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★キラキラ 第一章★

[渡辺彬■君は誰?]


「アキラっ!! 食堂行こうぜ!」

「…ぁ、ぼ…僕、おべ…と、だか…」

数日前から、お弁当を持参するようにしました。
そうすれば、彼を避ける言い訳になると思ったからです。
成功したことなかったけど…

「いつも一緒に食堂で食べてるだろ!」

「でも、今日は…こ、ここ、で…食べ…たいか、ら」

僕はもともとおしゃべりというわけではないけど、普通に話していました。
だけど、いつからだろう。
言葉を発するのがとてもしんどくなってきました。
どうしても吃りがちになってしまうのです。

「何でいっつもそんな事言うんだっ! だからアキラには友達がいないんだっ! 親友の誘いを断るなんて、最低だっ!!」

また、です。
彼に対してNOと言えば、すかさず最低だと罵られる。

「平凡、毎回毎回マジうざいんだけどー」

「「そうやって瑠希愛に構って貰おうなんて、最低~」」

「毎日瑠希愛を誘いにこさせるなど、本当に立場を弁えない平凡ですね。君はいったい何様ですか」

「お前ら、そんな事言うなよっ! アキラは友達がいないから慣れてないんだよ、なっ! 大丈夫だぞっ 俺が親友になってやったんだからなっ!」

「こんな平凡と親友になってあげるなんて、瑠希愛は本当に優しいですね」

「「瑠希愛やっさしーい」」

「瑠希愛が優しいからって、平凡調子にのりすぎー」

野添くんに威嚇され、役員さまたちに詰られ、いつもの展開になる。

「ほら、行こうぜアキラ!」

「いたっ…、行くから…引っ張らないで」

今日もまた、食堂で足を蹴られるのだろう。
僕の足は大丈夫だろうか?
こうやって立っているのも、足に負担がかかってきつい。
そろそろ折れるんだろう、とボンヤリ考えていた。

「だ、だめなのよっ!」

――えっ

「だめなのよ、いや、わたなべくん、アキと、たべるのよっ!」

小さな手が僕の服を掴んでいるのが見えました。
渡辺くんとは、僕のことだろうか?
僕のことを呼んでくれる人なんて、まだいるのかな?

「「なーにー、このチビ?」」

「なんですか、この小さいのは?」

「まじチビじゃーん、笑えるぅ」

「チビとか言うなよっ! かいそうだろっ!」

僕の服をしっかりと掴んでいる小さなコ。
話したことないけど、同じクラスだから名前は知ってるよ。
鈴木くん――だめ、離して、君まで巻き込まれてしまう。
ほら、彼の目が君を捕らえてしまった。

「俺、姫宮瑠希愛って言う、」

逃げて――

「渡辺くん、遅いから迎えに来ましたよ」
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