ヴィクトル・リヒト
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秘密基地に向かう途中、特に用があった訳ではないのだけど、何となく遠回りして一度も来たことのないコンビニに入った。
ぐるりと店内をまわりながら買い物かごに適当に目についた物を入れていく。主にミネラルウォーターやエナジードリンク、パサパサの栄養食なんかだ。
店内を一周してレジに向かうと、バイトの女の子が「いらっしゃいませ」と声をかけて、商品を一つずつスキャンし始めた。
ピッ、ピッという音を聞きながら思い出したように「あとそれも」とホットスナックコーナーを指す。ジョーカーの好物だ。いつもは頼まれないと買わないけど(ジョーカーが秘密基地にいるとは限らないから)これもまた、何となく気が向いたから。多分今日はそういう日なのだ。
「あっ!」
追加のチキンをレジに打ち込んだバイトの子が突然大きな声を出した。どうしたのかと見返すと彼女は嬉しそうに金額表示された画面を見るよう促してくる。
「777円ですよ、777円! うわぁ、いいことありそう!」
商品を袋詰めする彼女は子どもみたいにキラキラした笑顔を浮かべながら言った。勢いに圧倒されつつも「そうだね」と返すと彼女はハッとして「すみません」と恥ずかしそうに頭を下げた。顔を隠すように俯いてしまったが、余程恥ずかしかったのか耳まで真っ赤だ。
会計を終えてレシートを受け取る。そこには確かに777と印字されていて、所謂ラッキーセブン、一般的に縁起がいいと言われる数字だ。でもそれだけだ。たまたま同じ数字が三つ揃っただけでラッキーと言われても、僕にはいまいちピンとこない。だって、そこに科学的根拠はありはしないのだから。
だというのに何を思ったのか、僕はそのレシートを綺麗に折りたたんで財布にしまった。いつもはゴミになるからとレシート入れに突っ込んで帰るのに。
「いいことあるかな」
言ってから我ながららしくないと苦笑する。でもバイトの子のあんな笑顔を見たら、そう思いたくなってしまった。
「ありますよ、きっと」
さっきまで俯いていた彼女がいつの間にか顔を上げ、自信満々に頷いた。科学的根拠もないのに、その自信は一体どこから来るのだろう。でも彼女が言うと、不思議とそんな気がしてくるのだった。
ぐるりと店内をまわりながら買い物かごに適当に目についた物を入れていく。主にミネラルウォーターやエナジードリンク、パサパサの栄養食なんかだ。
店内を一周してレジに向かうと、バイトの女の子が「いらっしゃいませ」と声をかけて、商品を一つずつスキャンし始めた。
ピッ、ピッという音を聞きながら思い出したように「あとそれも」とホットスナックコーナーを指す。ジョーカーの好物だ。いつもは頼まれないと買わないけど(ジョーカーが秘密基地にいるとは限らないから)これもまた、何となく気が向いたから。多分今日はそういう日なのだ。
「あっ!」
追加のチキンをレジに打ち込んだバイトの子が突然大きな声を出した。どうしたのかと見返すと彼女は嬉しそうに金額表示された画面を見るよう促してくる。
「777円ですよ、777円! うわぁ、いいことありそう!」
商品を袋詰めする彼女は子どもみたいにキラキラした笑顔を浮かべながら言った。勢いに圧倒されつつも「そうだね」と返すと彼女はハッとして「すみません」と恥ずかしそうに頭を下げた。顔を隠すように俯いてしまったが、余程恥ずかしかったのか耳まで真っ赤だ。
会計を終えてレシートを受け取る。そこには確かに777と印字されていて、所謂ラッキーセブン、一般的に縁起がいいと言われる数字だ。でもそれだけだ。たまたま同じ数字が三つ揃っただけでラッキーと言われても、僕にはいまいちピンとこない。だって、そこに科学的根拠はありはしないのだから。
だというのに何を思ったのか、僕はそのレシートを綺麗に折りたたんで財布にしまった。いつもはゴミになるからとレシート入れに突っ込んで帰るのに。
「いいことあるかな」
言ってから我ながららしくないと苦笑する。でもバイトの子のあんな笑顔を見たら、そう思いたくなってしまった。
「ありますよ、きっと」
さっきまで俯いていた彼女がいつの間にか顔を上げ、自信満々に頷いた。科学的根拠もないのに、その自信は一体どこから来るのだろう。でも彼女が言うと、不思議とそんな気がしてくるのだった。