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★キラキラ 第一章★

[渡辺彬■脱出]


「あまりにも遅いので、待ちかねて迎えに来てしまいました。何かあったのですか?」

彼のいつもの自己紹介を遮った人。
見たことある気がするけど、誰? わからない。
その人の背後にも、知らない人たちがいた。

「あ、…ぼ、僕…?」

いきなり現れた人が、誰に話しかけているのかがわからない。
まさか、ひょっとして…僕?

「お前たちだ、」

「何もないのなら早く食事に行きましょう。もう僕のお腹は限界ですよ。お腹と背中がくっついてしまったら、僕は僕の内臓に申し訳が立ちませんよ。さ、さっさと行きましょう」

――えっ、うそ!?
彼が人の言葉を遮ってるのは何度も見たけど、遮られたのは初めてかもしれない。
彼のように怒鳴ってるわけではないのに、すごくすごく通る声をしている人。

「あ、伊藤くん、渡辺くんについてるゴミ。とってあげてください」

背後にいた人が、僕の腕を万力のように締めている彼の手にふれた。
そう、本当にふれただけのように見えた。

「「「「「「「「は?(……)」」」」」」」」

驚くほど簡単に外れた彼の腕。
それは、彼という鎖にがんじがらめとなった僕を、その運命から解放してくれるような感覚…がした。

――それは、こんなにかんたんなことなのだろうか…?
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