保科宗四郎
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「宗四郎さん」
「んー?」
「ピザって十回言ってください」
お家デートの最中の、ほんの暇潰しのつもりだった。ちょうどテレビで昔流行った遊びの特集をやっていて、当時を思い出したのもある。子ども騙しと侮るなかれ、意外と引っかかる十回クイズ。宗四郎さんは私の意図に気付いたようで「ええよ!」とノリノリだ。
「ピザピザピザピザ……ピザ!」
「じゃあここは?」
「肘!」
正解ですと言えば、引っかからへんで、と宗四郎さんはふふんと鼻を鳴らす。でもこんなのは初級中の初級。「じゃあ次はシャンデリア」「鹿」「ホッカイロ!」少しずつ難易度を上げていく。
「いっぱいいっぱい……いっぱい」
「じゃあいをおに変えると?」
「おっぱ……いや何言わそうとしてんねん」
「答えはおっぱお、ですよ。あれ宗四郎さん、何を想像したんですか?」
そう言ってくすりと笑えば、「な、何も想像してへんし!」と顔を赤くした宗四郎さんにそっぽを向かれてしまった。ちょっといじりすぎたかもしれない。でも久々にやると結構楽しい。
「じゃあ最後に、好きって十回言ってください」
拗ねてなかなかこっちを向いてくれない恋人の服を指先で軽く引っ張る。このクイズに答えはない。ただ私が言って欲しいだけの、にっこり笑って「ありがとう」と返すだけのクイズだ。それを知ったら宗四郎さんはまた顔を赤くして、こっちを向いてくれなくなってしまうかもしれないけれど。
「……わかった」
くるりと宗四郎さんがこちらに身体を向けた。それから彼の手が伸びてきて、そっと両頬を包まれる。「えっ……と?」そのまま覗き込むように顔を近付けられてドキリとする。この距離で恋人の「好き」を十回も浴びたらさすがに照れる。けれど降ってきたのは待ち構えていた言葉ではなく、甘い触れるだけの口づけで。
「めっちゃ好きやねん」
熱っぽい吐息とともに零された言葉には、一体何回分の「好き」が含まれていたのだろう。宗四郎さんが照れるところを見たかっただけなのに、彼の発した言葉のあまりの破壊力に、真っ赤になったのは私のほうだった。
「んー?」
「ピザって十回言ってください」
お家デートの最中の、ほんの暇潰しのつもりだった。ちょうどテレビで昔流行った遊びの特集をやっていて、当時を思い出したのもある。子ども騙しと侮るなかれ、意外と引っかかる十回クイズ。宗四郎さんは私の意図に気付いたようで「ええよ!」とノリノリだ。
「ピザピザピザピザ……ピザ!」
「じゃあここは?」
「肘!」
正解ですと言えば、引っかからへんで、と宗四郎さんはふふんと鼻を鳴らす。でもこんなのは初級中の初級。「じゃあ次はシャンデリア」「鹿」「ホッカイロ!」少しずつ難易度を上げていく。
「いっぱいいっぱい……いっぱい」
「じゃあいをおに変えると?」
「おっぱ……いや何言わそうとしてんねん」
「答えはおっぱお、ですよ。あれ宗四郎さん、何を想像したんですか?」
そう言ってくすりと笑えば、「な、何も想像してへんし!」と顔を赤くした宗四郎さんにそっぽを向かれてしまった。ちょっといじりすぎたかもしれない。でも久々にやると結構楽しい。
「じゃあ最後に、好きって十回言ってください」
拗ねてなかなかこっちを向いてくれない恋人の服を指先で軽く引っ張る。このクイズに答えはない。ただ私が言って欲しいだけの、にっこり笑って「ありがとう」と返すだけのクイズだ。それを知ったら宗四郎さんはまた顔を赤くして、こっちを向いてくれなくなってしまうかもしれないけれど。
「……わかった」
くるりと宗四郎さんがこちらに身体を向けた。それから彼の手が伸びてきて、そっと両頬を包まれる。「えっ……と?」そのまま覗き込むように顔を近付けられてドキリとする。この距離で恋人の「好き」を十回も浴びたらさすがに照れる。けれど降ってきたのは待ち構えていた言葉ではなく、甘い触れるだけの口づけで。
「めっちゃ好きやねん」
熱っぽい吐息とともに零された言葉には、一体何回分の「好き」が含まれていたのだろう。宗四郎さんが照れるところを見たかっただけなのに、彼の発した言葉のあまりの破壊力に、真っ赤になったのは私のほうだった。