優一郎黒野
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「黒野先輩、ピザって十回言ってください」
「食べたいのか?」
「先輩の奢りなら……ってそうじゃなくて。いいから早く言っちゃってください」
「ピザ、ピザ、ピザ……ピザ」
「じゃあここは?」
「ひざ……じ」
「やーい、引っかかりましたね」
真顔で引っかかるのも、しれっと誤魔化そうとするのも、何だか可愛く見えてくる。
心なしかムッとしていた先輩は、ふむと考え込んで、次は俺の番だと意気込んだ。
「好きって十回言ってくれ」
「好き好き好き……」
これ、先輩のことすごく好き、みたいになってない?遊びとはいえ、さすがに恥ずかしくなってきた。
「……好き好き、好き!」
指折り数えて十回、何とか言い終えて顔を上げると、目元を緩ませた先輩と目が合った。
「俺もだ」
不覚にもキュンとした。その顔は卑怯だと思う。そんなに優しい顔もできるのだと初めて知った。
「うっ……」
「どうした?」
「何でもないです」
そういうゲームじゃないけれど、まんまと負かされた気分だ。でも負かされっぱなしは性に合わない。
「今度は先輩が好きって十回言ってください」
「好き、好き、好き……好き」
「私は大好きです!」
ふふんと鼻を鳴らして先輩を見る。これでどうだ。照れ顔くらい拝ませてくれても……。
「俺は、愛してる」
だからそれは卑怯でしょうよ。そんな顔されたらゲームなのに勘違いしそうになる。
もう私の負けでいいと白旗を揚げたいのに、黒野先輩はまだまだ遊び足りないようで。
胸を押さえて呻く私に「お前は?」と囁いてくるものだから、勘弁して欲しい。
「食べたいのか?」
「先輩の奢りなら……ってそうじゃなくて。いいから早く言っちゃってください」
「ピザ、ピザ、ピザ……ピザ」
「じゃあここは?」
「ひざ……じ」
「やーい、引っかかりましたね」
真顔で引っかかるのも、しれっと誤魔化そうとするのも、何だか可愛く見えてくる。
心なしかムッとしていた先輩は、ふむと考え込んで、次は俺の番だと意気込んだ。
「好きって十回言ってくれ」
「好き好き好き……」
これ、先輩のことすごく好き、みたいになってない?遊びとはいえ、さすがに恥ずかしくなってきた。
「……好き好き、好き!」
指折り数えて十回、何とか言い終えて顔を上げると、目元を緩ませた先輩と目が合った。
「俺もだ」
不覚にもキュンとした。その顔は卑怯だと思う。そんなに優しい顔もできるのだと初めて知った。
「うっ……」
「どうした?」
「何でもないです」
そういうゲームじゃないけれど、まんまと負かされた気分だ。でも負かされっぱなしは性に合わない。
「今度は先輩が好きって十回言ってください」
「好き、好き、好き……好き」
「私は大好きです!」
ふふんと鼻を鳴らして先輩を見る。これでどうだ。照れ顔くらい拝ませてくれても……。
「俺は、愛してる」
だからそれは卑怯でしょうよ。そんな顔されたらゲームなのに勘違いしそうになる。
もう私の負けでいいと白旗を揚げたいのに、黒野先輩はまだまだ遊び足りないようで。
胸を押さえて呻く私に「お前は?」と囁いてくるものだから、勘弁して欲しい。