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★キラキラ 第二章★

[アキラ■それは女]


おかしいです。
どうしてこんなことになっているのでしょうか。
やはり授業をサボるなどしてはいけなかったのでしょうか?
それとも道草を食ったのがいけなかったのですか?

「そろそろ離していただけると嬉しいのですが・・・」

そう言うと前に廻された腕はますます力を強めてしまいまいした。
地面に座り込み、僕の両腕ごと背後から抱きしめる彼――姫宮に、もうどうしてよいかわかりません。

ふぅ、僕は曲げていた両足を前に突き出し仕方なく力を抜いて、背後に凭れ掛かることにしました。
同じように両足を前に出しその間に僕を座らせていた姫宮は、嬉しいのか僕の肩口に埋めた頭を更に押し付けます。

事の発端はこの場所で転寝していた僕に近づいてきた姫宮が、いきなり「アキラッ!」と叫び、僕を捕らえたことです。
もちろん抵抗はさせていただきましたよ。
しかし、相手は僕より13cmも高く、肩幅もがっしりした馬鹿力の持ち主なのです。
運痴で人並み以下の体つきをした僕が勝てますか?
もちろん説得は試みましたが、ただただ黙ってしがみつく彼にはなんの抗力もありませんでした。

「落ち着いたら、お話ししませんか?」

一応、対話を試みてみましょう。

少し間をおいて、こっくり頷いたようです。
どうやら人語を解すことはできるようですね。

「まずは、なぜここにおられるのか教えてください」

「・・・天気、良かったから」

「ここに来たのは偶然なのですね」

またこっくりと頷きました。
彼も授業をサボっての散策だったようで、少し安堵しました。
もし後をつけて来たとかだったら、ぞっとします。

「・・・イライラして、そしたら、アキラがいたから」

また、アキラさんですか。

「その、アキラさんについて、少しお話ししませんか?」

「アキラは、ここに居るじゃないか」

「はぁ、僕は確かにアキラですが、あなたの求める方ではないですよ」

「違う、俺のアキラだ。俺はちゃんと判ってるんだ」

むむ、言葉が通じないとなると、強敵ですね。

「では、渡辺彬くんの話しをしませんか?」

「・・・アキラ・・・アキラは、俺の・・・・・・親、友だ」

「では、僕はなんでしょう?」

「アキラはっ、アキラは・・・俺の・・・」

「俺の?」

「・・・俺のモノだ」

「質問をかえますね。アキラさんは男ですか、女ですか?」

「えっ・・・・・・そんなの・・・っ、オ、ンナ、だ」

なるほど、アキラという女性に熱烈な恋でもして振られた・・・ってところですか。
まだ16歳だというのにやけに早熟ですね。

「僕は男ですよ」

「だからわからなかったんだ、なんでこんなとこいるんだよっ」

うぅ、支離滅裂とはこういうことを言うのでしょうか。

「あなたのお探しのアキラさんは女、まずはそれだけはっきりさせましょう」

「オ、ンナ・・・だってアキラ男じゃないかっ」

あぁもう誰か助けてください!
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