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★キラキラ 第二章★

[アキラ■さぁ演じてください]


さて、今日あったこともアッくんには内緒です。
秘密にしてしまうのは悪いとは思いますが、ただでさえ瀬緒のことがあるので、余計な心配はさせません。

それよりも、今夜の食事はその瀬緒と楽しく摂らせていただきましょう。

「まさか、部屋でなんて思わなかった・・・アキラ、ありがと」

「ふふ、気にしてはいけませんよ、ただ飯は大歓迎です」

そうです、瀬緒は大胆にも部屋での食事にアッくんを招待したのです。

友人も一緒だから部屋にしたのか、アッくん1人でも部屋に誘うつもりだったのかは不明ですが。
僕的には、たぶん後者だと思います。

瀬緒の部屋は一般棟にあり、本来2人部屋のところを人数の関係で1人で使っています。
そんなところへアッくんを誘うとは、下心が見え見えですよ。

本人はお坊ちゃまらしく料理ができないということで、わざわざ食堂でテイクアウト品を用意してくれるとのこと。
ルームサービスは役員と葛西先輩のような役付きだけの特権なのです。
こういうところでお家の権力を振り翳さないのは、まだ見どころがありますね。

さて、無事到着しました。
僕がインターホンを押させていただきます。

呼び出し音が響く中、すぐに扉が開きました。

「いらっしゃい、彬くん・・・」

笑みを浮かべて真先にアッくんへ挨拶、そして僕の顔を見て一瞬戸惑い、

「・・・と、お友達の君」

一応初対面ですので、当然の反応ですね。

「”佐藤”と申します。本日はお邪魔して申し訳ありません」

とりあえずは、自己紹介です。
そして、アッくんを促し中へとお邪魔します。
さぁ、良き先輩を十分にご演じください。



食事は普通に美味しかったです。
アッくんはあまり進んでないようなので、その分僕が頂戴いたします。
食事の間の会話は瀬緒ペース、つまりアッくんにばかり話しかけるということ。
ふふ、僕は完全無視されておりますね。

会話の内容は当たり障りのないことばかりです。
学校での授業のこと、この間の体育祭、前の学校との違いに、ここに来て戸惑ったこと。

「彬くんのお父様は会社経営してるんだよね」

「あ、はい。小さいし・・・大変みたいですけど」

「今の時期はどこも大変だからね、ご両親は仲良いの?」

「はい、すごく仲が良くて、だから僕がいなくても平気とか言われちゃいます」

「はは、それは寂しいね、確か妹さんがいたよね」

「はい、まだ小学生ですけど、すごく生意気で・・・」

などと、今度は家庭の話しになって参りました。
僕はもちろんずっと仲間外れです。

感想としては、良い先輩と後輩の会話。
可もなく不可もなく、というところですね。

ともかく瀬緒の優等生な先輩という役は成功したようです。
アッくんも最初の警戒心はなくなったみたいですし、さっきより明らかに和んでいます。

帰り際、また明日にでもなどと、性急なお誘いをしてきた瀬緒にアッくんは、

「あの、友達となら・・・」

そう返すしかないですよね・・・なんだかアッくんが気の毒です。
そして瀬緒は落胆した表情を隠しもせず、明日の逢瀬をアッくんと取り交しました。



「アキラ、どう思った?」

「彼はアッくんに気でもあるのではないですか?」

「えええ、そんなことないと思うけどな・・・」

「どうしてですか? とても分かりやすく、大胆な行動をなさってるじゃないですか」

「たしかに大胆だよねー、俺たちのことは完無視だし」

食後に、アーちゃんの部屋にて集会中です。

「うう、いやなのよ、なのよ」

「アキもあの失礼さにかなり怒っておりますね」

「だよね、丁寧そうなのに、結構失礼な人だよね・・・」

「興味のあるなしが徹底してんじゃないの?」

「まぁとにかく、食事の招待には応じてるのです。これでいきなり現れる、などという行動は減るのではないですか」
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