名前はほぼ出さない文体が中心です
『思惑』
空欄は『如月』になります
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福沢の電話が鳴る。
見慣れた番号と名前。
「すまんな。夜分に」
不穏な声。
「ちと厄介なことになった。
できれば直接話したい。彼女も、一緒に」
福地が持ってきたのは古い資料だった。
——記載されたのは51年前。
「異能を、その場に留めることができる異能力者が見つかった」
その言葉に彼女が息を呑む。
・52年前、鎮めの異能を持つ人物がその異能を他者に譲渡したこと
・異能を留めおく異能力者の発見により、偶発的に起こる異能の分離を人為的に起こすことに成功したこと
・留める力により、血縁者以外にも継承可能になったこと
・血縁者以外の者の継承後の暴走率と適合性
「これを見つけるのに潜る必要があってな。
それに、軍警の一部の動きがどうにも……
——申し訳ない。相談もなく、勝手にこいつをあてがって」
福地が親指で福沢を指し、頭を下げる。
「…おい」
あてがわれた訳ではない、とでも言いたげな表情。
張り詰めた空気が少し緩んだ。
「軍は、これと同じことをするつもりなのか」
福沢の低い声が響く。
「わからん。が、二つの異能が揃った今、何かしらの行動に移す可能性は高い」
だから警護。
ただし、
守るべきは彼女ではなく、
彼女の
——異能力