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★キラキラ 第二仕舞章★

[アッくん■思い出した]


結局夕食のあとも雪客は現れなかった。
そのまま僕は、女性に案内された部屋――洋室だった――で、休むように言われた。
そして、少しの不安を胸に抱えながら、ゆっくり意識を手放した。

朝、僕は奈落ではなく、別の部屋にいた。
どうもあまりそぐわない気がするんだけど、部屋の中はやっぱり洋風だった。
膝のこと考えたら、椅子のほうが楽だから、これはこれでよかったけどね。
メンバーはキラキラ会だけ。
表の東西は別室って言ってた。

僕は、今日も洋服を用意して貰えたけど、アキラは昨日とは対象的な真白な着物を着てた。
それは見ただけでも高価だと分かるほど、とても美しい光沢を放っていて、よく見ると銀色の糸で鳥が描かれていた。
たぶん、鷺だと思う。
アーちゃんは青い着物着てて、こちらも昨日とはガラッと雰囲気が変わってる。
アッキーとアキはお揃いの、やっぱり袴姿、こちらも昨日と違い、上は白、下が紺だった。

「さて、アッくんの質問はなんでしょうか?」

見事な和食御膳を食べたあと、コーヒーを飲んでいたら、いきなり本題。

「えっと、実はまだよくわからなくて・・・」

「お開きって言われて、慌てちゃったのねー」

「う、のよ、したのよ」

「うん、そう、なんかあのままじゃ違うなって思って」

「ふふ、そうですか。ならがんばって、質問を考えてください」

「あ、うん・・・」

アキラたちなら僕のしなきゃいけない質問をわかってると思った。
だけど、それは教えてくれないんだね。

「うーんと、ちゃんと昨日のことを、最初から思い出して考える」

「いいのよ、するのよ」

「うんうん、だねー」

「そうしろ」

こうやって皆でコーヒー飲んだり、おしゃべりしたり。
まだ2週間も経ってないけど、昔に戻ったみたいで、すごく嬉しい。

「そのぅ、非常に言いにくいのですが・・・」

アキラが言葉を濁すなんて珍しい。

「どうしたの?」

「はぁ、明日から試験ですので、お忘れなく」

「試験・・・?」

なにを言ってるか、さっぱりわからなかった。
えっと、試験って・・・

「えええええ、ちょっと待って、定期試験っ!? 全然勉強してない、授業出てない、どうしようっ!!!」

「う、あううう、アキ、やなのうううう」

「・・・・・・」

「ま、俺とアキラは余裕だから、問題ないっしょ」

「なにそれっ、僕は問題大有りだよっ、お年玉かかってるんだよっ!」

「う、のよ、アキ、なのよ」

「・・・・・・同じく」

「うわ、マジひくわ」

「ですね、普段からちゃんとしてれば問題ないのですよ」

「だって、僕入院してたんだもん、僕のせいじゃないよ」

「確かに、痛いところをつきますね」

「そもそも僕は関係なかったんだもん・・・うう」

「ですね、おっしゃるとおりです。なぜこんなことになったのでしょうね」

「なんでって、瀬緒さんのせいで・・・」

「なぜ瀬緒はアッくんが試験を落とす原因をつくったのでしょうね」

「それは、僕が雪・・・」

ああ、そうだった。
僕が自然に思いつくように導いてくれたアキラのおかげで、僕はちゃんと思い出したよ。
そう、僕は雪客に間違われた、そして原因をつくったのは彼。
その彼のことを、僕は忘れてしまっていたんだ。

「どうしました、なにか思い出しましたか?」

「うん、ちゃんと思い出した。あ、でも試験は本当にどうしよう・・・」
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