相模屋紺炉
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新しい一年が良いものでありますように。そう願いながら真剣に吟味して、おみくじを引く。どうか大吉、大吉、大吉……!
けれど神様は全部お見通しのようで、特に信心深いわけでもない私の願いなど聞いてくれるはずもなく。
「どうだった?」
「末吉でした」
ひょいと覗き込んで来た紺炉さんに落胆の声を返す。凶じゃないだけまだマシかもしれないが、肝心の「待ち人」は来ないらしい。
「紺炉さんはどうでした?」
「俺ァ吉だな」
「え、いいなぁ!」
見せてもらったおみくじには大体良いことが書かれていて、頑張りましょう的なことが多い末吉とは大違いだ。
そして何より気になるのは「待ち人」欄。
「待ち人……来、る……」
「ン? ああ、どうだかなァ」
こっちは青ざめているというのに、紺炉さんはまるで人ごとだった。
「来たら困ります?」
「困りゃしねェが、わざわざこんな隠居ンとこに来たがる奴ァいねェだろ」
はは、と笑う紺炉さんについうっかり手を挙げそうになった。
いますよ、ここに。何年も何年も、貴方の待ち人になりたくて仕方がない人間が。
今年、来ない私の待ち人。やって来てしまうかもしれない紺炉さんの待ち人。
いつまでも来ない待ち人を待つなんて馬鹿らしくて、待つよりは追いかけたい。
紺炉さんの待ち人になりたいって言ったら、貴方はどんな顔をするだろう。
けれど神様は全部お見通しのようで、特に信心深いわけでもない私の願いなど聞いてくれるはずもなく。
「どうだった?」
「末吉でした」
ひょいと覗き込んで来た紺炉さんに落胆の声を返す。凶じゃないだけまだマシかもしれないが、肝心の「待ち人」は来ないらしい。
「紺炉さんはどうでした?」
「俺ァ吉だな」
「え、いいなぁ!」
見せてもらったおみくじには大体良いことが書かれていて、頑張りましょう的なことが多い末吉とは大違いだ。
そして何より気になるのは「待ち人」欄。
「待ち人……来、る……」
「ン? ああ、どうだかなァ」
こっちは青ざめているというのに、紺炉さんはまるで人ごとだった。
「来たら困ります?」
「困りゃしねェが、わざわざこんな隠居ンとこに来たがる奴ァいねェだろ」
はは、と笑う紺炉さんについうっかり手を挙げそうになった。
いますよ、ここに。何年も何年も、貴方の待ち人になりたくて仕方がない人間が。
今年、来ない私の待ち人。やって来てしまうかもしれない紺炉さんの待ち人。
いつまでも来ない待ち人を待つなんて馬鹿らしくて、待つよりは追いかけたい。
紺炉さんの待ち人になりたいって言ったら、貴方はどんな顔をするだろう。