的野×向井
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今日の隣の席のキミは大人気。なんてったって誕生日だから。
幼なじみで家が隣という特権を利用して、日付が変わった瞬間に誕生日おめでとうって言ったし、放課後に出掛ける約束も既にある。だけど、やっぱり気に食わない。
高校入学と同時にバッサリと切ってボブになったキミは身長と顔立ちも相まってイケメンと言われる部類の女の子に。女の子からちやほやされてるのを毎日見てるのはかなり辛い。
かと言って、幼なじみという絶対的な居場所を手放すのも嫌だし、この期に及んで自分の想いを伝えるのも恥ずかしくて。いつの間にか片想い歴はもう両手じゃ数え切れない程になっていた。
隣の席だけでは飽き足らず、自分の席の方にまでぶつかってくる女子。ごめんの一言も言われることも無く、睨まれて終わるだけ。そのまま話し続ける女子にキミは困った表情で返事をしてる。大変だね人気者も。
「ねぇ、純葉」
「なぁに?みお」
「現文の教科書忘れちゃったから、席くっ付けてもいい?」
「今言う?まぁ、いいけど」
「だってもう授業始まるし、始まってから机動かすのもうるさいじゃん」
「まぁ、確かにね」
つくづく自分は美青に甘い。美青に群がる女子のことなんて一蹴して純葉のことをまっすぐに見てくれるところが好き。
「ねぇ、純葉。今日どこ行く?」
「みおが行きたい場所行こ」
「うーん、悩むねぇ。純葉とならどこでもいいんだけど」
「そっくりそのままその言葉お返しするね」
くっ付けた机は距離を近くしてくれる魔法。放課後のお出掛けはどこに行こうかなんて話すけど、全然決まんない。別に純葉はいつも行ってるショッピングモールでも公園だっていい。もはや、家に帰ってちっちゃい誕生日パーティーするでもいい。
「あっ、イルミネーション見に行きたい」
「ええよ」
「でも寒いかな」
「マフラーでも巻いとけばどうにかなるよ」
「そっか」
毎年、美青の誕生日前後に始まるイルミネーション。今年は美青の誕生日前から始まってたの忘れてた。
その後の授業は嫌いな先生にあてられても楽しみの方が勝ったし、休み時間は美青が二人きりでご飯食べたいって言うから、屋上でゆったりご飯を食べた。
六時間目も終わり、帰りの時間。当たり前のように美青は女子に群がられてなかなか帰れそうにない。
「ねぇ的野さん!放課後遊び行かない?」
「あっ、いや、いい」
「もしかして向井さん?」
「うん」
「えぇ〜、向井さんよりうちらの方が良くない?」
「は?こっちは誕生日だから純葉に無理言って時間開けてもらったの。朝から純葉のこと悪く言って、マジでウザイよ」
「そこまで言わなくても…」
「純葉!行こ!」
「あっ、えっ?うん!」
知らぬ間に悪口を言われていたらしいが、美青がここまでキレているのを初めて見たかもしれない。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
寒い…とマフラーに顔をうずめる美青は可愛い。ちょっと赤くなった鼻がもっと可愛らしさを出してる。
「寒いから手繋いでもいい?」
「ええよ」
「ありがと〜、純葉の手あったかい」
「年中無休で子供体温なので」
「んふふ」
「いひひ」
「あのね、純葉に伝えたいことあるんだけど、聞いてくれる?」
「伝えたいこと?」
「私が18歳になっても純葉に恋人がいなければ伝えようってずっと決めてて」
「うん」
「…純葉のことずっと好きでした。今ももちろん。付き合ってとは言わないけど、気持ちだけ伝えておきたくて」
「ごめんね、こんなこと伝えちゃって。困るよね。ごめんね。帰るねっ、純葉?」
「伝えるだけ伝えて帰るとかありえん。いとはの気持ちも聞いてから帰ってくれん?」
「あっ、うん。」
「いとはやって、みおのことずーっと大好きやった。そのみおの変な決心つくよりもずっと前から、」
「…えぇ?!」
「でも、いとは逃げてた自分の気持ちから。弱いからさ」
「ねぇ、それって両想いってことでいいの?」
「もちろん」
「んふふ、やったぁ!!最高の誕プレかも」
「誕プレこんなんでええの?」
「でも、これ以上に嬉しいことないじゃん」
「そーね、」
あるはずのないしっぽがぶんぶん振ってるように見えるくらいに嬉しそうにしてる美青はやっぱり可愛い。
繋がれた手はいつの間にか恋人繋ぎで。
「来年はさ、どう楽しませてくれるの?」
