名前はほぼ出さない文体が中心です
途切れないもの―その後―
空欄は『如月』になります
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その後、社長室で福沢は与謝野とナオミ、
さらに春野からも叱られていた。
『社長と言えど、あれはない』
『プロポーズは女性の憧れ』
『長い付き合いなら、尚更ちゃんと』
社長室から出てきた福沢が、いつもより覇気が無かったのは、見間違いではないだろう。
――帰り道
見慣れた風景
変わらぬ距離感
「……よかったのか」
「何が?」
「籍を入れること、だ。
業務に差し支えが出る言ったが、対処出来ぬこともない」
「いえ。対処するのも手間は掛かりますし…」
ふと、足が止まった。
「如月?」
福沢が振り返る。
「違いますね。業務や対処、じゃなく…
――…嬉しかったんです。福沢さんと夫婦になれることが。だから、」
穏やかに、
嬉しそうに笑う。
二人の距離が縮まる。
視線が合う。
「葉月」
「はい」
「――これからも隣で、共に人生を歩んではもらえないだろうか?」
差し出された手に、
それを重ねた。
「はい……これからも、隣で。一緒に」
背に回された手が温かい。
そのままゆっくりと、
影が重なった。