アーサー・ボイル
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「あれ、まだ起きてたの?」
「ああ、眠れなくてな」
「そっか。じゃあ私と一緒だ」
屋上に続く階段で、座り込むアーサーを見つけた。
同室の森羅には寝つきが良くて朝まで起きないと聞いていたから、こんな夜遅くに起きているのは珍しい。
「本当は眠れないんじゃなくて、眠りたくないんだ」
「眠りたくない?」
「零時になって魔法が解けたら困る。今日のことがなくなるのは嫌だ」
今日はアーサーの誕生日だった。第八のみんなで盛大に祝ったのだが、シンデレラの魔法の如く消えてしまうのでは、と思っているらしい。
家族と別れ、長いあいだひとりぼっちの誕生日を過ごしてきた彼は、またそうなるかもしれないと不安なのだろう。
私には彼が経験してきた寂しさをなくすことはできないけれど、
「大丈夫、その魔法は解けないよ」
「本当か⁉︎」
「うん、来年も再来年もずっと解けない。そういう魔法なの」
ぱぁ、とアーサーの表情が明るくなる。やっぱりアーサーは笑ってるほうがいい。
君にかかる雲を晴らせるのなら、とりあえず今日は零時過ぎまで、一緒にお話でもしてようか。
「ああ、眠れなくてな」
「そっか。じゃあ私と一緒だ」
屋上に続く階段で、座り込むアーサーを見つけた。
同室の森羅には寝つきが良くて朝まで起きないと聞いていたから、こんな夜遅くに起きているのは珍しい。
「本当は眠れないんじゃなくて、眠りたくないんだ」
「眠りたくない?」
「零時になって魔法が解けたら困る。今日のことがなくなるのは嫌だ」
今日はアーサーの誕生日だった。第八のみんなで盛大に祝ったのだが、シンデレラの魔法の如く消えてしまうのでは、と思っているらしい。
家族と別れ、長いあいだひとりぼっちの誕生日を過ごしてきた彼は、またそうなるかもしれないと不安なのだろう。
私には彼が経験してきた寂しさをなくすことはできないけれど、
「大丈夫、その魔法は解けないよ」
「本当か⁉︎」
「うん、来年も再来年もずっと解けない。そういう魔法なの」
ぱぁ、とアーサーの表情が明るくなる。やっぱりアーサーは笑ってるほうがいい。
君にかかる雲を晴らせるのなら、とりあえず今日は零時過ぎまで、一緒にお話でもしてようか。