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★キラキラ 第二章★

[アーちゃん■貞操が危ない]


「アキラッ!」

見た目だけは愛らしい天使ちゃんが、足早にこちらへとやって来た。
人気のない校庭で、俺とアキラは地面に直接座り込んでいる。

「アキラ、会いたかったっ!」

人目も気にせずアキラに抱きつくところは、まるで会計のようだね。

「姫宮、落ち着いて。今日は友人を紹介しますから」

「友人?」

「どもでーす」

何度か顔は会わせてるが、どうせ覚えちゃいねーだろうな。

「なんで友人なんかいるんだ!? 2人っきりじゃ駄目なのか!?」

うわ、早くも興奮ですか。

「姫宮、彼は僕の大切な友人なのです。だからあなたにも紹介したいのです」

「大切・・・・・・」

おい、打ちひしがれたような顔やめてくれよ。

「そうです、大切だからあなたにも紹介する。それはいけないことですか?」

「大切だから、俺にも・・・そうか、アキラの大切な友人を紹介してもらえるんだ、良いことだよな!」

途端、姫宮が笑顔を見せる。
アキラの言葉がちゃんと通じてる証拠だな。

「ども、俺は高橋昭、高橋って呼んでー」

「お前もアキラなのか。だったら高橋でいいな! 俺は姫宮瑠希愛だ、瑠希愛って、」

「いや、姫宮でいいし」

「そっか、だったら好きに呼んでくれ!」

3日ぶりにアキラに会えた喜びからか、姫宮は始終機嫌がよかった。
アキラにベタベタと引っ付くのはいただけないが、興奮して襲うこともなかったから、これはこれでOKだろう。

会話の内容は、以前アキラに語ったことと大差ない。
今日はもう少し掘り下げてみたけど、やはり大したことは得られなかった。

しかし、実際目の前で見る奴は、確かにまともだ。
言ってることは支離滅裂の矛盾だらけなんだけど、その瞳に一切の曇りが無い。
無邪気にアキラは俺のモノと語り、その理由には思い至らない。



「なんとも不気味ー、あんた貞操の危機じゃねーの?」

「それは困りましたね、僕の操は雅人に奉げているので、できればご勘弁願いたいものです」

姫宮と別れたあと、俺たちは部屋で茶を飲んでいた。

「人語を解すだけましっちゃ、ましだよな」

「ですね、これで言葉すら通じなくなったら・・・少し考えないといけないですね」

「一番いいのは、あれだね。本物のアキラが見つかる」

「確かに。ですが・・・そのアキラの情報は彼から得られませんからね」

はぁ、と2人同時に溜息吐いて、さてさて次は瀬緒のことでも考えますか。
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