アーサー・ボイル
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
フードをすっぽり被った後ろ姿に続いてマッチボックスから降りようとすると、くるりと青い瞳が私を映して、無言のまま手のひらが差し出された。
「えっと……アーサー?」
「転んだら危ないからな」
「平気だよ。車から降りるだけだし」
だから大丈夫、と言っても彼は全く退く気配がない。騎士王の矜持、だろうか。「姫はエスコートするものだ」と強く言われては断りきれない。
差し出された手に自分のを重ねる。きゅっと柔く握られて不覚にもドキリとしてしまったのは、きっとこういうのに慣れていないからだ。
「ありがとう、アーサー」
「ああ」
こうして見ると本物の王子様みたいだ。モテるのもわかる気がする。
アーサーは『姫』、女の子みんなに優しい。このエスコートも騎士王としての紳士的な振る舞いなだけで、だから、勘違いしてはダメなのだけどーー。
「あれ、マキさん達にはしないの?」
マッチボックスにはマキさんもシスターもタマキもまだ乗っていた。なのにアーサーはエスコートせず私の隣に立っていて、不思議に思って訊ねると、彼はさも当然のような顔をしてさらりと言い切った。
「姫は特別だからな」
アーサーは女の子みんなに優しくて、私へのエスコートもてっきりその一環だとばかり思っていて。
なのに、どうしよう。ドキドキしすぎてしばらく顔が上げられそうにない。
「えっと……アーサー?」
「転んだら危ないからな」
「平気だよ。車から降りるだけだし」
だから大丈夫、と言っても彼は全く退く気配がない。騎士王の矜持、だろうか。「姫はエスコートするものだ」と強く言われては断りきれない。
差し出された手に自分のを重ねる。きゅっと柔く握られて不覚にもドキリとしてしまったのは、きっとこういうのに慣れていないからだ。
「ありがとう、アーサー」
「ああ」
こうして見ると本物の王子様みたいだ。モテるのもわかる気がする。
アーサーは『姫』、女の子みんなに優しい。このエスコートも騎士王としての紳士的な振る舞いなだけで、だから、勘違いしてはダメなのだけどーー。
「あれ、マキさん達にはしないの?」
マッチボックスにはマキさんもシスターもタマキもまだ乗っていた。なのにアーサーはエスコートせず私の隣に立っていて、不思議に思って訊ねると、彼はさも当然のような顔をしてさらりと言い切った。
「姫は特別だからな」
アーサーは女の子みんなに優しくて、私へのエスコートもてっきりその一環だとばかり思っていて。
なのに、どうしよう。ドキドキしすぎてしばらく顔が上げられそうにない。