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★キラキラ 第二仕舞章★

[アッくん■おなじモノ]


僕はまた目隠しされ守人に送られ戻ってきた。
雪客は、門音と一緒に彼の元に残っている。
あとで、という約束を守っているんだね。

「う、のよ、あうう」

部屋にはアキがいて、憔悴した僕を労わるかのように、優しく頭を撫でてくれた。

「ありがとう、アキ、でも大丈夫だよ。ちょっと疲れただけ」

「うう、なのよ、しろいの、いいのよ」

「そっか、疲れたときは甘いのがいいよね」

「なのよ、なのよ」

昔のアキのまま何も変わっていない。
奈落では恐ろしい力を使い、僕を封じた音無。
だけど、人の痛みに敏感で、そして相手を思いやる心がとても強いアキに、やっぱり何も変わっていないと実感できた。

そしてアーちゃんが、女中さん――なのかな?――に言って、苺のショートケーキと紅茶を用意してくれた。
そういえば・・・

「こんなこと聞いていいのかわかんないけど、アーちゃんは、えっと、ここではエライの?」

「はー?」

3人でテーブルについて、ケーキを頬張りながら、聞いてみた。

「だから、アーちゃんは偉い人なのかなって、だってさっきの人も他の皆も、アーちゃんよりずっと年上なのに、昨日だって・・・」

あの長老たちよりも偉そうに見えたんだもん。
もちろん門音も音無も、雪客以外には偉そうだった。
だけど、お年玉減らされたりするんだ・・・・・・へんなの。

「ええ、なになに? アッくん俺に興味シンシンなわけ?」

「うーん、そういうこと、かな?」

「うわ、キタコレ」

「もー、日本語で話してよ」

アキが相も変わらず口の周りをべとべとにするから、アーちゃんがアキの口を拭きながら、また意味のわからないことを言った。

「俺たちはー、話して言い部分と駄目な部分があるのよねー」

「うん、それはわかる」

「基本、あんまペラペラしゃべんないわけよ」

「うん、それもよくわかる」

「まぁエライか、つったらエライかもね」

「やっぱり、そうなんだ・・・」

だから、裕輔さんのことも葛西とか呼んでたんだろな。

「あ、言っとくけど、葛西や東峰とかは関係ねーから」

「んと、どういう意味?」

「葛西は元々俺の弟子なの、んで、東峰は俺が継埜を知る前から東峰なのよ」

「弟子?」

「なのよ、でーさん、なのよ、あむ」

「あ、だからでーさんなのか、今初めて知った」

「はは、そういえば言ってなかったね、葛西はゲームの弟子で俺が師匠なのよー」

「そっか、なるほどー」

そういえば、裕輔さん、いっつもアーちゃんと謎の会話してた。

「会長は・・・知る前って・・・」

「俺が継埜とか雪客とか知ったの、中2んときだもん、そんで東峰とは中1だからねー」

「え、嘘っ!」

「嘘じゃないよ、それまでの俺は普通の中学せー」

「だって、すごく板についてて、なんか昔っからそうみたいで・・・」

「はは、血のなせる業(わざ)じゃねー?」

そういうものなのか・・・な?

「アキラは生まれる前から雪客、アッキーは幼い頃から門音、アキは昨日から音無、だけど、なんの疑問も持たず、その役割を皆が負う、そして周囲にも違和感を抱かせない。誰もが自然にソレに成る。それが闇のモノにとっての正常な状態だから、って感じー?」

「貪塊も、彼も、今の状態になるのに、なにも感じなかったのか・・・な・・・?」

「うん、そうみたいよ、むしろ喜んで成ってたしね、やっぱり同胞だね」

そっか、いきなり中2で闇に触れたアーちゃんも、それに喜び、正常な状態に戻れることを、幸福だと感じたんだね。
なら、アキもそうなんだろうか?
無理矢理言葉を取り戻し、今また言葉が下手になったアキは、いったいどう思っているんだろう?

「あ、そうそう、アッくん」

「ん、なに?」

「今日のことは東峰には秘密だかんね」

「今日・・・? あ、あああうんうんうんうん、言わないっ! 絶対誰にも言わない」

姫宮くんとアキラがキスしてたとか、絶対言えないよ。
ましてや、あんなにすごいの・・・ああ、思い出しちゃ駄目、忘れなきゃ。
あ、でも僕は姫宮くんのことは忘れないって、ああもうどうすればいいのっ!?

「あ、ところでさ」

「ん、なになにー?」

「一条先輩は継埜のこと知ってるの?」

「なにそれ、新手の嫌がらせ・・・?」
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