的野×向井
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
この世にはどうして吸血鬼狩りなんてするのだろう。
吸血衝動は吸血鬼に産まれてしまった者の生きていくために必要な衝動でしかない。なのに、それを悪だと決めつけてニンゲンは吸血鬼を殺そうとする。
目の前にいるニンゲンもきっと純葉のこと殺そうとしてる。
「どうしてニンゲンは吸血鬼を殺そうとするの?」
「ニンゲン…?」
「そう、ニンゲン」
「ニンゲンって、これのこと?」
そういったニンゲンはニンゲンの首だけを持っていて。周りを嗅いだらニンゲンの匂いより吸血鬼の匂いの方が強くて。
目の前にいるのはニンゲンじゃなくて吸血鬼寄りなんだと、ようやく脳が理解した。
「これ、ぼくの事殺そうとしたから殺しちゃった」
「へぇ、そんなことできるんだ」
「キミもニンゲン?ぼくの事嫌い?」
「ニンゲンといとたちの区別つかないの?」
「んー、ニンゲンでもないし吸血鬼でもないし…」
「ぼくね自分がわかんないんだ」
「半分ニンゲンってことは、あなた美味しい?」
「食ってみる?」
「じゃあ、遠慮なく…」
晒された首元にくっと歯を突き立て、ぷつっと穴が空いた音がする。
舌を伝って喉に流れる血は、今まで飲んだ血よりも甘くて。だけど、ザラっとして雑味があって。
ニンゲンと吸血鬼のハーフってこういうことかと実感する。
だんだんと血の気が引いて青白くなる顔と脱力していく体を引き寄せる。
あまりにも細くて、よくこんなんでニンゲン殺しをできたなと思う。
ニンゲンって吸血鬼のことたくさん勉強してるから、吸血鬼の殺し方を分かってる。分かりすぎてるから。
この体でよく生きて来れたなと思う反面、ニンゲンが思ってる習性じゃなくて殺しきれなかったんだなって思う。
「…ッ、のんだ?」
「飲んだよ。美味しかった」
「ねぇ、ぼくのこと飼ってくれない?ニンゲンでも吸血鬼でもないぼくを気に入ってくれそうだから」
「気に入るかは分かんないけど、楽しそうだからいいよ」
そこからふたりの不思議な共同生活が始まった。
吸血衝動は吸血鬼に産まれてしまった者の生きていくために必要な衝動でしかない。なのに、それを悪だと決めつけてニンゲンは吸血鬼を殺そうとする。
目の前にいるニンゲンもきっと純葉のこと殺そうとしてる。
「どうしてニンゲンは吸血鬼を殺そうとするの?」
「ニンゲン…?」
「そう、ニンゲン」
「ニンゲンって、これのこと?」
そういったニンゲンはニンゲンの首だけを持っていて。周りを嗅いだらニンゲンの匂いより吸血鬼の匂いの方が強くて。
目の前にいるのはニンゲンじゃなくて吸血鬼寄りなんだと、ようやく脳が理解した。
「これ、ぼくの事殺そうとしたから殺しちゃった」
「へぇ、そんなことできるんだ」
「キミもニンゲン?ぼくの事嫌い?」
「ニンゲンといとたちの区別つかないの?」
「んー、ニンゲンでもないし吸血鬼でもないし…」
「ぼくね自分がわかんないんだ」
「半分ニンゲンってことは、あなた美味しい?」
「食ってみる?」
「じゃあ、遠慮なく…」
晒された首元にくっと歯を突き立て、ぷつっと穴が空いた音がする。
舌を伝って喉に流れる血は、今まで飲んだ血よりも甘くて。だけど、ザラっとして雑味があって。
ニンゲンと吸血鬼のハーフってこういうことかと実感する。
だんだんと血の気が引いて青白くなる顔と脱力していく体を引き寄せる。
あまりにも細くて、よくこんなんでニンゲン殺しをできたなと思う。
ニンゲンって吸血鬼のことたくさん勉強してるから、吸血鬼の殺し方を分かってる。分かりすぎてるから。
この体でよく生きて来れたなと思う反面、ニンゲンが思ってる習性じゃなくて殺しきれなかったんだなって思う。
「…ッ、のんだ?」
「飲んだよ。美味しかった」
「ねぇ、ぼくのこと飼ってくれない?ニンゲンでも吸血鬼でもないぼくを気に入ってくれそうだから」
「気に入るかは分かんないけど、楽しそうだからいいよ」
そこからふたりの不思議な共同生活が始まった。
