名前はほぼ出さない文体が中心です
『依頼』
空欄は『如月』になります
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福地の電話が鳴る
「一体、どういうことだ」
声が怒気を孕んでいる。
「特高課が出てきた。通常では有りえん」
「すまん。恐らく…資料の持ち出しがバレた」
「それで、警護の任の取り消し、か」
「福沢、」
声音に緊張が走る。
「軍警の特殊部隊の一部が、数時間前から姿を消しとる。それと、特高課…秘密警察の奴等も、だ」
あの時、彼女を連れて行ったのは…
「俺は軍警の立場上、正面からは動けん」
「だが、貴様は違う」
「……まぁ、護衛の話を持ち掛けたのは、そんなところだ」
動かない理由が無かった。
――――――
「止まれ!福沢諭吉」
「この先は国家機密事案だ」
「既に貴様に権限はない」
「承知している。
――国家の護衛として来たのでは、ない」
「咲衣!!」
悲痛な叫び。
銃を構える音。
軍警に取り押さえられ、
それでも抵抗する彼女が目に入った。
「――…福沢、さん」
それは、小さく
風に流されてしまう程の声。
だが、確かに届いた。
「――葉月」
聞き慣れた、低い声。
「福沢、さん…?」
軍警が、阻むように福沢を取り囲んだ。