優一郎黒野
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
わくわくと心が浮き立つのは仕方のないことだった。
大黒部長が渡してきた大量の紙袋。その中身は全て高級チョコレートだった。それを彼は「処分しておけ」と命じた。つまりは好きにしていい、食べていいと。
取引先や女性社員に貰ったものをいらないと部下に渡すのは正直人としてどうかと思うが、この時期ほど大黒部長が上司でよかったと思ったことはない。なにせタダ! バレンタイン最高!
休憩時間になったら濃いめのコーヒーを淹れて早速チョコを食べよう。
そう思い仕事を頑張ったのだが、先に休憩室にいた人物に息を呑む。
黒野先輩だ。彼は小鍋を火にかけて何やら温めている様子。コーヒーを淹れるふりをしてこっそり盗み見ると、中身がカレーじゃなくて驚いた。牛乳だ。そこに茶色の固形物を次々放り込んでいる。まさかカレールー⁈ しかし漂ってきた香りは予想に反して甘く。
「チョコ?」
「ホットチョコレートだ」
お前の分だと渡されたマグカップには複雑な色をしたドロドロの液体が入っていた。
「おかわりもあるぞ。部長が山程寄越したからな」
今なんと? 奥に見覚えのある空箱がいくつも見えて泣きそうになる。
そんな私をよそに黒野先輩はマグカップを傾けて「やはりチョコレートはこのたべ方が一番うまいな」と、一人納得するのだった。
大黒部長が渡してきた大量の紙袋。その中身は全て高級チョコレートだった。それを彼は「処分しておけ」と命じた。つまりは好きにしていい、食べていいと。
取引先や女性社員に貰ったものをいらないと部下に渡すのは正直人としてどうかと思うが、この時期ほど大黒部長が上司でよかったと思ったことはない。なにせタダ! バレンタイン最高!
休憩時間になったら濃いめのコーヒーを淹れて早速チョコを食べよう。
そう思い仕事を頑張ったのだが、先に休憩室にいた人物に息を呑む。
黒野先輩だ。彼は小鍋を火にかけて何やら温めている様子。コーヒーを淹れるふりをしてこっそり盗み見ると、中身がカレーじゃなくて驚いた。牛乳だ。そこに茶色の固形物を次々放り込んでいる。まさかカレールー⁈ しかし漂ってきた香りは予想に反して甘く。
「チョコ?」
「ホットチョコレートだ」
お前の分だと渡されたマグカップには複雑な色をしたドロドロの液体が入っていた。
「おかわりもあるぞ。部長が山程寄越したからな」
今なんと? 奥に見覚えのある空箱がいくつも見えて泣きそうになる。
そんな私をよそに黒野先輩はマグカップを傾けて「やはりチョコレートはこのたべ方が一番うまいな」と、一人納得するのだった。