名前はほぼ出さない文体が中心です
途切れないもの―その後―
空欄は『如月』になります
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「もう長いよねぇ」
「そうだな」
「えっ、あの、つまり…お二人はそういう…」
乱歩と、恐らく太宰は知っていたのだろう。
表情が変わることはない。
国木田は手にした書類を全て落とした。
「――只今、戻りました」
形容し難い空気の中、出ていた如月が戻る。
視線が集中する。
「どうか、されましたか?」
「いや。先方は何と?」
「問題ないそうです。このまま継続で…」
淡々と仕事の話をする二人。
「谷崎さん、知ってました?」
「いやいやいや、全く。
……と言うか、気付けるのなんて乱歩さんくらいですよ。だって――」
所謂、恋人同士の雰囲気が皆無。
社長と従業員。
それ以上でも、それ以下でもない。
「お二人とも、職場に私情を持ち込まないタイプだとは思いますが、それにしても…」
「よく見てみなよ。敦」
乱歩が笑う。
「乱歩、さん?」
仕事の話。
必要最低限の会話。
社長と従業員、
「あ……、」
――少しだけ、距離が近い。
社長の、
如月さんの表情がいつもより柔らかい。
話終わった後、
社長が如月さんを目で追ってる。
ふとした瞬間、
如月さんが社長を見つめてる。
「結構、分かりやすいだろ?」
「――…です、ね」
これが、二人だけの距離。