狗巻棘
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ぐうぅ、という可愛さの欠片もない音が響き、咄嗟にお腹を押さえるも時すでに遅し。ちらりと隣を見ると、棘くんがとてもいい笑顔を私に向けていた。
「今の聞こえちゃった?」
「しゃけしゃけ」
「うう、恥ずかしい……」
あと少しで食堂に着く。お腹の虫もそれまで大人しくしてくれればよかったのに。まったくもう! とお腹を摩ると抗議するようにぐうっと低い音がした。
「お昼、何だろうね?」
「しゃけ、いくら」
「だったらいいなぁ。私、それ大好き!」
「こんぶ」
食堂の扉を開けると、ふわりと良い匂いが漂ってきて思わずごくりと喉が鳴る。
「どうしよ棘くん、いっぱいおかわりしちゃうかも」
「しゃけ。すじこ、明太子」
「だよね、ありがとう」
たくさん動けば大丈夫、と棘くんに背中を押され、早速私はお茶碗に山盛りご飯をよそうのだった。
***
「しゃけにいくらって……お昼は海鮮親子丼か?」
「超豪華じゃん! 俺おかわりしよっと」
少し前を歩く先輩たちの会話が聞こえてきて、釘崎と虎杖は大いに盛り上がっていた。
違ぇよ、という言葉は何となく飲み込んだ。面倒だったのと、食堂に着いたこいつらの反応が気になったのもある。まあ、どんな反応をするかなんて大体予想がつくが。
「「全然違ぇじゃねーか‼︎」」
だろうな。
息ぴったりの台詞に内心苦笑する。虎杖たちは目の前の生姜焼き定食を色んな角度から眺め「海鮮親子丼の要素が一つもない」「騙された」などと口々に言っていた。
狗巻先輩はそんなこと一言も言ってないけどな。お前らが勝手に勘違いしただけだ。
あの人が言ってたのは「チキン南蛮」だ。それも正解じゃなかったが、あの人たちにはそんなこと関係ないのだろう。その証拠に、離れた席に座る先輩たちのほうから「生姜焼き最高〜!」「しゃけ〜!」とはしゃぐ二人分の声がここまで聞こえてきた。
「今の聞こえちゃった?」
「しゃけしゃけ」
「うう、恥ずかしい……」
あと少しで食堂に着く。お腹の虫もそれまで大人しくしてくれればよかったのに。まったくもう! とお腹を摩ると抗議するようにぐうっと低い音がした。
「お昼、何だろうね?」
「しゃけ、いくら」
「だったらいいなぁ。私、それ大好き!」
「こんぶ」
食堂の扉を開けると、ふわりと良い匂いが漂ってきて思わずごくりと喉が鳴る。
「どうしよ棘くん、いっぱいおかわりしちゃうかも」
「しゃけ。すじこ、明太子」
「だよね、ありがとう」
たくさん動けば大丈夫、と棘くんに背中を押され、早速私はお茶碗に山盛りご飯をよそうのだった。
***
「しゃけにいくらって……お昼は海鮮親子丼か?」
「超豪華じゃん! 俺おかわりしよっと」
少し前を歩く先輩たちの会話が聞こえてきて、釘崎と虎杖は大いに盛り上がっていた。
違ぇよ、という言葉は何となく飲み込んだ。面倒だったのと、食堂に着いたこいつらの反応が気になったのもある。まあ、どんな反応をするかなんて大体予想がつくが。
「「全然違ぇじゃねーか‼︎」」
だろうな。
息ぴったりの台詞に内心苦笑する。虎杖たちは目の前の生姜焼き定食を色んな角度から眺め「海鮮親子丼の要素が一つもない」「騙された」などと口々に言っていた。
狗巻先輩はそんなこと一言も言ってないけどな。お前らが勝手に勘違いしただけだ。
あの人が言ってたのは「チキン南蛮」だ。それも正解じゃなかったが、あの人たちにはそんなこと関係ないのだろう。その証拠に、離れた席に座る先輩たちのほうから「生姜焼き最高〜!」「しゃけ〜!」とはしゃぐ二人分の声がここまで聞こえてきた。