保科宗四郎
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ソファに腰掛け雑誌を読んでいた彼女の眉間に深く皺が寄る。読んでいるのは一見普通のファッション雑誌なのだが、「どないしたん?」と二人分のコーヒーを持って隣に座った。
「宗四郎……」
パッと顔を上げた彼女は何とも複雑な表情。ちょっとおもろい。わははと笑って皺を伸ばすように彼女の眉間を親指の腹で撫でると「笑わないでよ!」と脇腹に一発重たいのを食らった。なかなかええもん持っとるやんけ。イテテとわざとらしく脇腹を摩りながら、彼女の手元を覗き込む。
「なになに、読者が選ぶ好きな防衛隊員ランキング?」
恐らく特集ページだろう。
好きな防衛隊員ランキング一位は我らが亜白隊長である。同性からも人気とはさすがやなぁ。
他にも料理が上手そう、歌が上手そう、寝相が悪そう、プライベートとのギャップがすごそうランキングなどと様々な項目に分かれていて、読者の想像とはいえこんなんあるんや、と興味深く眺めていると、隣からジトリと不機嫌丸出しの視線が突き刺さった。
「……宗四郎、一位だって」
「は? 何が?」
「ここ」
彼女の指先がつんつんとある箇所を指した。そこには恋人にしたい男性隊員ランキングの文字、そして一位のところには保科宗四郎と僕の名前が書かれていた。
「ほーん、そら光栄やなぁ」
そう言葉にすれば隣でむすりと彼女が頬を膨らませる気配がした。
「もしかして、妬いとんの?」
「……」
僕は目を丸くした。こんなあからさまに嫉妬する彼女を見るのは初めてだった。
「まじか! 何やもうかわええなぁ。僕は君一筋やのに」
思わず抱きしめようとすれば拒否するように押し返されてしまった。僕のおひいさんはまだまだご機嫌斜めらしい。
「えーっとなになに。笑顔が素敵。優しそう。上司にいてほしい。かっこいい。ほーん、世間様にはそう見えてんのや僕」
それが本当かどうかと問われれば、自分では是とは言い難い。これはあくまで傍から見た印象だ。
こういうのは一番近くにいる人間に訊くのが手っ取り早いだろう。
「で、実際どうなん? 恋人の君から見た僕の印象は」
不機嫌な彼女の手を取り、指を絡める。彼女は一瞬たじろいだが、軽くこちらに引き寄せれば観念したように口を開いた。
「大体合ってるよ。でも優しいだけじゃない。厳しいところもあるし、頑固なところもある。すごく真面目で、努力家で。頼りになるけど、二人きりの時に甘えてくるのはかわいい」
ぽつぽつと語る彼女の僕の印象は紛れもなく、彼女自身が目にしてきたものだ。そしてその中には僕が意図せず彼女に見せてしまったものもあって、言葉にされると少しだけ恥ずかしい。
けれど、そういうところも含めて僕だ。
「ん。そんな僕を知っとるのはこの世界で君だけや」
彼女のまぁるいおでこに口づけを落とす。それからこめかみに、頬にと順に唇を落としていけば、むすりとしていた彼女が堪えきれず「ふふっ」と声を漏らした。
どんな彼女も愛おしいけれど、やっぱり僕は彼女の笑っている姿が一番好きだ。
「やっと機嫌直ったな。ほな次は僕の番や」
「え?」
「僕から見た君がどんなんか。まずは食いしんぼうやろ、それから負けず嫌いで……」
「ま、待って宗四郎!」
「笑顔がかわええ。あと寝顔もな。見てて飽きん。それから……」
「も、もういいから!!」
真っ赤になって僕の口を塞ごうとする彼女がかわいくてついいじめたくなってしまう。やりすぎてまた不機嫌になるのが目に見えていたけれど、僕がどれだけ彼女を見てきたか、全部伝えるにはまだまだ時間がかかりそうだ。
「宗四郎……」
パッと顔を上げた彼女は何とも複雑な表情。ちょっとおもろい。わははと笑って皺を伸ばすように彼女の眉間を親指の腹で撫でると「笑わないでよ!」と脇腹に一発重たいのを食らった。なかなかええもん持っとるやんけ。イテテとわざとらしく脇腹を摩りながら、彼女の手元を覗き込む。
「なになに、読者が選ぶ好きな防衛隊員ランキング?」
恐らく特集ページだろう。
好きな防衛隊員ランキング一位は我らが亜白隊長である。同性からも人気とはさすがやなぁ。
他にも料理が上手そう、歌が上手そう、寝相が悪そう、プライベートとのギャップがすごそうランキングなどと様々な項目に分かれていて、読者の想像とはいえこんなんあるんや、と興味深く眺めていると、隣からジトリと不機嫌丸出しの視線が突き刺さった。
「……宗四郎、一位だって」
「は? 何が?」
「ここ」
彼女の指先がつんつんとある箇所を指した。そこには恋人にしたい男性隊員ランキングの文字、そして一位のところには保科宗四郎と僕の名前が書かれていた。
「ほーん、そら光栄やなぁ」
そう言葉にすれば隣でむすりと彼女が頬を膨らませる気配がした。
「もしかして、妬いとんの?」
「……」
僕は目を丸くした。こんなあからさまに嫉妬する彼女を見るのは初めてだった。
「まじか! 何やもうかわええなぁ。僕は君一筋やのに」
思わず抱きしめようとすれば拒否するように押し返されてしまった。僕のおひいさんはまだまだご機嫌斜めらしい。
「えーっとなになに。笑顔が素敵。優しそう。上司にいてほしい。かっこいい。ほーん、世間様にはそう見えてんのや僕」
それが本当かどうかと問われれば、自分では是とは言い難い。これはあくまで傍から見た印象だ。
こういうのは一番近くにいる人間に訊くのが手っ取り早いだろう。
「で、実際どうなん? 恋人の君から見た僕の印象は」
不機嫌な彼女の手を取り、指を絡める。彼女は一瞬たじろいだが、軽くこちらに引き寄せれば観念したように口を開いた。
「大体合ってるよ。でも優しいだけじゃない。厳しいところもあるし、頑固なところもある。すごく真面目で、努力家で。頼りになるけど、二人きりの時に甘えてくるのはかわいい」
ぽつぽつと語る彼女の僕の印象は紛れもなく、彼女自身が目にしてきたものだ。そしてその中には僕が意図せず彼女に見せてしまったものもあって、言葉にされると少しだけ恥ずかしい。
けれど、そういうところも含めて僕だ。
「ん。そんな僕を知っとるのはこの世界で君だけや」
彼女のまぁるいおでこに口づけを落とす。それからこめかみに、頬にと順に唇を落としていけば、むすりとしていた彼女が堪えきれず「ふふっ」と声を漏らした。
どんな彼女も愛おしいけれど、やっぱり僕は彼女の笑っている姿が一番好きだ。
「やっと機嫌直ったな。ほな次は僕の番や」
「え?」
「僕から見た君がどんなんか。まずは食いしんぼうやろ、それから負けず嫌いで……」
「ま、待って宗四郎!」
「笑顔がかわええ。あと寝顔もな。見てて飽きん。それから……」
「も、もういいから!!」
真っ赤になって僕の口を塞ごうとする彼女がかわいくてついいじめたくなってしまう。やりすぎてまた不機嫌になるのが目に見えていたけれど、僕がどれだけ彼女を見てきたか、全部伝えるにはまだまだ時間がかかりそうだ。