的野×向井
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いとはは死んだ。自分から命を絶った。
いじめがあったわけでもないし、辛い人生だったかと言われるとそうでもない。衝動的なわけでもない。遺書を準備する時間だってあった。
この人生に少し嫌気が刺したのかもしれない。
屋上に立った時、ちょっぴり足がすくんだ。
踏み出してしまえば、全てが終わるから。
落ちている時は、これで楽になれると思っていた。
でも、美青のことだけが気がかりで、最後の最後まで脳裏から消えてくれなくて。
ついに幽霊として戻ってきてしまった。浮いてるし、人とぶつかってもすり抜けていく。
何年も隣で歩いてきた通学路。ひとり寂しく歩いている美青を見つけた。
夕焼けがいい感じに美青のスポットライトみたいで綺麗。
そう思っていれば、いとはに懐いてた野良猫が美青にピッタリくっついてた。
あんなにも威嚇してたのに。そんなにいとはのこと好きだったんだきみは。
数分戯れて、野良猫はいとはの方に向かって鳴いてる。いとはのことみえるん?と思った矢先、美青が喋り出す。
いとはの方こそ、美青にもらってばっかで、何ひとつ返せてなくて、挙げ句の果てに死んで。
死人に口無しだから。何か伝えようにも、もし聞こえてしまえば、それが絶対に美青を縛り付けてしまうから。いっそのこと遺書も読まなくていいからね。
一目見れてよかった。美青の言葉が聞けてよかった。
これで未練なく、消えられるから。
いじめがあったわけでもないし、辛い人生だったかと言われるとそうでもない。衝動的なわけでもない。遺書を準備する時間だってあった。
この人生に少し嫌気が刺したのかもしれない。
屋上に立った時、ちょっぴり足がすくんだ。
踏み出してしまえば、全てが終わるから。
落ちている時は、これで楽になれると思っていた。
でも、美青のことだけが気がかりで、最後の最後まで脳裏から消えてくれなくて。
ついに幽霊として戻ってきてしまった。浮いてるし、人とぶつかってもすり抜けていく。
何年も隣で歩いてきた通学路。ひとり寂しく歩いている美青を見つけた。
夕焼けがいい感じに美青のスポットライトみたいで綺麗。
そう思っていれば、いとはに懐いてた野良猫が美青にピッタリくっついてた。
あんなにも威嚇してたのに。そんなにいとはのこと好きだったんだきみは。
数分戯れて、野良猫はいとはの方に向かって鳴いてる。いとはのことみえるん?と思った矢先、美青が喋り出す。
いとはの方こそ、美青にもらってばっかで、何ひとつ返せてなくて、挙げ句の果てに死んで。
死人に口無しだから。何か伝えようにも、もし聞こえてしまえば、それが絶対に美青を縛り付けてしまうから。いっそのこと遺書も読まなくていいからね。
一目見れてよかった。美青の言葉が聞けてよかった。
これで未練なく、消えられるから。
