保科宗四郎
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お花見が始まる前に第1部隊の鳴海隊長と第3部隊の保科副隊長がお花見の場所を賭けて三本勝負をしたらしい、というのは有名な話だ。そしてその勝負の最中に鳴海隊長がメイド服を着たということも。
何ならメッセージアプリのグループに写真も載せられていたから、第3の女性隊員たちのほとんどは鳴海隊長のメイド服姿を目にしていたりする。
だからこそ、
「宗四郎さんのメイド服姿も見たかったな」
なんて。
久々にお互いに非番のタイミングが合った休日。お気に入りのソファに並んで座り、宗四郎さんの淹れてくれたコーヒーを飲みながら、私はぽつりとそんなことを呟いた。
独り言にしては大きくてはっきりとした呟きに、読書をしていた宗四郎さんが顔を上げちらりと視線をこちらに寄越してくる。
茶化すでもなくその顔は真顔で、言ったこっちが気まずい。沈黙に堪えかねて「冗談です」と付け加えようとしたら「ええよ」と一言。
「え……ええっ!?」
聞き間違いを疑う私に宗四郎さんは「せやから別にええよ」と言い直した。お花見の席では勝負すら投げ出したというメイド服早着替えが、ちょっと頼んだだけでこんなにもすんなりいくとは。もしかしてこれが彼女特権というやつだろうか。
手元にメイド服がないからどこかで買わないととウキウキを隠せずにいる私に、宗四郎さんがにこりと微笑んだ。それから読みかけの小説を丁寧に机に置き、ぐっとこちらに体重をかけてくる。
突然のことに「わっ」と声を上げる間もなく、気づけば私はソファに押し倒されていた。宗四郎さんはうっそりと目を眇め、驚く私の頬をすりすりと撫でる。
「君が望むんやったらメイド服でも何でも着たるよ。そんで嫌っちゅうほどご奉仕したる。しゃあないよなぁ、それがメイドの仕事やもん」
私を見下ろす宗四郎さんの表情に、熱を孕んだ声に思わず息を呑む。
とんでもない人にとんでもないことをお願いしてしまったと気づいた時には全てが遅く、「なかったことに……」という私の切実なお願いは、当然聞き入れてはもらえなかった。
何ならメッセージアプリのグループに写真も載せられていたから、第3の女性隊員たちのほとんどは鳴海隊長のメイド服姿を目にしていたりする。
だからこそ、
「宗四郎さんのメイド服姿も見たかったな」
なんて。
久々にお互いに非番のタイミングが合った休日。お気に入りのソファに並んで座り、宗四郎さんの淹れてくれたコーヒーを飲みながら、私はぽつりとそんなことを呟いた。
独り言にしては大きくてはっきりとした呟きに、読書をしていた宗四郎さんが顔を上げちらりと視線をこちらに寄越してくる。
茶化すでもなくその顔は真顔で、言ったこっちが気まずい。沈黙に堪えかねて「冗談です」と付け加えようとしたら「ええよ」と一言。
「え……ええっ!?」
聞き間違いを疑う私に宗四郎さんは「せやから別にええよ」と言い直した。お花見の席では勝負すら投げ出したというメイド服早着替えが、ちょっと頼んだだけでこんなにもすんなりいくとは。もしかしてこれが彼女特権というやつだろうか。
手元にメイド服がないからどこかで買わないととウキウキを隠せずにいる私に、宗四郎さんがにこりと微笑んだ。それから読みかけの小説を丁寧に机に置き、ぐっとこちらに体重をかけてくる。
突然のことに「わっ」と声を上げる間もなく、気づけば私はソファに押し倒されていた。宗四郎さんはうっそりと目を眇め、驚く私の頬をすりすりと撫でる。
「君が望むんやったらメイド服でも何でも着たるよ。そんで嫌っちゅうほどご奉仕したる。しゃあないよなぁ、それがメイドの仕事やもん」
私を見下ろす宗四郎さんの表情に、熱を孕んだ声に思わず息を呑む。
とんでもない人にとんでもないことをお願いしてしまったと気づいた時には全てが遅く、「なかったことに……」という私の切実なお願いは、当然聞き入れてはもらえなかった。