保科兄・弟
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さっきから保科隊長がぽちぽちと端末を弄っている。きっと誰かにメッセージでも送っているのだろう。暇なのか? そう問いたくなるのは、保科隊長が至極楽しげにメッセージを打ち込んでいるからだ。彼女がいるとは聞いたことないけれど、間違いなく親しい相手とのプライベートなやり取りだろう。
私は気づかれないよう小さくため息をつき、手元の報告書をまとめ始めた。今日中に完成させて隊長に押印をもらわないといけない。やることは山積みだ。そんな時、
「ああーっ!?」
突然の大声に私はびくりと肩を震わせた。
「な、何ですか急に」
見れば保科隊長が端末を手にわなわなと震えている。何かあったのかと目で問えば、彼は「これ見て!」と興奮気味に端末画面をこちらに向けた。そこには自身の誕生日をアピールする文面の数々が。
「宗四郎が既読つけよった! いっつもつかへんのに!」
嬉しそうにそう告げる保科隊長に目を眇める。保科兄弟のことは噂には聞いていたけれど、なるほどそういう感じか。保科副隊長と面識はないけれど真面目そうだし、こうなった原因はきっと隊長にあるんだろう。
「それは……よかったですね」
「おん、スタンプもいっぱい押したろ!」
何となく、それには既読がつかないだろうなと思いつつ。
「保科隊長今日ご飯行きません? 奢りますよ」
「えっ、ええの?」
「私からの誕生日プレゼントです」
さすがに弟からの既読だけではかわいそうで。
そして予想通りあれから既読はつかなかったらしく、居酒屋で「何でや〜!」と飲んだくれる保科隊長を宥めることになるのだけど、それはまた別のお話。
私は気づかれないよう小さくため息をつき、手元の報告書をまとめ始めた。今日中に完成させて隊長に押印をもらわないといけない。やることは山積みだ。そんな時、
「ああーっ!?」
突然の大声に私はびくりと肩を震わせた。
「な、何ですか急に」
見れば保科隊長が端末を手にわなわなと震えている。何かあったのかと目で問えば、彼は「これ見て!」と興奮気味に端末画面をこちらに向けた。そこには自身の誕生日をアピールする文面の数々が。
「宗四郎が既読つけよった! いっつもつかへんのに!」
嬉しそうにそう告げる保科隊長に目を眇める。保科兄弟のことは噂には聞いていたけれど、なるほどそういう感じか。保科副隊長と面識はないけれど真面目そうだし、こうなった原因はきっと隊長にあるんだろう。
「それは……よかったですね」
「おん、スタンプもいっぱい押したろ!」
何となく、それには既読がつかないだろうなと思いつつ。
「保科隊長今日ご飯行きません? 奢りますよ」
「えっ、ええの?」
「私からの誕生日プレゼントです」
さすがに弟からの既読だけではかわいそうで。
そして予想通りあれから既読はつかなかったらしく、居酒屋で「何でや〜!」と飲んだくれる保科隊長を宥めることになるのだけど、それはまた別のお話。
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