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テレビでやっているとつい観てしまうのは、大食い番組。もちろん私自身食べるのが好きというのもあるけれど、それ以上に人が美味しそうに食べているのを見るのが好きなんだと思う。
器から溢れ落ちるほどに盛られた料理、私だったら絶対に根を上げるその量を、美味しそうに幸せそうに、ぺろりと平らげる姿。それを見るとほっこりして、気付けばにこにこしている。いっぱい食べる君が好き、なんて歌があったけど、まさに真理だ。
「ほーん。それ言うたら俺のことも好きってこと?」
もぐもぐと口を動かしながら、向かいに座る治が言った。一瞬何を訊かれたかわからなくてぽかんとしていると、その間に彼は手にしていたおにぎりを平らげ、新たに菓子パンの袋を開け始めていた。でも視線はずっとこちらに向いていて、これは多分、私の答えを待っている。
「えっと……うん、そうだね。いいと思う」
「いいって何やねん。ちゃんと言うてほしいなあ」
「う……好き、だよ」
言いながら、じわじわと顔に熱が集まってくるのを感じる。何この誘導尋問みたいなの。いくら恋人同士でも、教室でこれはさすがに恥ずかしい。昼休憩で私たちのやり取りなんて誰も聞いてないだろうけど。とりあえずお望み通りちゃんと言ったし、これで治も満足したはず。少しでも熱を下げようと手でパタパタと顔を扇ぎながら向かいの彼に目をやると、確かに治の表情は満足げだった。けれどその顔がすぐに何か企むような顔になって、内心どきりとする。これを言ったら治は全力で否定するだろうけど、悪いことを企んでいる時の表情は本当に侑そっくりだ。
「なあ、好きなんはいっぱい食う俺だけ?」
ほら来た、意地悪な質問。これもきっと、治の満足する答えじゃないと終わらない。
「そんなことないよ」
「ほんま?」
「うん。いっぱい食べてる時も、それ以外の時もちゃんと好き、だから」
そう伝えれば、やっと満足したらしい治は私の好きな、美味しいものを食べている時と同じ笑顔を浮かべて「俺も大好き」と返してきたのだった。
器から溢れ落ちるほどに盛られた料理、私だったら絶対に根を上げるその量を、美味しそうに幸せそうに、ぺろりと平らげる姿。それを見るとほっこりして、気付けばにこにこしている。いっぱい食べる君が好き、なんて歌があったけど、まさに真理だ。
「ほーん。それ言うたら俺のことも好きってこと?」
もぐもぐと口を動かしながら、向かいに座る治が言った。一瞬何を訊かれたかわからなくてぽかんとしていると、その間に彼は手にしていたおにぎりを平らげ、新たに菓子パンの袋を開け始めていた。でも視線はずっとこちらに向いていて、これは多分、私の答えを待っている。
「えっと……うん、そうだね。いいと思う」
「いいって何やねん。ちゃんと言うてほしいなあ」
「う……好き、だよ」
言いながら、じわじわと顔に熱が集まってくるのを感じる。何この誘導尋問みたいなの。いくら恋人同士でも、教室でこれはさすがに恥ずかしい。昼休憩で私たちのやり取りなんて誰も聞いてないだろうけど。とりあえずお望み通りちゃんと言ったし、これで治も満足したはず。少しでも熱を下げようと手でパタパタと顔を扇ぎながら向かいの彼に目をやると、確かに治の表情は満足げだった。けれどその顔がすぐに何か企むような顔になって、内心どきりとする。これを言ったら治は全力で否定するだろうけど、悪いことを企んでいる時の表情は本当に侑そっくりだ。
「なあ、好きなんはいっぱい食う俺だけ?」
ほら来た、意地悪な質問。これもきっと、治の満足する答えじゃないと終わらない。
「そんなことないよ」
「ほんま?」
「うん。いっぱい食べてる時も、それ以外の時もちゃんと好き、だから」
そう伝えれば、やっと満足したらしい治は私の好きな、美味しいものを食べている時と同じ笑顔を浮かべて「俺も大好き」と返してきたのだった。
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