名前はほぼ出さない文体が中心です
『出会い』
空欄は『如月』になります
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「依頼はしておりません」
静かな声。
「必要もありません。お帰りください」
警護対象に追い返されたのは初めてだった。
大きな屋敷に広い庭。
依頼料は通常の倍。
内容は『遠縁の警護』
まだ名も知れ渡っていない自分には、
些か不釣り合いの依頼だと感じた。
「彼女は特殊な異能力を持っていましてね」
「犯罪組織に利用されては…と思い、依頼を」
「ゆくゆくは国の保護下に、と。
その話がまとまるまで、護衛をお願いしたい」
どうにも歯切れが悪い。
「…しかし、彼女は不要だと、」
「あの子は自分の価値が分かっていないのです」
「何かが起こってからでは遅い」
頑なな態度。
依頼を取り消すつもりはなさそうだ。
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「——依頼主に確認は、した。
だが不要なら、」
「いえ…こちらにも連絡が入りましたので」
納得、という顔ではない。
だが流された、というのも違う。
諦めという言葉が浮かんだ。
「福沢、だ。用心棒のような者だと思ってくれればいい」
名刺を渡す。
「如月葉月です。
よろしくお願いいたします」
内情に関心はないが、
どうにも違和感が付き纏う依頼だ。
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