんです?」
「同じ・・・こと・・・」
「僕たちが・・・してた・・・」
雪客の突然の変化より、その内容に衝撃を受けたのか、雪客の言葉をただ繰り返す双子。
「私にはあなた方ごとき、どうとでもできる力がある。退屈だから玩んだまでです。あなた方もそう思っていたのでしょう?」
「「・・・・・・」」
双子は床に這いつくばった姿勢のまま、まるで何かを思い出すかのように、瞬きすらせず空を見詰めている。
「ふふ、なかなかに楽しかったですよ、いずれまた見せてください。さぁ本当にこれでお終いです。白儿、この方たちをお送りしてください」
雪客は双子を見もしないで冷たく言い捨てた。
双子は言葉を失ったまま、その命が助かったことへの喜びを見せるでもなく、自失していた。
彼らは思い知っただろう、お互いがお互いを想ってなどいないことを。
まったく別々のことを考え、それを無理に合わせていただけだということを。
白儿のモノが、2人をやはり荷物のように担ぎあげた。
「では先輩方、ごきげんよう」
雪客の別れの言葉に双子がどんな顔をしたのか、僕には分からなかった。
「さて、お終いです。全て終わりました。あとは瀬緒姫宮の処分、そして貪塊を滅して終了です」
「あの・・・・・・いいですか?」
おずおずと手をあげる僕。
「渡辺彬、許す、申せ」
「あの、双子は結局、何も処分されないの、ですか?」
「したではないか、きっちりと半分処分してやったぞ、貴様見ていなかったのか?」
ニヤリと、意地悪な笑みを見せる雪客。
「じゃ、今のが、・・・」
「やつらの中の片方を滅したのだからして、ちゃんとした処分であろうが。私も守人も命を奪うとは、一度も言っておらん」
なんだかすごくやられた感。
一気に脱力した僕は、裕輔さんに支えられた。
