優一郎黒野
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「何してるんですか黒野先輩」
「見てわからないのか。指輪をはめようとしている」
違う、そうじゃない。私が聞きたいのはそういうことではなくて。
「いいですか。このゲームはプロポーズを受け入れられた人が指輪を渡せるんです。私はナタクくんのを選んだんですけど」
ナタクくんが申し訳なさそうにしている。僕なんかより黒野さんのを、って君も譲るんじゃない。せっかくボードゲームを楽しもうと思っていたのに、ルールも何もあったものではない。そんな気はしていたけれども。
「何故俺のプロポーズを受けない」
「なぜって。じゃあもう一度読んでみてください」
「地獄は確実に存在する。君をぶち壊して、一緒の箱に入ろう」
「重い! こわい! 何でこれが受け入れられると思ったんですか」
「大事なのは言葉より気持ちだろう?」
「これに気持ち込められたらもっとこわ、あだだだだっ⁈」
問答無用でぎりぎりと奥まで指輪をはめられた。血が出るんじゃないかと思ったが、赤くなっているだけだったので胸を撫で下ろした。のも束の間、
「ぬ、抜けない……!」
おもちゃの指輪は子どもサイズに作られていて、それを無理矢理はめられたものだからどれだけ引っ張ってもうんともすんとも言わない。せめて薬指じゃなくて小指だったら抜けたのに、と黒野先輩を睨む。
「どうしてくれるんですか黒野先輩、全然抜けないじゃないですか!」
「一生そのままでいればいい」
「ひどい‼︎」
黒野先輩は喚く私にはまった指輪を満足そうに撫でていた。指輪が外れたあとも時折薬指を撫でてきて、その姿が寂しそうに見えたのでもうすこしだけ先輩の好きにさせておこうと思った。
「見てわからないのか。指輪をはめようとしている」
違う、そうじゃない。私が聞きたいのはそういうことではなくて。
「いいですか。このゲームはプロポーズを受け入れられた人が指輪を渡せるんです。私はナタクくんのを選んだんですけど」
ナタクくんが申し訳なさそうにしている。僕なんかより黒野さんのを、って君も譲るんじゃない。せっかくボードゲームを楽しもうと思っていたのに、ルールも何もあったものではない。そんな気はしていたけれども。
「何故俺のプロポーズを受けない」
「なぜって。じゃあもう一度読んでみてください」
「地獄は確実に存在する。君をぶち壊して、一緒の箱に入ろう」
「重い! こわい! 何でこれが受け入れられると思ったんですか」
「大事なのは言葉より気持ちだろう?」
「これに気持ち込められたらもっとこわ、あだだだだっ⁈」
問答無用でぎりぎりと奥まで指輪をはめられた。血が出るんじゃないかと思ったが、赤くなっているだけだったので胸を撫で下ろした。のも束の間、
「ぬ、抜けない……!」
おもちゃの指輪は子どもサイズに作られていて、それを無理矢理はめられたものだからどれだけ引っ張ってもうんともすんとも言わない。せめて薬指じゃなくて小指だったら抜けたのに、と黒野先輩を睨む。
「どうしてくれるんですか黒野先輩、全然抜けないじゃないですか!」
「一生そのままでいればいい」
「ひどい‼︎」
黒野先輩は喚く私にはまった指輪を満足そうに撫でていた。指輪が外れたあとも時折薬指を撫でてきて、その姿が寂しそうに見えたのでもうすこしだけ先輩の好きにさせておこうと思った。