相模屋紺炉
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初詣の後は決まっておみくじを引く。毎年恒例、新年一発目の運試しだ。ここ数年連続で凶だったけど、今年は果たしてーー。
「やった!」
ぺらりと開いたおみくじに書かれていた文字は大吉。ここのおみくじは凶が多くて有名だけど、ちゃんと大吉もあったんだ。それに少し驚きながら隣に立つ人の袖を引っ張る。
「見て見て紺さん、ほら大吉!」
「お! よかったじゃねェか」
「紺さんはどうだった?」
「俺かい? 俺のは、ほら」
少し困ったような顔をして紺さんが自身のおみくじを差し出す。そこに書かれていたのは「大凶?!」そんなのもあったんだ。
「こいつは一番高ェとこに結んでったほうが良さそうだな」
「紺さんなら背が高いから余裕でしょ」
「はは、違いねェ。嬢ちゃんはどうする。持って帰るかい?」
私にしては珍しく、良いことばかりが書かれたおみくじ。一年財布にでも入れて持ち歩くのもいいかもしれない、けど。
「私のも結んで。紺さんのと一緒に、一番高いとこに」
そうすれば、大吉と大凶がいい感じに相殺されて平穏な一年になるかもなんて。
紺さんは「けどよ」とまだ納得してないみたいだけど。
「大体叶ってたし、いいの」
私にとって一番大事な『待ち人』の項目。隣にいる、って書いてあったし。
「紺さん」
「ん?」
「今年もよろしくね」
「おう。こちらこそよろしくな」
できれば来年も再来年も、その先も。神様どうか末長く、と願ってしまうのはさすがに欲張りすぎだろうか。
「やった!」
ぺらりと開いたおみくじに書かれていた文字は大吉。ここのおみくじは凶が多くて有名だけど、ちゃんと大吉もあったんだ。それに少し驚きながら隣に立つ人の袖を引っ張る。
「見て見て紺さん、ほら大吉!」
「お! よかったじゃねェか」
「紺さんはどうだった?」
「俺かい? 俺のは、ほら」
少し困ったような顔をして紺さんが自身のおみくじを差し出す。そこに書かれていたのは「大凶?!」そんなのもあったんだ。
「こいつは一番高ェとこに結んでったほうが良さそうだな」
「紺さんなら背が高いから余裕でしょ」
「はは、違いねェ。嬢ちゃんはどうする。持って帰るかい?」
私にしては珍しく、良いことばかりが書かれたおみくじ。一年財布にでも入れて持ち歩くのもいいかもしれない、けど。
「私のも結んで。紺さんのと一緒に、一番高いとこに」
そうすれば、大吉と大凶がいい感じに相殺されて平穏な一年になるかもなんて。
紺さんは「けどよ」とまだ納得してないみたいだけど。
「大体叶ってたし、いいの」
私にとって一番大事な『待ち人』の項目。隣にいる、って書いてあったし。
「紺さん」
「ん?」
「今年もよろしくね」
「おう。こちらこそよろしくな」
できれば来年も再来年も、その先も。神様どうか末長く、と願ってしまうのはさすがに欲張りすぎだろうか。