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★キラキラ 第二章★

[アーちゃん■痛いお言葉]


これは正に怒り心頭ってやつだね。
風紀の巡回のおかげで比較的軽傷で済んだけど、アッくんの身体には明らかな暴行の痕が残った。

「即刻処分してやるっ!!!」

おそらく誰よりも激怒している葛西に、俺たちも同意見だ。



「どうしよう、裕輔さん怒ってる?」

「そんなこと気にしなくていいんですよ、それよりゆっくり休んでいてください」

「いいのよ、アッくん、いいのよ」

保健室へと迎えに行った俺は、そのまま自分の部屋へとアッくんを拉致してきた。
こっちのほうが葛西も会いにきやすいしな。
しかし、親衛隊は抑えたって瀬緒は言っていたのに、隊長である双子は全く納得していなかったってことか。

「ちょっくら文句言ってくる」

「はい、お願いします」

アッくんはアキたちに任せて、とりあえず俺はアッキーと2人で瀬緒のところだ。
図書室にはいなかったから、直接部屋に乗り込むことにした。
1人だから問題ないだろう。



「先輩どもどもー」

まだなんの情報も入っていないのだろう、瀬緒は訝みながらも俺とアッキーを部屋へと招いてくれた。

「彬くんのお友達が揃って何の用かな?」

「あんたの親衛隊にお礼が言いたくて、お邪魔しちゃいましたー」

「親衛隊? 彼らがなにか?」

「あんたが無能なおかげで、彬くん怪我しちゃったのよ」

「えっ、まさか彬くんに何かあったのかい?」

「ははは、ほんとあんたって間抜けー」

「なっ、君には年上を敬う気持ちがないみたいだね」

「敬う? ざけんなっ、たかがあの程度も掌握できない奴が何言ってんの?」

「っ・・・僕はちゃんと窘めたよ、それに逆らう愚か者がいたってだけだ」

「窘めた・・・ね、で、その愚か者はどう罰してくれんの?」

「もちろん、この僕に逆らったんだからね、家もろとも後悔させるよ」

うわ、こいつほとほと馬鹿なお坊ちゃまだね。

「あー、1つ聞くけど、あんたさ最初にどうやって親衛隊を大人しくさせたわけ?」

「彬くんには手を出さないようちゃんと命じたさ。今後はこんなことさせないようにするよ」

さも当然って顔で言い放つ瀬緒に、俺は本当に呆れた。

「命じた・・・? なにそれ、逆らったら会社潰しちゃうよとか言ったのー?」

あ、なにそのドヤ顔。

「ばーか」

「なっ、」

「しねよ、糞がっ!」

「君は僕を怒らせたいみたいだね。少し後悔させたほうがいいのかな・・・」

王子様フェイスを醜く歪ませ、瀬緒は腰を落とし右足を後ろへ引いた。
はは、武道の心得があるって言ってたな。
こっちの望んだとおりに動いてくれる、この間抜けめ。

ここのリビングじゃ、ぶつかり合うにはちと狭いかもしれないが、最小限の動きしかしないアッキーには問題ないでしょ。

俺の正面に立つ瀬緒は、素早い動作で足を蹴り上げてきた。
まぁ俺ならまともに受けてたかもね。

しかし、既に俺の前に立ちはだかっていたアッキーが、瀬緒の攻撃を俺の代わりに防いでくれる。
つか、お前本当に気付かなかったぞ、いつの間に俺の盾になってたんだよ。
ともかく俺の脳天を狙った瀬緒渾身の蹴りは、アッキーの左手に易々と阻まれた。
そして、驚愕する瀬緒に次の機会など与えず、見えないほどの早業で掌底をやつの鳩尾へと入れていた。

「がっ・・・はっ・・・ぁっ!!」

一切の予備動作もなく、ただ突っ立って手を前に出しただけのアッキーの攻撃、だが瀬緒は腹を抱え悶え苦しんでいた。
はは、ざまあみろwww
アッくんの痛みを少しは思い知れ。

「ばーか、相手の力量も計れないやつが、後悔とか言ってんじゃねーよ」

あれ、よく考えたら、俺の力量は計れてたのかな?
俺なら確実に瀬緒にやられてたもんな、まいっか。

「それから、お家がどーのこーのなんて、たかが候補が口に出すんじゃねーよ。器がちいせー証拠だよ」

瀬緒は胃液を撒き散らし苦しい息の中、それでも愕然とした表情をして俺を見た。
おやまぁ、かなり痛いお言葉だったみたいね。

「そんじゃ、二度と俺たちに近づかないでね、ばいばーい」
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