鬼灯の冷徹
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俺は賢い犬、シロ。
今日もいっぱい亡者を噛んだよ! 今は腹ごなしに閻魔殿を散歩中。午後からも頑張らなきゃだしね。フンフン、スンスン。この匂いは……。
「あ、シロちゃん」
「やっぱり、おねえさんだー!」
大好きな鬼のおねえさん。優しくていつも俺と遊んでくれる。今日もいっぱい撫でてくれて、俺も気持ちよくてついゴロンとお腹を見せちゃうんだ。おねえさん、撫でるの上手なんだよね。あー、そこそこ。もっと撫でて……あれ?
「おねえさん、鬼灯様と一緒にいた?」
「ん? さっき書類出しに行って来たけど」
「そっかー。だからかなぁ」
「どうかした?」
「んーん、何でもない!」
まだ仕事の残っているおねえさんとお別れして、散歩を再開する。ここは広くて色んなひとがいて楽しい。匂いもたくさん。その中でも大好きな匂いを辿っていくと、
「鬼灯様ー!」
「シロさん」
「お仕事終わった?」
「はい、ちょうど昼休憩に入るところです」
「じゃあ俺も一緒に行っていい?」
「いいですけど、さっきまで仕事してたんじゃないんですか?」
「仕事は仕事だよ鬼灯様。今はドッグフード食べたい気分なんだよね」
「はあ、そういうものですか。食べ過ぎには気をつけてくださいね」
「うん! 俺、午後もいっぱい走っていっぱい噛むよ!」
「その調子で頑張ってください」
鬼灯様が俺の頭を撫でてから、顔をむにむにしてくる。へへっ、くすぐったい。初めて会った時は超怖かったけど、今は俺、鬼灯様のこと大好き! 遊んでくれるし、撫でるのもおねえさんと同じくらい上手。あ、そういえば。
鬼灯様の膝に前足をついて、フンフンと鼻を鳴らす。
「どうしました?」
「ねーねー、鬼灯様。おねえさんと一緒いたりした?」
「ああ、彼女ですか。さっき書類を提出しに来ましたよ」
「んー、そうじゃなくて。もっと長い時間一緒にいたりしなかった?」
おねえさんからは鬼灯様の匂いがした。目の前の鬼灯様からはあのおねえさんの匂いがする。
ちょっと会ってたくらいじゃこんなに強い匂いはしないはずだけど……もしかして鼻悪くなったとか⁈ どうしよう、俺犬なのに! ただの賢い白いモフモフになっちゃう。
「どどど、どうしよう鬼灯様! 俺のアイデンティティが」
「落ち着きなさいシロさん。あなたの鼻はちゃんと機能してますよ」
「へ? でも……」
キョトンとする俺に鬼灯様が人差し指を立てた。知ってる、シーッてやつだ。
「彼女とは昨晩長いこと一緒にいたのです。だからあなたの鼻は間違っていません。でも出来ればこれは、まだ内緒にしておきたい。黙っておいてもらえますか、シロさん」
「うん、できるよ俺!」
「助かります。お昼、奢りますよ」
「やったー! 大盛り頼んでもいい?」
俺は賢い犬、シロ。
賢いから、約束だってちゃんと守れるよ! なんてったって大好きな鬼灯様の頼みだし、おねえさんもきっと内緒にしておきたいんだよね。
大好きな二人のためならこれくらい。でもいつか、内緒にしなくてよくなったら、一番に教えてよね。俺、誰よりも先に大好きな二人をお祝いしたいから。
今日もいっぱい亡者を噛んだよ! 今は腹ごなしに閻魔殿を散歩中。午後からも頑張らなきゃだしね。フンフン、スンスン。この匂いは……。
「あ、シロちゃん」
「やっぱり、おねえさんだー!」
大好きな鬼のおねえさん。優しくていつも俺と遊んでくれる。今日もいっぱい撫でてくれて、俺も気持ちよくてついゴロンとお腹を見せちゃうんだ。おねえさん、撫でるの上手なんだよね。あー、そこそこ。もっと撫でて……あれ?
「おねえさん、鬼灯様と一緒にいた?」
「ん? さっき書類出しに行って来たけど」
「そっかー。だからかなぁ」
「どうかした?」
「んーん、何でもない!」
まだ仕事の残っているおねえさんとお別れして、散歩を再開する。ここは広くて色んなひとがいて楽しい。匂いもたくさん。その中でも大好きな匂いを辿っていくと、
「鬼灯様ー!」
「シロさん」
「お仕事終わった?」
「はい、ちょうど昼休憩に入るところです」
「じゃあ俺も一緒に行っていい?」
「いいですけど、さっきまで仕事してたんじゃないんですか?」
「仕事は仕事だよ鬼灯様。今はドッグフード食べたい気分なんだよね」
「はあ、そういうものですか。食べ過ぎには気をつけてくださいね」
「うん! 俺、午後もいっぱい走っていっぱい噛むよ!」
「その調子で頑張ってください」
鬼灯様が俺の頭を撫でてから、顔をむにむにしてくる。へへっ、くすぐったい。初めて会った時は超怖かったけど、今は俺、鬼灯様のこと大好き! 遊んでくれるし、撫でるのもおねえさんと同じくらい上手。あ、そういえば。
鬼灯様の膝に前足をついて、フンフンと鼻を鳴らす。
「どうしました?」
「ねーねー、鬼灯様。おねえさんと一緒いたりした?」
「ああ、彼女ですか。さっき書類を提出しに来ましたよ」
「んー、そうじゃなくて。もっと長い時間一緒にいたりしなかった?」
おねえさんからは鬼灯様の匂いがした。目の前の鬼灯様からはあのおねえさんの匂いがする。
ちょっと会ってたくらいじゃこんなに強い匂いはしないはずだけど……もしかして鼻悪くなったとか⁈ どうしよう、俺犬なのに! ただの賢い白いモフモフになっちゃう。
「どどど、どうしよう鬼灯様! 俺のアイデンティティが」
「落ち着きなさいシロさん。あなたの鼻はちゃんと機能してますよ」
「へ? でも……」
キョトンとする俺に鬼灯様が人差し指を立てた。知ってる、シーッてやつだ。
「彼女とは昨晩長いこと一緒にいたのです。だからあなたの鼻は間違っていません。でも出来ればこれは、まだ内緒にしておきたい。黙っておいてもらえますか、シロさん」
「うん、できるよ俺!」
「助かります。お昼、奢りますよ」
「やったー! 大盛り頼んでもいい?」
俺は賢い犬、シロ。
賢いから、約束だってちゃんと守れるよ! なんてったって大好きな鬼灯様の頼みだし、おねえさんもきっと内緒にしておきたいんだよね。
大好きな二人のためならこれくらい。でもいつか、内緒にしなくてよくなったら、一番に教えてよね。俺、誰よりも先に大好きな二人をお祝いしたいから。
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