「んー、みお次第かも」
「へへ、そっかぁ」
だらしなく嬉しそうに細められた目は綺麗な三日月だった。
幼なじみで家が隣という特権を利用して、日付が変わった瞬間に誕生日おめでとうって言ったし、放課後に出掛ける約束も既にある。だけど、やっぱり気に食わない。
高校入学と同時にバッサリと切ってボブになったキミは身長と顔立ちも相まってイケメンと言われる部類の女の子に。女の子からちやほやされてるのを毎日見てるのはかなり辛い。
かと言って、幼なじみという絶対的な居場所を手放すのも嫌だし、この期に及んで自分の想いを伝えるのも恥ずかしくて。いつの間にか片想い歴はもう両手じゃ数え切れない程になっていた。
隣の席だけでは飽き足らず、自分の席の方にまでぶつかってくる女子。ごめんの一言も言われることも無く、睨まれて終わるだけ。そのまま話し続ける女子にキミは困った表情で返事をしてる。大変だね人気者も。
「ねぇ、純葉」
「なぁに?みお」
「現文の教科書忘れちゃったから、席くっ付けてもいい?」
「今言う?まぁ、いいけど」
「だってもう授業始まるし、始まってから机動かすのもうるさいじゃん」
「まぁ、確かにね」
つくづく自分は美青に甘い。美青に群がる女子のことなんて一蹴して純葉のことをまっすぐに見てくれるところが好き。
「ねぇ、純葉。今日どこ行く?」
「みおが行きたい場所行こ」
「うーん、悩むねぇ。純葉とならどこでもいいんだけど」
「そっくりそのままその言葉お返しするね」
くっ付けた机は距離を近くしてくれる魔法。放課後のお出掛けはどこに行こうかなんて話すけど、全然決まんない。別に純葉はいつも行ってるショッピングモールでも公園だっていい。もはや、家に帰ってちっちゃい誕生日パーティーするでもいい。
「あっ、イルミネーション見に行きたい」
「ええよ」
「でも寒いかな」
「マフラーでも巻いとけばどうにかなるよ」
「そっか」
毎年、美青の誕生日前後に始まるイルミネーション。今年は美青の誕生日前から始まってたの忘れてた。
その後の授業は嫌いな先生にあてられても楽しみの方が勝ったし、休み時間は美青が二人きりでご飯食べたいって言うから、屋上でゆったりご飯を食べた。
六時間目も終わり、帰りの時間。当たり前のように美青は女子に群がられてなかなか帰れそうにない。
「ねぇ的野さん!放課後遊び行かない?」
「あっ、いや、いい」
「もしかして向井さん?」
「うん」
「えぇ〜、向井さんよりうちらの方が良くない?」
「は?こっちは誕生日だから純葉に無理言って時間開けてもらったの。朝から純葉のこと悪く言って、マジでウザイよ」
「そこまで言わなくても…」
「純葉!行こ!」
「あっ、えっ?うん!」
知らぬ間に悪口を言われていたらしいが、美青がここまでキレているのを初めて見たかもしれない。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
寒い…とマフラーに顔をうずめる美青は可愛い。ちょっと赤くなった鼻がもっと可愛らしさを出してる。
「寒いから手繋いでもいい?」
「ええよ」
「ありがと〜、純葉の手あったかい」
「年中無休で子供体温なので」
「んふふ」
「いひひ」
「あのね、純葉に伝えたいことあるんだけど、聞いてくれる?」
「伝えたいこと?」
「私が18歳になっても純葉に恋人がいなければ伝えようってずっと決めてて」
「うん」
「…純葉のことずっと好きでした。今ももちろん。付き合ってとは言わないけど、気持ちだけ伝えておきたくて」
「ごめんね、こんなこと伝えちゃって。困るよね。ごめんね。帰るねっ、純葉?」
「伝えるだけ伝えて帰るとかありえん。いとはの気持ちも聞いてから帰ってくれん?」
「あっ、うん。」
「いとはやって、みおのことずーっと大好きやった。そのみおの変な決心つくよりもずっと前から、」
「…えぇ?!」
「でも、いとは逃げてた自分の気持ちから。弱いからさ」
「ねぇ、それって両想いってことでいいの?」
「もちろん」
「んふふ、やったぁ!!最高の誕プレかも」
「誕プレこんなんでええの?」
「でも、これ以上に嬉しいことないじゃん」
「そーね、」
あるはずのないしっぽがぶんぶん振ってるように見えるくらいに嬉しそうにしてる美青はやっぱり可愛い。
繋がれた手はいつの間にか恋人繋ぎで。
「来年はさ、どう楽しませてくれるの?」
「んー、みお次第かも」
「へへ、そっかぁ」
だらしなく嬉しそうに細められた目は綺麗な三日月だった。
