チェンソーマン
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「チェンソー様最強! チェンソー様最高!」
うぉぉー! とハイテンションでそう叫ぶのは、公安対魔特異四課所属の魔人ビームくんだ。私が「うんうん。わかるわかるよ」と深く頷けば、彼は鋭い歯の並ぶ口を開け、にぱっと嬉しそうに笑った。子どもみたいに純粋で、無邪気な笑顔。そんな顔を見せられたら、こっちまで口元が緩んでしまう。
ーーまさか魔人と、こんな風に笑い合う日が来るだなんて。
新人の頃の私が知ったら卒倒するかもしれない。駆け出しの頃はデビルハンターとして生きていくのに毎日必死だったから。もちろん今だって油断しているつもりは微塵もないけれど、心の余裕みたいなものは出てきたと思う。任務の空き時間にこうしてサメの魔人ビームくんと推しへの愛を語り合うくらいには。
「チェンソー様一番カッケェ!」
「ふふ、今日も推しへの愛が溢れてるねぇ」
「キャキャ、お前もチェンソー様一番?」
「んー、私は私の推しが一番だから」
自分の推しが一番。こればかりは相手が誰であろうと譲れないところだ。ちなみに今の最推しはアイドルのKくんである。
私の答えにビームくんは納得いかないようで思い切り鼻に皺を寄せて唸っていたけれど、少しして落ち着いたらしい。
推しは人それぞれ。そして他人の推しを否定するべからず。
ビームくんにそう教えてきた甲斐あってか、最近は私の推し語りも割と静かに聞いてくれるようになった。と言ってもやっぱり「チェンソー様」の話をしたくなってしまうようで、すぐにそわそわし始めるのだけど。今も私がこの前行ってきた推しのライブの話をしている最中に、何度か話したそうに口をぱくぱくさせていた。そろそろ彼の我慢も限界だろう。
「最近はデン……チェンソー様とはどう?」
話題を戻すと、ビームくんの顔がパァッと明るくなった。この前一時的にバディを組んだらしい彼には話したいことが山ほどあったらしい。それから熱い推し語りは一時間以上も続いた。
「俺、チェンソー様大好き!! 一番好き!!」
「うんうん」
「二番、お前!」
「うん? ありがとう?」
ビームくんの話の中に突然自分が出てきてびっくりする。まさかの二番目。どうやら私は思っていた以上に彼に好かれていたらしい。きっと一番と二番の間に天と地ほどの差があるのだろうけど、それでも素直に嬉しかった。
「俺は?! 俺は何番?」
がしりと私の肩を掴み、ビームくんが前のめり気味に訊ねてくる。私の中で彼が何番目の位置にいるのか気になって仕方がないみたいだ。私はその勢いに押されつつも、うーんと頭を悩ませて。
「……四番目、くらい?」
「ナンデェ?!」
素っ頓狂な声が飛んできて思わず笑ってしまった。「なんでなんで?!」がくがくと肩を揺さぶられても、順位は変えてあげられない。それこそ推しへの裏切りだ。
もちろんこの先順位が変わる可能性は充分あるのだけど。ヤダヤダと駄々を捏ね始めてしまった今のビームくんには、きっと何を言っても無駄だろう。
うぉぉー! とハイテンションでそう叫ぶのは、公安対魔特異四課所属の魔人ビームくんだ。私が「うんうん。わかるわかるよ」と深く頷けば、彼は鋭い歯の並ぶ口を開け、にぱっと嬉しそうに笑った。子どもみたいに純粋で、無邪気な笑顔。そんな顔を見せられたら、こっちまで口元が緩んでしまう。
ーーまさか魔人と、こんな風に笑い合う日が来るだなんて。
新人の頃の私が知ったら卒倒するかもしれない。駆け出しの頃はデビルハンターとして生きていくのに毎日必死だったから。もちろん今だって油断しているつもりは微塵もないけれど、心の余裕みたいなものは出てきたと思う。任務の空き時間にこうしてサメの魔人ビームくんと推しへの愛を語り合うくらいには。
「チェンソー様一番カッケェ!」
「ふふ、今日も推しへの愛が溢れてるねぇ」
「キャキャ、お前もチェンソー様一番?」
「んー、私は私の推しが一番だから」
自分の推しが一番。こればかりは相手が誰であろうと譲れないところだ。ちなみに今の最推しはアイドルのKくんである。
私の答えにビームくんは納得いかないようで思い切り鼻に皺を寄せて唸っていたけれど、少しして落ち着いたらしい。
推しは人それぞれ。そして他人の推しを否定するべからず。
ビームくんにそう教えてきた甲斐あってか、最近は私の推し語りも割と静かに聞いてくれるようになった。と言ってもやっぱり「チェンソー様」の話をしたくなってしまうようで、すぐにそわそわし始めるのだけど。今も私がこの前行ってきた推しのライブの話をしている最中に、何度か話したそうに口をぱくぱくさせていた。そろそろ彼の我慢も限界だろう。
「最近はデン……チェンソー様とはどう?」
話題を戻すと、ビームくんの顔がパァッと明るくなった。この前一時的にバディを組んだらしい彼には話したいことが山ほどあったらしい。それから熱い推し語りは一時間以上も続いた。
「俺、チェンソー様大好き!! 一番好き!!」
「うんうん」
「二番、お前!」
「うん? ありがとう?」
ビームくんの話の中に突然自分が出てきてびっくりする。まさかの二番目。どうやら私は思っていた以上に彼に好かれていたらしい。きっと一番と二番の間に天と地ほどの差があるのだろうけど、それでも素直に嬉しかった。
「俺は?! 俺は何番?」
がしりと私の肩を掴み、ビームくんが前のめり気味に訊ねてくる。私の中で彼が何番目の位置にいるのか気になって仕方がないみたいだ。私はその勢いに押されつつも、うーんと頭を悩ませて。
「……四番目、くらい?」
「ナンデェ?!」
素っ頓狂な声が飛んできて思わず笑ってしまった。「なんでなんで?!」がくがくと肩を揺さぶられても、順位は変えてあげられない。それこそ推しへの裏切りだ。
もちろんこの先順位が変わる可能性は充分あるのだけど。ヤダヤダと駄々を捏ね始めてしまった今のビームくんには、きっと何を言っても無駄だろう。
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