炎炎その他
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世の中には越えてはいけない一線がある。例えばギャンブル。例えば犯罪。
例えばーー。齢十三の少年との情交だとか。
「お待ちください、団長……」
「二人のときは名前で呼べと教えたはずだが」
「っ、ショウ待って……」
耳を軽く食まれて吐息が漏れる。二人分の重さにベッドが沈み込み、抵抗するように胸を押すとさらに体重をかけられて口を塞がれた。
愛しい愛しいひとまわりも離れた恋人。
触れられるのは嬉しいに決まっている。けれど残された理性が歯止めをかけるのだ。
愛し合っていたとしても、相手は十三歳の子どもだ。
彼がもうすこし大人になるまでは一線を越えてはならない、と。
だから今までは触れ合うだけでそれより先には進まなかった。身体に触れて、抱き締めて、口づけを交わすだけ。彼もそれを了承してくれていると思い込んでいたのだが。
炎のように赤い瞳は私の決意を燃やし尽くすほどの熱を帯びていた。
「ショウ、急にどうしたのですか? 今日の貴方はおかしい」
肩で息をしながら服の中に入ろうとする手を制止する。
「急ではない。俺はずっとこうしたいと思っていた。貴公もそれを望んでいたのだろう?嫌なら何故本気で抵抗しない。できない体格差ではないだろうに」
「私は……っ!」
肩口に彼の鋭い歯があてがわれ、布越しにゆっくりと沈められる。
ひりつく痛みに思わず仰け反った。痛みの先に見えたものに気付くまいと必死に歯を食いしばる。滲む視界から見上げた少年は真っ白な天使のようでありながら、湛えた微笑みはまるでーー。
「何を恐れる必要がある。世間体か?世界を燃やし尽くそうとしている我々にはそんなもの些事だろう」
恐い。耳許に寄せられた唇から紡がれる音に理性が溶かされていく。
「貴公も本当はわかっているのだろう?何が恐いのか。何を欲しているのか」
恐い。自分の本心に気付くのが。
越えてはいけない一線がある。その一線は越えたら最後、二度と戻ることはできないギリギリのラインだ。
恐い。彼に溺れてしまうのが。一度でも一線を越えてしまえば、どこまでも彼を欲して深く溺れていくのが目に見えていた。だから私は年齢という偽りの盾を掲げて、ちっぽけな理性を守っていたのだ。私が私であるために。
目の前の少年がうっすらと口の端を吊り上げた。蠱惑的な微笑みを浮かべる彼は私の心などお見通しなのだろう。
「何が欲しい?貴公の欲しいものをくれてやる」
甘く蕩けるような声が脳内に響く。
耳許で囁かれたそれは天使のものか、はたまたーー。
例えばーー。齢十三の少年との情交だとか。
「お待ちください、団長……」
「二人のときは名前で呼べと教えたはずだが」
「っ、ショウ待って……」
耳を軽く食まれて吐息が漏れる。二人分の重さにベッドが沈み込み、抵抗するように胸を押すとさらに体重をかけられて口を塞がれた。
愛しい愛しいひとまわりも離れた恋人。
触れられるのは嬉しいに決まっている。けれど残された理性が歯止めをかけるのだ。
愛し合っていたとしても、相手は十三歳の子どもだ。
彼がもうすこし大人になるまでは一線を越えてはならない、と。
だから今までは触れ合うだけでそれより先には進まなかった。身体に触れて、抱き締めて、口づけを交わすだけ。彼もそれを了承してくれていると思い込んでいたのだが。
炎のように赤い瞳は私の決意を燃やし尽くすほどの熱を帯びていた。
「ショウ、急にどうしたのですか? 今日の貴方はおかしい」
肩で息をしながら服の中に入ろうとする手を制止する。
「急ではない。俺はずっとこうしたいと思っていた。貴公もそれを望んでいたのだろう?嫌なら何故本気で抵抗しない。できない体格差ではないだろうに」
「私は……っ!」
肩口に彼の鋭い歯があてがわれ、布越しにゆっくりと沈められる。
ひりつく痛みに思わず仰け反った。痛みの先に見えたものに気付くまいと必死に歯を食いしばる。滲む視界から見上げた少年は真っ白な天使のようでありながら、湛えた微笑みはまるでーー。
「何を恐れる必要がある。世間体か?世界を燃やし尽くそうとしている我々にはそんなもの些事だろう」
恐い。耳許に寄せられた唇から紡がれる音に理性が溶かされていく。
「貴公も本当はわかっているのだろう?何が恐いのか。何を欲しているのか」
恐い。自分の本心に気付くのが。
越えてはいけない一線がある。その一線は越えたら最後、二度と戻ることはできないギリギリのラインだ。
恐い。彼に溺れてしまうのが。一度でも一線を越えてしまえば、どこまでも彼を欲して深く溺れていくのが目に見えていた。だから私は年齢という偽りの盾を掲げて、ちっぽけな理性を守っていたのだ。私が私であるために。
目の前の少年がうっすらと口の端を吊り上げた。蠱惑的な微笑みを浮かべる彼は私の心などお見通しなのだろう。
「何が欲しい?貴公の欲しいものをくれてやる」
甘く蕩けるような声が脳内に響く。
耳許で囁かれたそれは天使のものか、はたまたーー。